毒? いくらでも飲みますよ

――SNSで有名になることが毒を飲むことだったとしても、あえて飲むと。
「毒? いくらでも飲みますよ。アンチがいくら湧いても、まったく構わない。俺らは、こんなに命削ってやっているのに、まったく注目されないなんて悲しいことじゃないですか。自分が勝ったのに反応がなかったり、一部の人しか知らないなんて悲しいですからね。
アンチもいち視聴者。みんな俺が負けるところを見たいわけで、その時点で俺の勝ち。すべてを受け入れて、曝け出して活動しています」
――みんなリスクを負いたくないから、“頑張ります”発言になるのだと思います。
「みんなビビってね。結局、受け身なんですよ、自分は試合で強さ見せますとか。リングで強さを見せるのは、ファイターなんだから当たり前のことなんだって。その前に、注目されろよってことなので。いきなり試合でKOしたから人気がはねるなんてことは、まずないから。何かアクションを起こした積み重ねが必要で。
武尊さんになりたい。井上尚弥さんになりたい。みんななりたいけど、なれないんです。夢見すぎ。あの人たちは特別な存在だから、そこを目指すことは悪いことではないけど、もっと足元をみろよと。みんなが違う方向を目指して突き進んだ結果、同じ場所に集まれば大きな力になると俺は思っています」
――芸能界のドラマで例えると、みんなイケメンの主役をやりたいけど、それは無理だと。だったらバイプレーヤーとしての質を高めることをすればいいわけですね。
「そう! それが存在感になるわけです。俺は自分のことを邪道だと思っているので、大久保のようなキラキラ王子になれるとは思っていないし、なりたくもない。そこは求めていないわけです。だったら自分の役割は何なのか。自分を光らせるにはどうしたらいいのか。それをリベリオンで考えて、実行しているわけです」
――選手は役者でも芸能人でもないという意見も出ると思います。
「当たり前じゃないですか。結局、最終的にはリングで結果を出さないと笑われるわけです。目立つことをすればするだけ、自分へのダメージはでかいですからね。でもノーリスクノーリターンだと、何も得ることはできない。
俺はブレイキングダウンの選手に絡んだりしていますけど、知名度をつけるという点ではリスペクトをしていますよ。あれだけ自分を曝け出して、あの場を利用しているわけだから。ただ格闘技ということになると、話は別ですよってことなので」
――いま反乱しているのは、自分たちの境遇を変えるためでもあると。
「ためだし、結果的にK-1が注目されるんじゃないのかなと思っていますけどね。正直言って、俺たちの知名度が上がって、そこで俺たちの待遇が良くなればいいやと思っている。それは、そこまでリスク背負ってやっているから。だけど結果的に俺たちが盛り上がれば、必然的にK-1も盛り上がることになる。それでいいんじゃないですか」
――それにしても、大久保選手は永坂選手との試合をよく受けましたね。名前を出すことさえ嫌がっていたのが、永坂選手だったのに。
「それは、俺もビックリしましたね。俺と試合をするということは、SNSで粘着質にまとわりついてくることだから、それを承知で受けたんで驚きました」
――そこは認めていると。
「でも、最後まで徹底的に粘着しますよ(笑)。そこは自分のやり方を変えないです。俺らが負けたら、アンチどもが笑えばいいじゃないですか。俺らは絶対に負けないですけどね。会場で大久保の女性ファンに、悲鳴をあげさせますよ」




