2025年5月14日(水)、無観客・配信大会として『Breakthrough Combat 04』(ザ・ワンTV配信)が開催される。その全試合順が決定した。
まずProgressが2試合、そしてMMA4試合が行われる。
Breakthrough Combat旗揚げ以来、Progressは打撃の有無に関係なく仕留める感覚を持つグラップラーの活躍により非常に高い評価を得てきた。半面、国際戦を中心としたMMAでは苦戦が続き、同団体は、「Breakthrough Combatが標ぼうする現状突破が、現実の前に跳ね返される状況にある」という。
そんなMMAファイターたちへの期待を込めて知名度で優り、あるいは期待値で上回っている出場選手が見られるProgressを差し置き、今大会ではBreakthrough Combatを引っ張り、世界への突破口を開く意気込みを見せてほしいという想いから、MMマッチ4試合が上位で組まれることとなった。
▼メイン バンタム級 5分3Rジョン・オルニド(フィリピン)熊崎夏暉(日本/BRAVE)
メインは2年4カ月振りの来日となるフィリピンMMA界期待の星、Zeus Combat Leagueバンタム級王者ジョン・オルニドを、熊崎夏暉が迎え撃つ一戦。BRAVEの熊崎はキャリア4戦4勝0敗。コンバットサンボとスポーツサンボで全日本王者となっており、力強いテイクダウンから自分の形で寝技で支配し、極めの強さを実戦で見せている。
3月大会では負傷欠場を強いられた熊崎が、フィジカルで上回るオルニドを相手に世界進出を果たすための糸口を見つけられるのか。またオルニドも、2023年3月のGLADIATORでの笹晋久戦のローブロー反則負けから、ジム移籍のトラブルを経て、2年2カ月ぶりの来日で日本定着が望まれるパフォーマンスを披露できるのか。2024年10月の前戦では、2R TKO勝ちでZEUS Combatバンタム級王座に就いている。アジア人がアジアで強くなるための一戦となる。
▼コメイン 58.5kg契約 5分3Rザヒド・アフメド (インドネシア)山崎蒼空(マッハ道場)
コメインでは、前回大会の国際戦で唯一勝利を得た山崎蒼空が、上田将年を破ったイ・ジュンヨンと対戦予定だったが、イ・ジュンヨンが右手小指を骨折して、試合出場が不可能に。元Black Combatフライ級チャンピオン越えをし、UFCへの道を切り開こうとしていた山崎の対戦相手は後日、発表される。
▼第4試合 バンタム級 5分3R石井逸人(TRIBE TOKYO MMA)上田祐起(総合格闘技道場reliable)
(C)Brawl
第4試合では石井逸人が、キャリアの再構築を賭けて上田祐起との戦いに挑む。修斗では環太平洋王者となり、2024年10月の前戦ではグアムでBrawlフェザー級王者となった石井も29歳、最高峰へ後がない状況から脱することができるのか。
対する上田も夫人の出産日と重なりながら、石井との試合を選択し、絶対的に譲ることはできない人生の節目となる一戦に。壁際の攻防が鍵となるか。
▼第3試合 バンタム級 5分3Rガドウィン・ランバヤン(フィリピン)竹本啓哉(日本/ALIVE)
またMMAマッチの先陣を切って実施されるガドウィン・ランバヤンと竹本啓哉の顔合わせは、2024年10月のBreakthrough Combat第1回大会で組まれていたが、ガドウィンの負傷で流れた経緯がある。
ガドウィンは、フィリピン・コンバットサンボ・ナショナルチームの一員で、ライオンネイションMMA勢に柔術の指導をしており、フィリピン人選手の一般的なイメージを覆す、グラップラーという。
前回のトレント・ガーダム戦で殻を破ることができなかった竹本には、本当の意味でブレークスルーが求められる戦い。真価が問われるガドウィン戦となる。
▼第2試合 Progress暫定ウェルター級選手権試合 5分3R森戸新士(日本/LEOS/藤田柔術本部)暫定王者イ・ソンハ(韓国)挑戦者
K-MMA界から元Black Combatライト級王者のイ・ソンハが、Progressの絶対暫定王者に君臨する森戸新士に挑戦するProgressウェルター級選手権試合が第2試合で組まれた。チャンピオン森戸にとって、アジアのライバルである韓国のグラップリング系柔術黒帯MMAファイターとケージで交わることで、予測不能の戦いが見られるかもしれない。
▼第1試合 Progress フェザー級 5分2R大脇征吾(リバーサルジム横浜グランドスラム)椿 飛鳥(トライデントジム)
さらに椿飛鳥と大脇征吾が対戦するProgressライト級マッチが、今大会のオープニングを飾る。3月のプロ修斗世界フェザー級選手権試合ではSASUKEに敗れてなお、世間の評価を高めた椿に対し、2月のBreakthrough Combatにおける中島太一戦で衝撃のプロデビューを果たした大脇は、4月27日の『ROMAN2』でのROMAN柔術ワンマッチで鍵山士門にヒザ十字で一本勝ちしたばかり。
ケージでノーギグラップリングのProgressルールで逃げ切るか、仕留めるのか。そんな追いかけっこ+αが期待される一番となるか。
なお、負傷欠場のイ・ジュンヨンからは、主催者を通じて、「応援してくださったファンの皆様、大会を準備してくださった関係者の皆様、そして対戦相手の山崎選手に、謝罪と感謝の気持ちをお伝えいたします。今回の大会への出場を目指して準備を進めておりましたが、予期せぬ指の骨折という負傷を負い、試合に出場できなくなってしまいました。医者の判断により、回復時間が必要との結論に至りました。試合を楽しみにしてくださっていた多くの方々に、ご期待に添えずご迷惑をおかけしてしまうことを心よりお詫び申し上げます。私自身も出場に向けて努力してきたため、とても残念な気持ちでいっぱいです。しかし、今回の負傷をしっかり治療し、より強くなった姿で戻ってまいります」と、復帰を誓っている。