見るからに好調そうだった海人。日本人初のグレゴリアン越えなるか
2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナ『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』(U-NEXTで独占PPVライブ配信)に出場する選手の個別インタビューが、19日(水)都内にて行われた。
第8試合のONEフェザー級(70.3kg)キックボクシング3分3Rで、マラット・グレゴリアン(アルメニア)と対戦するSB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)が出席。
「楽しみです。早く試合がしたい。こういうところへ来るとなおさらそう思います。試合モードになるのが今回は早いですね」と、すでに臨戦態勢にあるとする。17日に行われた記者会見は体調不良で欠席と伝えられたが「試合に影響するほどじゃないのでご心配なく」と笑顔で答える。
改めてグレゴリアンの印象を聞かれると「何試合か映像見ました。インファイターでパンチで攻めてヒザ蹴りもローキックも万遍なく出来るいいファイター」と評するが、「正直、僕に当たるのかなって。スピードに差があるし、距離感も僕の方が全然しっかり取れるので。試合をやってみてどうなるか分からないけれど、スピードも上がるのかもしれないですし。でも試合映像を見る限りでは、あのスピードでは僕には当たらないと思っています」と、グレゴリアンの強打は当たらないという。
グレゴリアンが得意とする近距離での戦いについても「その距離に入ってこれたとしても僕の方が回転が速いので先に当てられるし、あの程度ならよけられる。僕はガードしながら様子を見て戦いますけれど、あの程度なら大丈夫だと思っています」と問題ないとした。
さらに「攻略しやすいと思っています。相性がいいと思っているし、僕がやりたいことをどんどんやっていけると思っています」と、グレゴリアンとは相性がいいとする。
グレゴリアンはタイで最終的なトレーニングを行っており、向こうも自信満々のようだがと聞かれると「当てられるものなら当ててみろ、と思っています」と言い放った。
そのグレゴリアンへの評価は試合が決まる前からそう思っていたのか、それとも決まって研究してからなのかとの問いには「もちろん試合が決まる前から圧力とかパンチ力が凄いのかなと思っていたし、試合が決まってからも圧力とパンチ力は世界トップレベルだなと思っていましたけれど、今の僕の現状レベルと比べると、(パンチが)当たればもちろん強いやろなと思うし、圧力にかかってしまえば強いと思いますが、今の僕ならカウンターを合わせられるし、距離感もとれるし、と僕の自由に出来るんじゃないかなと改めて思いました」と、絶対的な自信を口にした。
グレゴリアンを自ら指名したのは「GLORYの元王者だし、(ティジャニ・)ベスタティにも勝っているし、そういう意味で指名させていただきました。自分が勝てそうだと思って選んだ相手ではなく、純粋にやってみたい、世界のレベルがどんなもんかを身体で感じたいと思って。今の僕ならあのレベルに勝てることを証明したい気持ちが強かったです」と説明。
対策については「特別なことは特にやっていません。普段通り自分のレベルをひとつひとつ上げていって。僕に必要なことは自分のレベルを上げることやと思うので。誰かに合わせて対策をしてその選手に合わせて勝ちに行くってことではなく、目指している先がもっと先なので全体的に自分を世界のトップレベルに上げるための練習をしてきたので、その中の獲物が今回はグレゴリアンだったというだけです」と、自分のレベルアップを考えてやってきたとする。
では、世界へ向けての通過点にしかすぎないのかと問われると「そう思っています。ベスタティにリベンジもしたいし、本当に世界最強になるためには絶対に倒さないといけない相手だと思うし、そのためにグレゴリアン選手をここで倒して自分の評価を自分で上げていきたい」と答えた。
試合4日前の公式イベントに出るより、もっと練習したいかとの質問には「正直そうですね。もっと集中させてくれよとは思うし、僕は大阪だから東京に来て慣れない場所で練習して。もうちょっと選手ファーストでいいんじゃないかなと思うところはあります。僕も自分のジムで練習して調整させてもらう方がもっと強いのを見せられると思うけれど、そこは決まったからにはしょうがない。そこでしっかり調整して最強の自分を作りたい」と、やや不満そう。
ONE独自のハイドレーションテストへの不安はと聞かれると「いつも水抜きはしていないし、体重も特別落としているわけではないので、いけるやろって感じで。しっかり飲んで食べているので、これで無理やったら体調に問題があるのかと思う(笑)。それくらい軽く思っています。いけるでしょって感じですね。普段から72~73kgですし、もう現状で落ちているので。落ちすぎているくらいです」と全く問題ないと語った。