一歩一歩進んでいくしかない

――リング上で一歩下がったっていう発言をした。それは次の世界には足りないっていう判断?
「足りなくはないっていうか。下がったっていうのは…何で言ったんですかね? これは現状維持だなっていうのは思ったんですけれど、進んでいくしかないし。那須川天心である以上、求められるものは大きいし、やっぱいろいろな課題だったり、普通の人だったら時間をかけられるものをかけられなかったりするじゃないですか。だからそこをしっかりともっと突き詰めていって、また進んでいかないといけないなっていうのはさらに思いました。
だからボクシングに対しての見方をちょっと変えなきゃいけないのかなっていうか、ボクシングを2年やってこんなに好きになるかっていうのもあるし、ボクシングの奥深さに凄い取りつかれていますし、だからこそ綺麗にやりすぎているっていうのもあるだろうし。だからもっとボクシングの見方を変えていろんなパターンを使っていきたいなと思います」
「これはバッティングですね。2カ所切れちゃったので。でももう慣れっこです。キックの時はなかったんですけれども、眉毛もライン入ってて、こっちもライン入っちゃったんで、ギザギザになっちゃって。顔むちゃくちゃなんですけれど、痛々しいなっていうのはありますけれど」
――試合中に流血して焦る部分はなかった?
「ずっと血が目に入ってっていうのはありましたね。その中でもいろいろなことをしていかないとなっていうのは思いました」
――それで作戦変更はあった?
「元々どういう作戦って決めていなかったんですけれど、詰め切るっていうことは、もっと行きたかったですよね。スコアで見ると、ほぼ全ラウンドを取っているんですけれど、数字で見るよりもっと中身を突き詰めたかったなと思います」

――その詰め切るって部分で9R、10Rはその思いが出たと思うが?
「そうですね。結構バーッて打ちましたけれど。ただ、あの展開になる前にもっとやらないといけないことがあるなっていうか。あそこはもう最後の勝負、気持ちの問題なのでどの選手も出せると思うんですよね。でもその前の段階が大事だから。そこはもっとやっていかないといけないと思いました」
――いい意味で崩したい部分の一カ所を挙げてもらえれば。
「もっと自分を破壊するしかないなんて思いますね。ロックな男になります。毎日、これでいいんだよじゃなくて、もっともっとみたいなロックな男になります」
「見てないですね。シャドウとかしていました」
――バンタム級四天王がこの会場に集まっていた。どこに挑戦とか、どう見てるか?
「どこに挑戦っていうのはないですけれど、本当に凄いところに足を踏み入れてるなっていうのは改めて思います。本当に全て懸けて自分がどうなってもいいぐらい生半可な気持ちじゃないぞというのを見せなきゃ勝てないと思いますね。そこにしっかりと向き合って。僕は全員と戦うというか、全部のベルトを狙うつもりでいますから、どこのベルトになるか分からないですけれど、一歩一歩進んでいくしかないなと思いますね」




