K-1K-1
K-1
インタビュー

【Krush】初黒星からの再起戦・上野空大、反乱軍の児玉兼慎と対戦「自分の空気にできれば何も触れさせずに倒すことができる。一瞬で斬りたい」

2025/04/23 21:04
 2025年4月29日(火・祝)東京・後楽園ホール『Krush.173』のメインイベントにて、【有限会社伊藤建設工業 PRESENTS】Krushライト級3分3R延長1Rで児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と対戦する上野空大(kickboxing gym SHINYUUKI+)のインタビューが主催者を通じて届いた。  上野は3歳から空手を始め、フルコンタクト空手では通算70大会で優勝を果たしている“フルコンタクト空手70冠”。2021年からK-1アマチュアに出場し、2022年3月の第12回K-1アマチュア全日本大会のチャレンジBクラス優勝、9月の第13回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラスでも優勝。  2023年3月の『K’FESTA.6』プレリミナリーファイトでプロデビューを果たし、4勝(2KO)無敗の快進撃を続け、2024年9月にゴンナパー・ウィラサクレックの対戦相手に抜擢。体重超過していたゴンナパーに3RでTKOに敗れ、初黒星を喫した。今回が再起戦。空手仕込みの多彩な足技を得意とする。 自分が最強になるための生活をしてきた ──少し時間が経ちましたが、前戦、昨年9月のゴンナパー・ウィラサクレック戦は、実際にやってみていかがでしたか? 「やる前は本当に勝てると思って試合に臨んで、キャリア差っていうのはやってる中で感じるものはあったんですけど、本当に世界のトップに近い選手と拳を交えることができて、届かない場所ではないし、そう遠いものではないなっていうのを感じることができました」 ──結果だけ見ると、「やっぱり」と言われかねないと思うんですが、自分でやってみて「まだちょっと早かったな」というわけではなかった? 「実際、早いか遅いかって言われたら分からないですし、他の人からは早いって言われるかもしれないですけど、自分はこのタイミングでゴンナパーと戦えてよかったなっていう風に、今はもう前向きに考えてます」 ──その試合を経験して、練習や意識の中でも変わってきたところはありますか? 「メンタル部分も含めて、全てにおいて成長をすることできたと思います」 ──そして3月の後楽園大会では、急きょ弟さん(上野奏貴)とのエキシビションがありました。かなりバチバチやってましたね。 「格闘技の聖地・後楽園でヌルい試合はできないし、弟はあの日、本当は試合をする予定だったので、北海道からもたくさん応援団が来てくれていたので、そういった中で手を抜けないというか、変なものは見せられないと思って、『やるからにはしっかりといいものを見せるよう』と思ってやりました」 ──実際、普段の練習でも奏貴選手とあんなにやり合うことってあるんですか? 「練習だと、もっとやってますね」 ──そうなんですか! そして同じ後楽園大会では、今回対戦する児玉兼慎選手とリング上でやり取りがありました。対峙してみて、どう感じましたか? 「あそこでの言葉のやり取りは、自分がその場で思ったことを本音でしゃべったという感じなんですけど、SNSでけっこう言ってきていた児玉選手と実際に対面するのは初めてだったので、どんな勢いで来るのかって思ってたんですよ。けっこうイケイケなんだろうなと思っていたので、こっちが構えていた部分があったんですけど、意外と大したことないなって思いました」 ──そうですか。 「もっとグイグイ来るのかなと思ってたんですよね。自分が構えすぎたのかもしれないですけど。だから『アレ?』って感じでした」 ──そういう印象は、戦いに影響するものってあると思いますか? 「どうなんですかね? 自分が対面した感じでは、少しビビってるんじゃないかなと思ったので、そこは少しは影響するのかなと思います」 ──ただ、キャリアでは向こうが上ですよね。上の相手に挑んでいくっていう図式になるのか、そこはどう捉えていますか? 「確かにキャリアは上というのはありますけど、今までもずっと、自分より格下っていう相手とはやってないので、今までとあまり変わらないというか。キャリアという面では、そんなに意識はしてないです」 ──では、児玉選手のファイターとしての印象は? 「本当に、皆さんが見て思う通りの熱いファイターですし、試合中のメンタルとかは本当に強いと思います。パンチも蹴りも何でもできる、総合力の高い選手だなと思います」 ──対戦するにあたって、一番気をつけないといけない部分は? 「児玉選手の空気にならないことですかね。逆に自分の空気にできれば、何も触れさせずに倒すことができるので、相手のやりたいようにやらせないで、一瞬で斬りたいと思います」 ──児玉選手は2月にライト級GPに出場して、一回戦敗退でした。その試合はどう見ましたか? 「自分と同じ階級のトーナメントだったので、しっかり見てたんですけど、全体的に面白かったですね。自分も児玉選手は決勝まで勝ち上がるんじゃないかなと予想していたので、結果的には負けちゃいましたけど、本当に勝ちへの信念というか執念っていうものは伝わりました。それぐらい熱い試合だったなと思います」 ──トーナメントの結果についてはどう思いましたか? 「まずは本当に過酷だなと思いました。もちろん『自分が出ていたらどうなんだろうな』と考えながら見ていたんですが、やっぱりトーナメントは運とか実力も含めて、いろんなものが左右すると思うので100%とは言い切れないですけど、『自分が出てたら優勝できてただろうな』とは思いました」 ──なるほど。 「児玉選手は一回戦で負けましたけど、トーナメントの中でも評価は高かったかなと思うので、逆に『一人トーナメント』というか、あの場に出ていた選手たちを一人ずつ倒していけば、最短でチャンピオンになれるかなと思っています」 ──先ほど、児玉選手が熱い選手だという話がありましたが、今回は「一緒に熱い試合をしたい」というわけではない? 「もしかしたら熱い試合になるかもしれないですけど……実際はそうならないんじゃないかなって思います。あまりここで言い過ぎると、作戦がバレちゃうので(笑)。まあでも、どっちの空気になるかで勝敗が決まるんじゃないかなと思います。メインイベントなので会場の空気感を含めて、自分の空気にした方が勝つんじゃないかなと」 ──この試合がメインだということは、けっこう意識していますか? 「意識してないことはないですけど、でもあくまでも自分の復帰戦というか。普段からどんな試合順になっても、自分はメインの気持ちでいるので。前回もセミファイナルでしたけど、そんなに試合順は気にしてはないですね。どの試合でも会場を自分の空気にした方が勝つと思うので」 ──ここで勝った先は、どうしていきたいですか? 「今は、まずはKrushのチャンピオンを目指して戦っているので、目の前の児玉戦をしっかりと、圧倒的な差を見せて勝って、そうなれば自ずとトップの人たちも避けては通れなくなると思うので、しっかりチャンピオンに向けて戦っていきたいと思います」 ──そして、ちょうど先日、K-1ライト級王座が正式に空位になりました。これについてはどう思っていますか? 「ゴンナパー戦の後に、与座優貴選手とはスパーリングさせてもらっていたんですよ。それでいろいろお話も聞いていたんですけど、実際、自分が目指していたのは与座選手だったので、今でも『いつかは戦いたい』という気持ちはあります。でも今は王座が空位になったので、そこはしっかり狙って、食い込みたいと思います。そこに向けても、今回の試合がキーだと思うので。しっかり集中して勝ちます」 ──児玉選手は今、K-1反乱軍、「RibelLion」の一員という形で活動しています。あの一連の流れはどう見ていますか? 「今は動き始めたところだから正解か不正解かっていうのはまだ分からないですけど、レオナ選手はK-1やKrushを盛り上げたいという気持ちでやってると思うので、そういう部分に関しては、やり方は違いますけど、自分も同じ気持ちは持ってます」 ──なるほど。 「RibelLionの選手たちも全員試合が決まって、ちょっとした対抗戦みたいな感じの見方をする人もいると思うんですよね。自分は大久保琉唯選手とか天野颯大選手とか、RibelLionと対戦する側の先陣を切って、まずは勝ってバトンを渡さないといけないと思っているので、そういうところでも少しは意識しています」 ──では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか? 「7カ月ぶりに後楽園のリングに戻ってくるんですが、この長い休養期間、ただ休んでたわけではなくて、全て自分が最強になるための生活をしてきたので、まずはそこを楽しみにしてもらいたいと思います。そして児玉選手にレベルの差を見せつけて、圧倒的にKOして勝ちたいと思っています。ファンの皆さんには勝って『お待たせしました』と言いたいので、応援してもらえたらと思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.338
2025年5月23日発売
14戦無敗、全試合フィニッシュ勝利でRIZINフェザー級新王者となったラジャブアリ・シェイドゥラエフ。その強さを徹底特集。ケラモフ戦の木村柊也ら無敗選手達。野杁正明×平本蓮のSP対談、ONE新王者・若松佑弥も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント