シュートボクシング
ニュース

【シュートボクシング】山田虎矢太vs.魁斗でS-cup出場権争奪戦、山田「復活劇を見せたい」魁斗「技術で圧倒するのはもちろん、気持ちでも負けない」

2025/06/02 21:06
【シュートボクシング】山田虎矢太vs.魁斗でS-cup出場権争奪戦、山田「復活劇を見せたい」魁斗「技術で圧倒するのはもちろん、気持ちでも負けない」

魁斗(左)と山田虎矢太がS-cup査定試合に臨む

 2025年6月22日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2025 act.3』(U-NEXT配信)の記者会見が、2日(月)都内にて行われた。

 57.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限Rで、山田虎矢太(シーザージム)vs.SB日本フェザー級2位・魁斗(立志會館)が決定。


 山田ツインズの弟・虎矢太は昨年3月にプロキャリア初の敗北を喫して以降、適正階級であるフェザー級に階級を上げ10月には上位ランカーの内藤凌太を撃破。12月にはONEからの刺客シッティチャイ・ソー・デチャパンを1RTKOで葬り3連勝を飾っていたが、2025年2月の前戦で川上叶に2度のダウンを奪われる完敗を喫した。戦績は16勝(11KO)2敗。


 魁斗は“西の天才”と評されているシュートボクシングのテクニシャン。2020年11月に兼田将暉にRKSスーパーフェザー級タイトルマッチで勝利、2021年7月にはRISEの門口佳佑からも勝利を奪った。同年10月にHOOST CUP日本フェザー級王座を獲得すると、RISEで梅井泰成、安本晴翔をも破り2023年10月に門口とRISEフェザー級タイトルマッチで再戦したが判定で敗れた。元Krush王者の新美貴士とはドロー。2024年6月に『ONE Friday Fights』に初参戦するとラン・シャンテンに完勝を収め、2024年8月のSBではRISEフェザー級4位の平野凌我に大差の判定勝ち。2025年4月、アンゲロス・ヤクミスにも完勝して戦績を17勝(1KO)4敗1分とした。


 会見で緒形健一SB協会代表は「S-cupへ向けて生き残りをかけた査定試合」だとし、シーザー武志会長は「S-cupのカードでもおかしくないカードですが、その前にいろいろな団体から立候補が出ているので、シュートボクサー同士のトップの試合をもってきました。気合いの入ったカードだと思っています」と話した。

 山田は「S-cupの出場枠を決める査定試合ですし、前回負けてもう2度と負けたくない気持ちが強かったので、何が何でも勝ちに行く気持ちをお見せ出来ればと思います」、魁斗は「僕はフェザー級でずっと戦ってきているので、フェザー級では僕の方が強いところを見せてトーナメントへ向けて勢いをつけたいと思います」と、それぞれ意気込み。


 互いの印象を聞かれると、山田は「昔から見てきているけれど長身で距離の取り方、ディフェンス、攻撃も全て上手いオールラウンダー。でも自分が勝てる要素はあると思うので、そこを突いて復活劇を見せたい」とし、魁斗は「お兄さんの彪太朗選手が兄で王者なので、双子なので多少は似てるところもあると思う。兄にも勝たないとダメなので、その対策じゃないけれど弟に勝って兄にもトーナメントで勝ちたいと思います」と仮想・彪太朗として勝ちたいとする。

 互いに相手よりも上回っているところは何だと思うか、との質問に魁斗は「階級を上げる前から見てるけれどパンチャーで倒せるので、攻撃力はあると思う。でも結構荒いので負ける時も倒されていることが多い。そこが僕が勝てるところかなと思っています」と、完成度で自分の方が上回るという。


 対する山田は「自分の方が一発のパワーはあると思っています。あとフィジカル面。身長は小さいけれど身体の強さは上回っていると思います」と、パワーとフィジカルで勝負だとした。

 11月24日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「シュートボクシング創設40周年記念大会」での『S-cupワールドトーナメント』の査定試合として行われることについては、「トーナメントに出たいので試合で魅せたいですが、トーナメントがあろうがなかろうが、一試合一試合全力でやっているので今回も全力で挑みたい」(魁斗)、「まずは魁斗選手との試合をクリアするのが大前提で、S-cupは夢見ていた舞台だし、以前は70kgでやっていたのが今回はフェザー級で開催されるのでこんなチャンスが回ってくることはなかなかない。そのチャンスをものにしたい。必ず勝って誰が見ても文句ない出場権を獲得したい」と、それぞれ話す。

 山田は「スーパーバンタム級の時は減量がキツかったんですが、試合中にパンチが当たって効いてないと思うことは少なかった。フェザー級に上げてからはなかなか倒れてくれなくて、階級差はデカいと感じました。そこで一発を強化するのが大事だと思っています。それと2.5kg上がるだけで減量に余裕が出てくるので、スーパーバンタム級の時より栄養を摂る減量方法をやっています」と、フェザー級で通用する自分を作っているとする。

 では、S-cupに向けてどんな試合にしたいか。山田は「自分で言うのもおかしいですが、勝ってきた試合って一発のパンチでKO出来たり、判定になってもポイント差が離れて勝つことが多かった。フェザー級に上げてから負けてしまって簡単ではないと感じていますが、S-cup出場が懸かっているし、自分の復活を見せたいですね。気持ちが全面に出て、肉を切らせて骨を断つじゃないけれど、ボコボコにされても最後は自分がリングに立っている姿を見せたい」と、“復活”をテーマに掲げる。


 魁斗は「パワーvs.テクニックの構図だと思っています。技術で圧倒するのはもちろんですが、気持ちでも負けないように魅せていきたいと思っています」と、気持ちの部分でも負けない自分を見せたいとした。

 山田が兄の彪太朗とは「小さい頃から切磋琢磨してきたので、S-cupという舞台でなければ戦いたい気持ちはない。お母さんは複雑な気持ちはあると思うけれど、自分たちの階級で開催されて2人とも世界一を夢見て頑張ってきているので、S-cupという舞台があるのなら最強を2人で決めたい。やるなら世界最高の舞台でやりたいです」と決勝戦で戦いたいとのアツい想いを語ったが、魁斗は「正直言って、世界トーナメントなので兄弟対決をやらせたくないわけじゃないけれど興味ないです。目の前の試合に勝って、蹴落として自分がトーナメントに出場することしか考えてないです」とあくまでもクールだ。

 また、RISEフェザー級王者の安本晴翔が、オファーがあればS-cupに出たいと発言した事に対して、魁斗は「僕はRISEルールでやらせてもらったけれど、その時はダウンを取ったから勝ったけれどダウンがなければ負けていたと思う。トーナメントで当たることがあればダウンを取ってなくても、もちろん倒して勝つつもりですけれど全局面で圧倒して勝ちたい。安本選手が入って来てくれたら嬉しいです」と、今度は圧倒的に勝ちたいとの意欲を燃やす。

 山田も「立ち技格闘技界の世界一を決める大会にしたいから、各団体の王者が出る大会にしたいので、出ていただいて僕の方が強いことを証明したいと思います」と、こちらも歓迎だと話した。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント