<-250クラス>

【写真】鈴木浩祐
昨年(2024年)、初出場ながら優勝を果たした鈴木浩祐は、大きな衝撃を与えた。空道全日本選手権の出場権を得る選手は、大半が空道競技のための稽古を専門に行う団体・大道塾の所属選手だが、鈴木は大道塾外の団体の所属選手でありながら、柔道弐段とキックボクシングアマチュア全日本大会優勝の技術を活かし西日本地区予選から全日本決勝まで全勝を遂げたのだ。

【写真】中上悠大朗
鈴木の連覇を阻む壁としては、昨年全日本ジュニアU19 -250優勝を果たし18歳ながら北斗旗(成人の全日本)出場を認可された熊谷慈英、今大会よりクラス変更する服部晶洸(2018世界選手権-240クラス3位)、昨年の全日本で同年同階級の世界選手権4位の寺阪翼をノックアウトし、鈴木と決勝を争った中村凌、今大会の各地区予選、西日本を制した曽山智輝、関東を制した佐藤裕太、九州を制した山本英貴…らが挙げられるが、ラスボスともいえるのは、ジュニア全日本~北斗旗を通じファイナリストになった経験がなかったにもかかわらず、半年前の全日本無差別でいきなり開花し、21歳にして日本空道の頂点に立った中上悠大朗だろう。

【写真】服部晶洸
無差別大会において身体指数が20以上も上回る相手をも制した中上のスピード&パワーが、対戦する全選手を圧倒する可能性も低くはない。

一方で「安全面で考えて、北斗旗(一般の全日本)には出場年齢制限を設け、一定の年齢以上の選手はシニア~マスターズのカテゴリーのみへの出場を認可する」という大会規定案が審議されている現状、平田裕紀、飯田諭ら40代のベテランたちには「そんな配慮は必要ないよ!」と咆哮するかのような進撃を期待したくもある。


