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インタビュー

【RIZIN】衝撃左ボディでSASUKEをKO! ビクター・コレスニック「1R目に隙が見えた」「武田でも誰とでも試合をする」×SASUKE「自分を見つめ直さなきゃいけない」

2025/06/16 11:06
 2025年6月14日(土)北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナにて『RIZIN LANDMARK 11 in SAPPORO』が開催された。 ▼第11試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R〇ビクター・コレスニック(ロシア/Tiger Muay Thai/Kuznya)26勝4敗1分[1R 4分34秒 TKO]×SASUKE(MASTER JAPAN TOKYO)13勝4敗1分  対するSASUKEは、現修斗世界フェザー級王者。柔道ベースの組みをMMAに融合したウェルラウンダー。24年5月の日中対抗戦でジョングウェン・パンに1R一本勝ち後、25年3月に椿飛鳥を2R リアネイキドチョークに極め、3度目の防衛に成功している。RIZINデビュー戦でコレスニックを総合力で上回り、混迷を極めるフェザー級の台風の目となるか。30歳。  サンボバックボーンのストライカーのコレスニックは、1年2カ月ぶりにRIZIN復帰。23年5月にRIZIN初参戦で岸本篤史を2R カーフキックでTKO。10月に高木凌に、4年4月に中原由貴にいずれもフルマークの判定勝ちでRIZIN3連勝。10月の武田光司戦を感染症で欠場し、試合中止となっていた。タイガームエタイでの練習仲間のイルホム・ノジムとは長いつきあいで同じマネジメント。29歳。  試合は、互いにオーソドックス構えから。懐深いコレスニックは上下・左右の打撃をリズムよく繰り出し圧力。SASUKEの組みを3度切ると、右ローキックを当てた1R終盤。スイッチしてサウスポー構えに。近づいてきたSASUKEに左ボディ、レバーを突いて効かせて返しの右フック、サッカーキックに繋げてTKOに下した。  負傷からの復帰戦で、フェザー級では大きな身体からの打撃を軸に、修斗王者を下したコレスニックは試合後、ボデイ打ちを狙っていたこと、ケージ上で指名した武田光司以外でも「誰とでも戦う」と語った。  メインのヴガール・ケラモフ以上に“危険”な武器を見せたコレスニックについて、試合後、榊原信行CEOは称賛しながらも、シェイドゥラエフの相手としては「いきなりタイトルマッチは考えていない」としているが……。 コレスニック「武田選手が韓国で負けたことを知りませんでした」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「みなさん、こんにちは。最高の気分です。怪我もなくダメージもほとんどない形で終われましたし、みなさんに試合前にお約束したようにフィニッシュすることができましたので、最高の気分です」──決め手となったボディブローは、最初から打とうと決めていたものでしたか。 「はい。事前にボディを左から当てようとは考えていました。ただSASUKE選手が非常に対策を練ってきていて、自分への対策ができていたので最初のプランを変更する必要は出てきて、結局あのような形になりました」 ──衝撃的なKOでしたが、計画通りに勝てましたか。 「自分が思っていたようなフィニッシュができたと思います。ただやはり、友人のノジモフ選手のほうがより華やかなフィニッシュをするのではないかと思っていたのですけど、自分にとって対戦相手のSASUKE選手は修斗王者ですし、これまでフィニッシュ勝利もしてきて強いこともわかっていましたので、自分にとっては彼と戦い彼に勝ったことはすごく大きな意味があります。  最初の計画通りボディで決着することはできたので良かったと思います。もう少し付け加えると、当初のプランでは、2R目か3R目まで少しずつボディ打ちを重ねて疲労を蓄積させてその上で最後に大きな1発をヒットさせて決めようと思っていたのですが、実際は1R目に彼の隙が見えて、これはチャンスだと思って、打ちこんだということです」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「勝利のマイクでも言いましたが、RIZINのみなさんにぜひ武田選手との対戦を組んでいただきたいです。一度組まれていたけれど流れてしまったので、このストーリーを完結したいと思っています」 ──指名したのは、やはり試合が実現しなかったことが理由ですか。 「はい、その通りです。以前一度キャンセルになってしまったのが自分のせいだということもあり、ずっと彼との試合は頭の中にあって、気になっていました。実際彼はこれまで強い選手と対戦してきました。ムサエフ選手やシェイドゥラエフ選手などがそうで、自分も、実力を試すためにも対戦してみたいと思いますし、その試合はきっとRIZINにとっても、とても面白い試合になると思います」 ──決まり手の左ボディを打つときにスイッチしていました。あれは閃きですか。 「そういうサウスポーに切り替えてからボディを入れるプラン自体はあったのですが、最初の計画では2R目か、3R目にやろうと思っていました。それを1Rでああなったのは隙が見えて“今だ!”とパッと思って、打ち込みました」 ──武田選手は2週間前に韓国で試合をして負けていて、少し心身の回復のために時間が欲しいと。もし武田選手との試合となると少し時間が空くかもしれません。他の選手とでもすぐにRIZINと戦いたいですか。 「武田選手が負けたことを知りませんでした。これまでずっと勝ってきていると思っていましたので、ぜひ対戦したいと思っていたのですが、彼が時間が必要なのであれば、RIZINからオファーいただける誰とでも試合をしたいです。それが誰かと聞かれてしまうと、今まで武田選手しか頭になかったので、咄嗟には浮かびません」 [nextpage] SASUKE「想像以上にテクニカルだった」 ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「悔しいですね。なんか、そうだなあ、“受け入れたくないな”っていう気持ちです」 ──決まり手はボディでしたか。「ボディですね。僕も蹴りなのか、パンチなのか、見えてなかったのですけど、みぞおちに入って、一瞬耐えられるかと思ったのですけど、ちょっと2、3秒あいてドンとみぞおちに負荷がきて、踏ん張れなかったですね」 ──コレスニック選手と実際に戦った印象として対戦前と違うところはありましたか。 「対策練習でやってたことはできてたってセコンド陣は言ってくれてるのですけど、最後の決まり手のボディはやっぱり予想外だったなと。なんか、やられた直後のことあんま覚えてないのですけど、見えてなかったので。僕がブロックするクセを見抜いて、打つ場所、高さを変えてきたっていうところで、僕の想像よりもテクニカルだったなと。技術が洗練されているというか、シャープでしたね。あとまあ、やっぱりIQが高いのはわかっていましたけど、想像以上の高さでしたね」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「ちょっと今すぐには明確なことは言えないですけど、結構無理をしてきたので、ちょっと一瞬、体の治療に時間を使おうかなと思います」 ──最後の場面で、左のレバーを打つ瞬間コレスニックがサウスポーにスイッチしていたのは、見えなかったですか。 「見えなかったですね。スイッチしてたのも多分わかってなかったです。セコンドに言われて気づきました」 ──今回初参戦でいきなり強いコレスニックと当たりました。改めて対海外勢も含めて、RIZINでこれからも試合したい気持ちがありますか。 「ちょっと、もちろんまだやられたままは悔しいのでやり返したい気持ちはありますけど、ちょっと色々考えなくてはいけないなと思っています。すぐにというよりは、いろいろ自分を見つめ直さなきゃいけないかなと思っています。ちょっとだけ時間かかる感じですかね」 ──コンディションを整えるという意味ででしょうか。 「プロなので、それは言い訳はできないですけど、やっぱり今回、いろんな人の思いとか、期待を背負って……(泣き出す)。すみません。とにかく期待してくれたファンとか、とくに修斗のほうには申し訳ない気持ちがいっぱいで、自分の立ち位置とか、色々考えなきゃなと。下向いてるほうがよくないですけど、ちょっと一回心を休ませなきゃと思っています」 ──初参戦の“外様”選手として、多くの選手が嫌がる強豪相手に逃げなかったという事実は残るかと思います。お疲れ様でした。 [nextpage] 『RIZIN LANDMARK 11 in SAPPORO』試合後インタビュー集 ▼第15試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R ※選手名から試合後会見〇ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)[判定3-0]×木村柊也(BRAVE) ▼第14試合 RIZINライト級(71.0kg)5分3R〇堀江圭功(ALLIANCE)[1R 4分50秒 TKO]×西川大和(西川道場) ▼第13試合 RIZINフェザー級(66kg)5分3R〇イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン/ Tiger Muay Thai)[1R 2分09秒 KO] ※右前蹴り×新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)▼第12試合 RIZINフェザー級(66kg)5分3R×山本空良(パワーオブドリーム)[判定0-3]〇鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM) ▼第11試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R〇ビクター・コレスニック(ロシア/Tiger Muay Thai/Kuznya)[1R 4分34秒 TKO]×SASUKE(MASTER JAPAN TOKYO)▼第10試合 RIZIN WORLD GP 2025 ヘビー級(120.0kg)トーナメント1回戦 5分3R〇アレクサンダー・ソルダトキン(ドイツ、ロシア/SPITFIREGYM in Berlin)[判定3-0]×プリンス・アウンナラー(フランス/Free Fight Academy) ▼第9試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R〇後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA)[判定3-0]×鹿志村仁之介(BatlleBox) ▼第8試合 RIZINヘビー級(120kg)5分3R〇シナ・カリミアン(イラン)[判定3-0]×荒東“怪獣キラー”英貴(パンクラス大阪稲垣組) ▼第7試合 RIZINストロー級(52.50kg)5分3R×ソルト(マルスジム)[判定0-3]〇万智(67ジム) ▼第6試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R〇中島太一(ロータス世田谷)[1R 1分34秒 TKO] ※左フック→パウンド×CORO(JAPAN TOP TEAM) ▼第5試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R×マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン/Team Alpha Male)[1R 3分33秒 リアネイキドチョーク] 〇安藤達也(フリー) ▼第4試合 RIZIN キックボクシングルール 64.0kg契約 3分3R〇上野空大(kickboxing gym SHINYUUKI+/K-1 GROUP)[判定3-0]※28-25、29-24、30-23×ファーパヤップ・GRABS(タイ/GRABS KICK BOXING STUDIO) ▼第3試合 RIZINフェザー級(66kg)5分3R〇遠藤来生(パワーオブドリームジム)[判定3-0]×ザーシバァディン(中国) ▼第2試合 RIZIN キックボクシングルール 55.0kg契約 3分3R×としぞう(フリー/BreakingDown)[判定0-3]※27-30、29-28×2〇鵜澤悠也(RIKI GYM/K-1 GROUP) ▼第1試合 RIZIN キックボクシングルール 60.0kg契約 3分3R〇上野奏貴(kickboxing gym SHINYUUKI+/K-1 GROUP)[判定3-0]※28-27、29-26、30-25×山川賢誠(Kickboxing Academy Sapporo/RISEフェザー級8位) 【オープニングファイト】 ▼OPファイト4 RIZIN MMA特別ルール 56.0kg契約 5分2R×鈴木嵐士(JAPAN TOP TEAM)[1R 3分41秒 トーホールド]〇早坂優瑠(CORE QUEST KUSHIRO) ▼OPファイト3 RIZIN MMA特別ルール(61.0kg)5分2R×小林大希(D-SPIRAL/ATS-34)[1R 0分53秒 肩固め]〇森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘) ▼OPファイト2 RIZINキックボクシングルール(52.5.0kg)3分3R×西島恭平(ELEVEN)[判定0-3]※27-29×3〇林 修斗(GRABS Kickboxing Studio) ▼OPファイト1 RIZIN MMA特別ルール 77.0kg契約 5分2R×成田佑希(TEAM KAZE/第2代PFCウェルター級王者)[2R 4分50秒 腕十字]〇能登 崇(GO ONE GYM)
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