2025年3月29日(土)東京・両国国技館『RISE ELDORADO 2025』にて、SuperFight!ウェルター級3分3R延長1Rでジェラルド・ヴィーラーデ(フィリピン/WCCS Philippines BALDUGAN Team)と対戦するRISEウェルター級王者・宇佐美 秀 メイソン(team VASILEUS)のインタビューが主催者を通じて届いた。
宇佐美はアマチュアMMAで多数の優勝経験を持ち、2022年4月の『POUND STORM』にてプロMMAデビュー。12月には、初のキックボクシングルールでK-1 WORLD MAXのレジェンド、アルバート・クラウスに勝利。2023年3月にはKNOCK OUTで杉原新也に判定勝ち、9月には同団体でジャマル・ワヒィムを1RKOで沈め、キック3戦目でISKAインターコンチネンタル・ウェルター級暫定王座を獲得した。12月にはK-1に初参戦、海斗を2RでKOしてインパクトを残すと、2024年3月のK-1では白須康仁も初回KOでマットに沈めた。6月はRISE初参戦で中野と対戦したが、2R負傷判定でドロー。12月に實方拓海を判定で破り第4代ウェルター級王者になった。戦績は6勝(3KO)無敗1分。
ヴィーラーデは初来日で、キックボクシング戦績16勝1敗、MMA戦績9勝3敗。身長は173cmと低い(宇佐美は182cm)が、ガッチリした体躯から力強い攻撃を繰り出し、特に至近距離でのオーバーハンドが得意だという。
2ラウンドくらいでKOしようと思っている
――RISEのベルトを巻いた気分はいかがですか?
「気分は最高ですね」
――周囲の反響はいかがでしたか?
「いろんな人から連絡もあったし『おめでとう』という声も多かったし、チャンピオンになってからチャンピオンとしての自覚を持ってしっかり練習しているという感じです」
――では試合が終わってから、あまり羽目を外す期間はなかったですか?
「今回は本当になかったですね」
――試合内容が凄くて、ちょっと後になってから関節蹴りが禁止になったりと色々な反響を呼びましたね。
「関節蹴りが禁止になったのは正直『なんでやねん』っていう意見もありましたけど、でも全然関節蹴りで勝った試合ではないので、それが禁止でも大丈夫です」
――今度の試合は関節蹴り無しの宇佐美選手が見られるという事ですね。
「そういう事ですね」
――今回はチャンピオンになってからの第1戦となりますが、チャンピオンとしてのプレッシャーみたいなものはありますか?
「チャンピオンとしての自覚はあるんですけど、チャンピオンっていうよりはやっぱり挑戦者っていう気持ちを忘れずに、1試合1試合励んでいこうと思っています。なので今回も別にチャンピオンとしてのプレッシャーは別にないですね」
――練習環境も変えてVASILEUS GYMに移籍されたじゃないですか。移籍を決めた最大の理由は何だったんですか?
「元々いたジムは“キックボクシングだと自分が1番強い”って感じになっていたんですけど、空手をやっていた頃から強い人たちに揉まれながらやっていたのが自分の強みだったので、そういう環境で自分は強くなれると思ったので、格闘技界の先輩でもあって結果を出している選手たちと一緒に練習して“揉まれながら強くなる”という道を選びました
――今仰ったようにVASILEUS GYMは錚々たる面々が連ねていますが、やはり練習相手には事欠かないですか?
「色々な選手が出稽古にちょこちょこ来て、色々なタイプの選手とやれるので、すごく良い環境だと思います」
――まだ入って間もないと思いますが、VASILEUS GYMの特色はどんな所ですか?
「すごく雰囲気の良いジムですね。今がちょうど追い込みの時期ですけど、追い込みの時でもジムの雰囲気が明るいので、最後までしっかりやり切れるっていう感じのジムですね。トレーナーさんやジムの仲間みんなが明るいです」
――宇佐美選手の試合の1週間前には、同門の武尊選手や野?選手が試合をしますけど、その試合についてはどのように見ていますか?
「2人の先輩方にはONEの世界チャンピオンのベルトを巻いてほしいっていう気持ちが強くて、2人ともすごく強くて、追い込みもしっかりやっていたのでチャンピオンになってくれると思いますね」
――階級が近い野杁選手とは一緒に練習することが多いですか?
「今回の対戦相手のタワンチャイ選手と僕とはタイプが違うので、今は対面して練習することはあまりないんですけど、練習内容を見ている感じだと仕上がりも非常に良い状態だし、今回はちゃんとしっかりかましてくれると思います」
――武尊選手はどうですか?
「武尊選手もすごく追い込みをやっていて、状態は良いと思います。2人とも限界までしっかりやれる事をやっている選手だなって見てて思います」
――そういう先輩の背中を見ていると、自分はそれ以上にやらなければいけないという風になりますよね。
「そうですね。やっぱり自分はそれ以上にやらなければいけないって思いますね」
――宇佐美選手の今回の対戦相手は、フィリピンのジェラルド・ヴィーラーデ選手ですが、試合の映像などはご覧になられましたか?
「試合の映像が何個か送られてきたんですけど、正直参考にならないというか。自分自身は普段からあまり対戦相手の試合を見ないようにしていて、自分の追い込みをしっかりして、最後の1週間くらいで相手の研究をするんですよね。今回の試合に関しては、問題なく自分もしっかり追い込みとかやる事をやれているので、しっかりKOで決着するかなっていう風に思います」
――何ラウンドくらいに注目していたら良いですか?
「2Rの半ばから後半ですかね」
――そこまでシミュレーション組み立てているわけですね。
「もちろんです」
――どんなテクニックでKOするとかも思い描いていますか?
「僕はパンチの選手っていう印象をみんなが持っていると思うんですけど、ジムを移籍して蹴り込みをいっぱいしているので、蹴りを見せたいなって所もあるんですけど、欲張りすぎずにパンチで倒せる場面があればパンチでしっかり倒しにいこうと思っています。『パンチでも蹴りでもいけるぞ』っていうのは今回の試合で見せようと思っています」
――今回の1戦を足がかりに、今年はどんな目標を思い描きますか?
「今年は巳年で自分も年男なので、試合をどんどんやって上まで駆け上がっていけるようにしっかり頑張っていこうと思っています。4~5試合くらいできたら良いかなって感じです」
――今チャンピオンですけど、さらに高みを目指すっていう感じですね。
「さらに高みを目指して、このチャンピオンベルトに価値をつけられるようにやっていきたいです」
――キックボクサーとして“無敗”でやってきていますが、今年も無敗ロードを突っ走りますか?
「もちろんです!」
――宇佐美選手のお兄さんもそうですけど、キックボクシングをやる前はMMAもやっていたじゃないですか。今年は二刀流になるっていう可能性はありますか?
「キックボクシングで突っ走ってみようかなって最近は思っています。もちろんMMAも興味はありますし、MMAも好きなので、いつかどこかでMMAをやる機会があればなと思っていますけど、今年はキック1本でいきたいです」
――「キック1本でいく」という弟さんに対して、兄のパトリック選手は何か言っていますか?
「お兄ちゃんは別に何か言っているとかはないですけど、『お前のやりたいように頑張れよ。やるんだったら全力でやれ』っていう感じですね」
――2人とも格闘技をやられていて、兄弟の仲は今どんな感じなんですか?
「僕たち兄弟はすごく仲良いですね。10代半ばとか前半は毎日喧嘩みたいな感じだったんですけど、僕がカナダから帰って来てからはすごく仲が良いです」
――お互いに次の試合に対して話し合ったり、作戦を立てたりすることもあるんですか?
「相手の動画を見て『ここいけそうな所があるな』とか『ここに癖があるな』みたいな話はよくします」
――最後にチャンピオンになった宇佐美選手の試合を待ち侘びているファンの皆様にメッセージをお願いします。
「今回RISE ELDORADOでフィリピンの選手と対戦が決定しました。2ラウンドくらいでKOしようと思っているので、皆さんぜひ僕の試合を楽しみにしていてください。ぜひ会場に来て応援をお願いします」