2025年5月31日(土)神奈川・横浜BUNTAI『K-1 BEYOND』の追加対戦カード発表記者会見が、4月28日(月)都内にて行われた。
出場が予定されていたK-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大(K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM)の対戦相手が決定。-56kg契約3分3R延長1Rで、池田幸司(ReBORN経堂)と対戦する。
金子は2022年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月『THE MATCH 2022』ではRISEの鈴木真彦に惜敗も2023年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め、王座防衛に成功。2024年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月と9月の「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」でも優勝。2月にマノリス・カリシスに判定勝ちで現在11連勝中。戦績は26勝(13KO)2敗 。
池田は幼稚園から始めた空手をバックボーンに持ち、アマチュアでは無敗を誇り、2019年にはK-1カレッジ優勝。同年10月にKrushでプロデビュー。2022年3月に壬生狼一輝を判定で破りKrushバンタム級王座に就いた。同王座は2度の防衛に成功。2023年12月にはRISEに殴り込み松下武蔵を判定で破ったが、2024年3月には花岡竜に敗れた。スーパー・バンタム級に階級を上げた7月、晃貴を2RでKOして再起したのも束の間、9月永坂吏羅にダウン応酬の末初回KO負け。2025年3月、璃明武が保持するKrushスーパー・バンタム級王座に挑戦も延長戦で判定負け。戦績は14勝(8KO)7敗。
宮田充K-1プロデューサーは「金子選手の相手を選考していたところ、なかなか刺さるようなカードが苦しい中で外国人数選手に絞っていたところで、金子選手と璃明武選手でも考えたが璃明武選手が3月の試合で怪我をしてしまった。そこで池田選手が負けたにもかかわらずK-1に出場をアピールしていて、そこまで言うのならファンも多いし、気持ちのいい試合をするので、試合を考えてみようかというのがあった。そこで金子選手に例えば池田に胸を貸すのはどうだろう、と言ったらいいっすよと。池田サイドに打診したところ本当にやれるのって感じで、池田選手も気持ちよくスタンバイしてくれた」と、池田に決めた理由を説明。
会見に出席した池田は「金子チャンピオンの相手が池田と聞いて、大丈夫かとガッカリしているファンの皆さん、安心してください。下剋上します。金子チャンピオンにたくさんの日本人や外国人が挑んでいますが、みんな逃げながら戦って負けているので、僕は真っ向からぶつかって力比べで挑みます。小手先の技術は通用しないと思うので今回は気持ちで勝ちに行きます」と、下剋上を宣言。
金子は「最近、外国の選手とやってたけれど分かりにくいのがあったと思うので、池田選手とは戦ったことがないので別にいいかなと思いました。根性がある選手だと思います」と、決め手はまだ戦ったことがない選手だったから、とした。
池田は「1週間前の朝方にジムの会長から『金子とやるぞ』と言われてドッキリかと思って信じられなかったんですが、今は覚悟を決めて当日やれるのが楽しみです。間違いなく最強の王者、誰が見ても強い。ステロイドでもやってるんじゃないかってくらいの力の強さで。気合いで勝ちに行きます」と意気込む。
56kgという契約体重について、池田は「僕も55kgに上げたばかりなので55kgでやりたいけれど、金子選手の土俵の試合なので56kgということで。55kgがいいと思うところもあったけれど、自分にとって未知の体重なので自分の潜在能力を信じて身体から作り上げていく」とし、金子は「スーパーファイトは56kgでやっているので、そこはいつも通りかなと思います」とする。
どんな結末を見せたいか、と聞かれると池田は「1Rから気合いを見せて勝ちに行きます」、金子は「いろいろな人がいると思いますが、いろいろ苦しんでる人もいると思うので逆境に対する戦いを見せていければ。そこで勇気を見せられればと思います」とした。
池田は璃明武とのタイトルマッチで「弱いところも見えたので、その見えたところを克服する。パワーアップを目指しています。俺はノーダメージで相手は大怪我したので、実質、俺の勝ちかなと(笑)」とさらに強くなれる課題が見つかったとし、「K-1チャンプがK-1を離れていく流れが多い中で、僕はチャンスだと思うので、これは大きいチャンスなので乗り越えてスターになりたい」と野望を燃やす。
金子に勝てるとする一番の根拠は何かと聞かれると「僕が格闘技をずっとやってきているというところと、金子選手を目標に1カ月仕上げていく過程で必ず100%の気持ちまで持って行くので勝ちます。根拠なんていりません。気合いです」と気持ちで乗り越えるという。
金子は恒例となっていたタイ修行は「もう吸収しきった」ということで、今回は行かないとする。そして恒例となっている試合テーマについては「不起訴」だとし、池田は「感謝です」と金子が以前に掲げていたテーマを口にした。
最後に金子は「僕のやるべきことはずっと変わらなかったけれど、応援してくれるファンの方々の前でいい試合が出来るように頑張ります」、池田は「格闘技はリングの上で強い選手が正義だと思っているので、金子選手を今回乗り越えます」と、それぞれ語った。
また、金子はK-1王者たちの離脱について「それは人それぞれの考え方があって。そこに言えることはない。僕が言うのはおこがましい」としている。