K-1K-1
K-1
インタビュー

【KNOCK OUT】出産を経て約3年ぶりのリングに上がる森川侑凜「プロ格闘家としてやり切りたいという自分の人生の目標がある」

2025/05/16 14:05
 2025年5月18日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2025 vol.3』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-BLACK女子-45.0kg契約3分3Rで森川侑凜(J-KRANG)と対戦するBONNIE (MSJ KICK BOXING GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。  元々はサポートスクールで美術の教師を務めていた森川は2020年9月5日の『KHAOS.11』にて、優勝者は「夢」を叶えることができるご褒美付きのワンデートーナメント「DREAM KHAOS」で優勝し、「一日ラウンドガールをやりたい」という夢を叶えて9月大会では颯爽とラウンドガールを務めた。しかし、その後はNOZOMIに判定負け、Kihoと引き分けと足踏み状態。2021年8月には加藤りこに判定勝ちも、10月の松谷綺戦から3連敗。戦績を3勝5敗2分とした。今回は2022年6月の奥脇奈々戦以来、約3年ぶりの復帰戦となる。  ブランクの間にいろいろと環境も変わり、今回はKNOCK OUTへの初参戦が決まった。「プロ格闘家としてやり切りたい」という彼女が、今回の試合で見せようとしているものとは? ちゃんとキックボクシングをして圧倒的に勝ちたい ──2022年6月以来、3年ぶりのリングなんですよね? 「そうですね。その試合の後、ジムを移籍して久々の試合になります。今のジムは多摩市の聖蹟桜ヶ丘駅の近くにあって、単に自宅から近いからという理由で決めました。今はそこでトレーナーもしているんですが、もともとプロを育成するようなところじゃなくて、フィットネス中心のジムだったんです。子どもを産んでから、前のジムだと家からちょっと遠かったので近いジムを探してたら、たまたま車で10分ぐらいのところにあったので、決めたという感じです。 ──あ、ブランクの間にご出産されたんですね。 「そうなんです、2年前に娘を産んだんですけど、子育てもちょっと落ち着いて保育園も見つかったし、自分もまだやりたい気持ちが残っていたので、復帰したいなということで、半年前ぐらいから復帰に向けて本格的に練習を再開しました」 ──練習を再開して、感覚はすぐに戻りましたか? 「感覚は戻ったんですけど、体力がマイナスぐらいになってたので、スタミナ作りが大変でした。3年前に選手として戦っていた頃に戻したかったので、そこはけっこう大変でしたね」 ──でもこうやって復帰が決まったということは、そこも戻せたという手応えがあるわけですね。 「ようやくという感じですね。試合が決まる前は『戻んないな』と思って、ちょっとダラダラしちゃったところもあったんですけど、試合が決まったら気持ちもパッと切り替わって、『やんないと』という感じになって、そこから変わりました。最初は500メートルのランニングもできないぐらいでしたからね(笑)。今は5キロメートルとかも平気で走れるようになりました。 ──出産すると体質なんかも変わるといいますからね。 「ホントにそうですね。筋肉もゼロからマイナスになったぐらいだったので、そこから作っていくのはかなり大変でした」 ──そこから今回、KNOCK OUTで復帰ということになりました。 「知り合いのツテで、関係者から復帰するリングを提案してもらって、KNOCK OUTに決めました。KNOCK OUTは最近勢いがすごいし、女子の選手が増えてきたなというイメージもあったので、いいなと思って。ただ自分は3年ぶりの試合で、これからどうしていこうかというビジョンもまだないので、どこまでやっていくのかというのは今回の試合で決めていきたいなという感じです。だからこの試合はいい勝ち方で、しっかりと勝ち切りたいと思っています」 ──その相手がBONNIE選手になりましたが。 「BONNIE選手の試合映像はいくつかYouTubeに上がっていたのでチェックしましたが、気持ちが出る試合をする選手だなと思いました。自分もどちらかというとそういうスタイルなので、似てるところはあるのかなと感じましたね」 ──警戒すべきと思った部分は? 「パンチを振ってくるので、一発もらったらけっこう重いのかなと思いましたね。そこは注意していきたいなと思います」 ──逆に自分としてはどう戦ってどう勝ちたいですか? 「以前は、とにかく相手のリズムを崩して前に出てガンガン行くというスタイルだったので、そのよさも生かしつつ、いい意味でちゃんとキックボクシングをしたいなと思っています。ガチャガチャにならないようにしたいんですけど、リングでは性格が出るので、BONNIE選手とは打ち合いになるのかなとは思いつつ、ちゃんとキックボクシングをして圧倒的に勝ちたいなと思ってますね」 ──BONNIE選手はキャラクターも立ってる感じですよね。 「女王様なんですよね。そっちが本業なんですかね?(笑)リングって、普段の生活から自分の内にある性格までがさらけ出される場所だと思っているので、そういうお仕事をされてるBONNIE選手と戦うとなると、面白い試合になるなと思いますね」 ──森川選手も、以前トーナメント優勝のご褒美に「ラウンドガールをやる」と希望して、それを実現した過去がありますしね(笑)。 「やりましたね、そういえば(笑)。あれはホントにいい経験でした。やっぱりリングで向かい合った時に、相手がどういう人なのかが一番分かると思うので、実際に向かい合ってみないと分からないなというところはあるんですよね」 ──ただ、気持ちの戦いになりそうな予感はしていると。 「もし3Rまで行ったらそうなるんじゃないかという気はします。ただ、今回はいい勝ち方をして次につなげたいという気持ちが強いんですよ。プロ格闘家としてやり切りたいという自分の人生の目標があるので。それがいつ最後になるのか分からないんですけど、今回はしっかりいい勝ち方をして次につなげたいです」 ──お子さんは会場には来られる予定なんですか? 「その予定です。女の子なんですけど、2歳になって少ししゃべり始めたりもしているので、どんな反応をするのかも楽しみです(笑)」 ──では余計に、勝つところを見せないとですね。 「ホントにそうですね。今はママさんファイターもけっこういらっしゃって、そういう人たちのインタビューを読んだりすると『守るものができたから強くなれた』という言葉もよく出てきて、それは自分でも本当に実感しています。日々練習していく中で、守るものがあるからこそ強くなれるなというのを感じるので。そういうところも試合で見せられたらと思います」 ──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう? 「これはプロデビューしてからずっと言ってることなんですけど、応援してくださる方々に、自分の試合を一番楽しんでほしいんですね。もちろんいい試合をして勝ちきりたいという思いも強いんですけど、応援してくださる方々が『面白かった!』と言ってくださるような試合をしたいなと思っています。それができる自信はあるので、その自信を持ってリングに上がりたいと思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.338
2025年5月23日発売
14戦無敗、全試合フィニッシュ勝利でRIZINフェザー級新王者となったラジャブアリ・シェイドゥラエフ。その強さを徹底特集。ケラモフ戦の木村柊也ら無敗選手達。野杁正明×平本蓮のSP対談、ONE新王者・若松佑弥も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント