2025年3月29日(土)東京・両国国技館『RISE ELDORADO 2025』にて、-52kg契約3分3R延長1Rでクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー)と対戦するRISEフライ級王者・那須川龍心(TEAM TEPPEN)のインタビューが、主催者を通じて届いた(聞き手:中村拓己)。
那須川は2024年11月、数島大陸を初回KOで破り、RISEスーパーフライ級王座を奪取すると、12月にはペットマイもKOして3連続KO勝ち中。RISEの年間表彰式『RISE’s PRIZE 2024』では年間MVPを獲得した。
自分がベルトを巻く姿が想像できなかった
中村 2024年度のRISE’s PRIZE 2024でMVPに選出されましたが、ご自身では「選ばれるかもしれない」と正直に思っていた部分はありますか?
龍心 周りやTEPPENの選手とかからも言われたりしてたので、「もしかしたらあるかもな」みたいな。それぐらいの感覚でしたね。
中村 実際に名前を言われるまでは、ドキドキしながら発表を待っていたんですか?
龍心 何かしらの賞に選ばれたら良いなって感じでした。
中村 MVPを獲って、周囲からの声はどんなものがありましたか?
龍心 「ウェーイ、300万」みたいな感じに言われました(笑)。
中村 なるほど。笑 やっぱりインパクトがありましたね。
龍心 ロレックス頂戴とか言われましたね(笑)。
中村 試合ではない所で表彰されて、それに対していろんなものが貰えるっていうのは、みんなに羨ましがられるっていうかすごいなって感じでしたか?
龍心 そうですね。羨ましがられました。中村 その一方でプロのファイターとして、試合以外の所でも評価されて、ちゃんと得るものがあるというのは嬉しいことでしたか?
龍心 本当に1年の評価をされているので、去年の1年間やってきた事が報われたのかなと思いました。今年も頑張ってそういう賞をもらいたいなっていうのもありますし、さらに気が引き締まりますね。
中村 表彰式があって賞をもらえるという事は、色々なことを含めてモチベーションになりますか?
龍心 選手としてはすごくモチベーションになりますし、ROLEXだったり300万円だったりとか、1夜にして大きなものを得られるので、選手はすごいやる気を持てますよね。
中村 1年が終わってみて、表彰式を見てみると龍心選手がMVPで妥当だったと思うんですけど、逆に1年前はこうなることをイメージできていましたか?
龍心 イメージはできていなかったですし、できすぎているなっていう風に自分の中ではいました。「勢いよくここまで来ちゃった」みたいな。
中村 年末のRISEの大会があって、大晦日の大会があって、ちょうどそこからスタートになった時だったと思いますが、今年はたくさん試合をしようとか1年前の時点で考えていたんですか?
龍心 去年は自分も“挑む側”というか、どんどん挑戦して行く立場で、勝っていけば次が見えるっていう段階だったので、とりあえず1戦1戦に集中して、やる相手とやってチャンピオンになろうっていう感じでした。
中村 ランキングのきつい相手ともやりつつ、色んなバラエティのある相手ともやりつつ、1年を振り返ってみて率直にどんな1年でしたか?
龍心 快進撃というか、一気に自分に対する見方が変わっていった1年でした。
中村 ご自身で何か変えた事とか、新しく取り入れた事はあったんですか?
龍心 取り入れた事はたくさんありますけど、技術的なことではないというか、メンタル的な部分もそうですし、いま天心と一緒にやっているBCトレーニングであったり、帝拳に行ったり会長と一緒にやったりとか。そういう色んな出会いがありました。
中村 それは意図してというか、何か縁があって出会えたような感じだったんですか?
龍心 それもありますし、天心が最初にやっていて「これ良いからやる?」みたいな感じで言われて、一緒にやったりとか帝拳に呼ばれたりとかそういう感じですね。
中村 その“BCトレーニング”とはどういうトレーニングですか?
龍心 ブリッジとか呼吸だったり、色々な体の使い方を覚えるようなトレーニングです。
中村 那須川会長の指導だったり、それらの色々なトレーニングをして、それが上手く繋がってきたのは後半の方ですか?
龍心 最初の方は部分的ですけど、そこを繋げて行く作業が出来てきたのかなって思うようになりました。
中村 そのメンタル的な部分では、以前取材をさせてもらった時に「大晦日にMMAをやったことで気持ちが変わった」と仰っていましたけど、改めてMMAを経験した事でどんなことがプラスになりましたか?
龍心 初めてなことじゃないですか。しかも準備期間が短い中でのMMAでしたし、度胸というか本番強さが身につきました。
中村 まさにそういう度胸や勝負強さがタイトルマッチに集約されていましたね。あの試合に勝ってベルトを巻いたことについては、龍心選手にとってはどのような変化でしたか?
龍心 自分にとってベルトの価値ってものすごく大きかったですし、このタイトルマッチに挑むまでは自分がベルトを巻く姿が想像できなかったんですよ。想像できないと思っていた中であの結果だったのでベルトを巻いた時は現実ではないような感じでした。
中村 逆に言うとそれだけ試合に集中していて、数島選手に勝つという気持ちが強かったんですか?
龍心 数島選手に挑むっていう気持ちもありましたし、5ラウンド自分がどれくらいできるのかなっていうワクワクもありましたし、本当に色々な事がありましたね。
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来たチャンスを全部掴んでいった
中村 そしてまた休む間もなく、幕張では強豪との対戦になりましたね。でもそれもしっかりクリアできたわけじゃないですか。また短期間で強い相手と戦うっていうのは、どんな気持ちで試合まで過ごしていましたか?
龍心 「うわ、やりたくね」って感じでしたね(笑)。
中村 ぶっちゃけ思いますよね(笑)。
龍心 終わってすぐだし、イージーな相手が来るだろうなと思っていたら、1番過去最強ぐらいのやつが来て(笑)。「ちゃんとできるじゃんこいつ!」って感じだったので、マジかよって思いました。しかもその時、ちょうど学校に行く途中で、授業が始まる前に相手がポンって送られて来て、本当に授業どころじゃなかったです。映像をちょっと見たら「あれ、これ強いぞ」とか思ってました。
中村 とはいえ試合を見ると、自信を持って堂々と戦っているように見えましたけど、実際にはどうですか?
龍心 最初に相手の蹴りの威力とかスピードを見て、途中で行けるなと思ったのと、相手がパンチに対応できていなかったので自信はありました。
中村 1番印象に残っている試合や相手はどの試合になりますか?
龍心 去年は全部が印象に残りすぎていて、全部が意味のある試合でストーリーがちゃんとあったし、思い出ばかりの試合でした。
中村 一戦一戦自分の中でテーマを持って戦っていた感じですか?
龍心 すごく濃かったですね。一戦一戦の内容というか、それに挑むまでの練習の期間が濃かったですね。いろんな出会いもありましたし、全部が濃い期間でした。
中村 まだ年齢も若くてキャリアも決してそんなに多い訳ではないですが、こんな1年は中々ないくらいに濃かったのではないでしょうか?
龍心 自分が挑む側だったので楽しかったですね。全員倒さなければいけない相手でしたし、松本選手や塚本選手や数島選手もそうですし、大事な試合ばかりでしたね。
中村 戦った選手を実際に並べてみると、上のランクにいる選手としか戦っていなかったことが分かります。
龍心 それを順番で倒していったし、そこで負けていたら今もチャンピオンではなかったと思いますし、チャンスが転がってこないと思うんですよ。その来たチャンスを全部掴んでいったって感じですね。
中村 そういった結果とか試合という部分で周りを認めさせた実感はありましたか?
龍心 実感はありましたし、“認めさせてやろう”っていう気持ちはありましたね。タイトルを獲る前までは色々な文句とかを言われる事があったので、このタイトルマッチが勝負だなと思っていました。
中村 「ベルトも巻いたし、これで文句言えないだろ」っていう1年を過ごせましたね。笑
龍心 文句は言ってこないだろうと思ったら、また文句が出てきたりするので(笑)。ごちゃごちゃ言うやつは何をやっても言うんだろうなと思いながら、逆にそう言う声がないと自分的に燃えないので、ずっと楽しませてくれますよね。
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53kgにも挑戦していきたい
中村 そういった中で今日お聞きしたかったのが、「革命を起こしたい」という事を龍心選手が言われていて、具体的に何をやりたいのか、なぜそういう言葉が出てきたのかをお聞かせいただきたいです。
龍心 今RISEを引っ張っている選手っていないと思うんですよ。いないというか、中々出てこないというか。それとトップ所にいる選手って自分より年上っていうのは当たり前なんですけど、ある程度年齢を重ねている選手が多いじゃないですか。それだとダメだと思っていて。天心は10代の頃からRISEを引っ張っていって、勝たないといけない相手に勝ってきたじゃないですか。やっぱり自分もそうならないといけないと思いますし、形は違えど自分の形で見せていく必要であったり、今度の相手も強いし天心と戦った相手というのもありますし、それ以上のものを見せられたら、自分が引っ張っていけるのかなみたいな。そういう意味での“革命”っていう比喩表現です。
中村 今お話を聞いていて、良くも悪くもトップ選手がある程度固まっていて「このメンツがRISEだ」っていうイメージはできる一方で、ズバ抜けた選手がいるかと言われると、全員でRISEを支えている状況だと思います。それは良い部分ではあるけど、そこを自分が変えたいという思いがあるんですか?
龍心 そうですね。「自分が引っ張っていった方が良くない?」みたいな感じのノリです。今の選手がトップを張っていけるかと言われたら、そういう器の選手はあまりいないと思うので、自分がそうなるしかないのかなって思っています。
中村 例えば自分がいち抜けして、孤独で辛いと思うんですけど、そうやって団体を引っ張ったり確立させていくっていうのは、やはり天心選手の姿を見て感じた事なのでしょうか?
龍心 天心が引っ張っていた時は、辛そうだなって思わなかったんですけど、今俯瞰して見ると辛かったんだろうなって思う部分もありました。でもそういうのを見てきたから、自分の標準がそこになっているんですよ。
中村 なるほど。
龍心 「そこが当たり前だよね。そこまで行くのが普通だよね」っていう感覚なので、それが“夢”ではなくてやらなければいけない“目標”なんですよね。それが自分にとってやらなければいけない事だと思っているので、だから夢だとも思っていないですし、無理な事を言っている訳でもないなと自分は思っています。
中村 龍心選手は1番軽い階級のフライ級(-51.5kg)で戦っているじゃないですか。今まで軽量級が中心になるということがなかったと思うのですが、そう言ったところも変えて行きたいと思っていますか?
龍心 昔のK-1とかはヘビー級とか外国人同士の戦いが盛り上がっていたけど、今って段々と軽量級も注目され始めているじゃないですか。それは良い流れだなと思いますし、軽量級には今の選手が多いんですよね。昔の選手というかキャリアのある選手とかと違って、-51.5kgって今を引っ張っていくような若い選手が多くて色々な個性がありますよね。
中村 偶然同じ時期に個性豊かな10代、20代の選手が集まっているのは中々ないことですよね。
龍心 中々ないと思いますし、その中でもトップを張れているのは嬉しいことでもありますね。
中村 昔はデカくないと「迫力がない」と言われていましたけど、今の選手って軽量級でも倒せるし魅せれるじゃないですか。なんならボクシングは基本軽量級の方が主なわけで、その軽量級だから試合がつまらないとかは言わせたくないっていう気持ちはありますか?
龍心 重量級の良いところって迫力というか、パンチが当たった時の音とか目に見て分かりやすいところじゃないですか。軽量級ではそれと違って芸術っぽいところを見せたいですね。一つ一つの動きのキレだったり「ここでこういう動きをするのか」とか。その中でKOできたら良いですね。
中村 “派手さ+繊細さ”といったところでしょうか。
龍心 最軽量級でやっているので、そういうところを魅せていかないといけないと思っています。
中村 今のRISEでは、-65kgや次のトーナメントの-61.5kgなどが注目されていますけど、そこではなくて自分たちの階級にも目を向けさせたいとか、ここが1番面白いという事を見せていきたいですか?
龍心 技術的なレベルを見ても、-51.5kgと-53kgが1番レベルが高いと思っています。だからその技術にプラスして、派手に倒す試合をRISEは求めているので、そこを見せていくしかないなと思います。
中村 みんなそれぞれ個性もあって、ライバルだとは思うのですが、そういった意味ではある意味同じ目標として盛り上げていきつつ、自分が1人抜けていきたいですか?
龍心 そうですね。一緒のレベルにいてはいけないと思っていて、-51.5kgのチャンピオンとして、今ランカーにいる選手たちより格の違いを見せていかないといけないなと思います。自分が抜き出ることによってランカーの選手も自分の首を狙ってレベルが上がってくると思いますし、自分のレベルが上がる事によって、そういう下地ができてくるのかなと考えています。
中村 体重の刻みはありますけど、例えば面白い試合とか、こいつと戦ったらどうなるんだろうっていう場合は、体重にこだわらずにチャレンジしていきたいと思いますか?
龍心 -55kgだとまだ体が小さいですけど、-53kgにも挑戦していきたいですし、-53kgに行けば面白い選手も強い選手もいっぱいいるので、そこも自分の中の楽しみな部分ではありますよね。
中村 まさに“最軽量級で革命を起こす”という感じですね。
龍心 そうですね。
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みんなが想像していない様な結果で驚かせたい
中村 今RISEが『王道』というテーマを掲げている中で、MMAやムエタイなど色々な格闘技がありますけど、やっぱり「キックボクシングがRISEだ」という風にRISEを盛り上げていきたい気持ちはありますか?
龍心 それもありますし、自分が目立つ事によって自分が出ている団体のRISEも盛り上がっていくと思うので、自分の選手としての価値を上げていきたいです。
中村 その中でキックボクシングというものに愛情やこだわりというのは強いですか?
龍心 その気持ちもありますし、やっぱり“世紀の一戦”が生まれるのってキックボクシングが多いじゃないですか。
中村 確かにそうですね。
龍心 天心vs武尊もそうですし、魔裟斗vs山元KIDとかもそうですし。そういう世紀の一戦と言われるずっと語り継がれていくものってキックボクシングが多いんですよ。なのでキックボクシングにもそういう力はあると思いますし、そういう力があるのに今のキックボクシング界はくすぶっているような状況だと思うんですよね。そこを自分が呼び覚ますために、自分が階級を上げていけばもっと色んな選手と戦えますし、海外にも強い選手がいるので、自分がやっていかないといけないなと思いますね。
中村 その場で盛り上がる試合はあっても、後々みんなが覚えている試合とか、「あの試合良かったね」って語り継がれるのはキックボクシングの方が多いかもしれないですね。
龍心 自分が後に語り継がれる試合をやっていかないといけないと思うし、それが自分の役目ですよね。
中村 キックボクシングよりもMMAの方が盛り上がっていたりする事については、正直に苛立ちや悔しいと思う感情はありますか?
龍心 まず畑というか箱庭が違うじゃないですか。だからやっている事が違うので、そういう気持ちはないですけど、格闘技をやっている身としてはすごく派手に見えるので、そっちに行きたいって気持ちも分からなくないですけど。最初から盛り上がっている所より、自分で盛り上げた方が面白くない?っていうタイプなんですよね。ゲームとかもそうですけど、最初からめっちゃ強いキャラを使って攻略していくより、自分で育ててちょっと癖のあるキャラを使っていった方が楽しいじゃないですか。
中村 RPGみたいな感じですね(笑)。
龍心 はい。RISE RPGです(笑)。
中村 確かにいきなり最強のキャラを手に入れて、攻略本を見ながらやってもつまらないですもんね。
龍心 だから自分で盛り上げた方が面白いなっていう感覚ですよね。
中村 そういう考えを持っている龍心選手がRISEにいて、RISEが「キックボクシングの王道だ」って言っているのは、結構はまっているんじゃないですか?
龍心 RISEが王道を掲げてくれていて嬉しいですし、自分も王道を進みながらちょっとズラしてみたりとか、そういうのから色々な楽しみができますよね。王道をやる事によって色んなことができるので、すごく良いことだと思います。
中村 同じ立技で色々な選手がいる中で、例えばムエタイの吉成名高選手は階級も近く、ルールは違えど活躍していると思うのですが、どういう風に見ていますか?
龍心 ムエタイとキックボクシングって似ている様で全く違うんですよ。別競技だと思っているので、「戦え」って言われるのはすごく嬉しいけど、自分自身キックの方が楽しいです。本当に別競技なので特に何とも思っていないですけど、そういう機会があればやりたいなと思いますよね。
中村 ムエタイはムエタイとして素晴らしいものがあって、そこでトップとして活躍する選手として認めているということですね。
龍心 ムエタイのパウンドフォーパウンドで1位ですよね。それは本当に凄いことだと思いますし、試合を見ていても強いなと思いますし、ムエタイ界を引っ張っている1人の選手なのかなって見ています。
中村 良い意味でそういった色々なものが確立して盛り上がっていけば良いと思いますし、その中でキックというものは、自分が引っ張っていきたいですか?
龍心 どんな団体にも盛り上げている選手って1人はいるじゃないですか。ボクシングでもムエタイでもMMAでも。ただキックって今あんまりいないじゃないですか。全員でやり合っている状況で、1人飛び抜けているやつがいないので、ほんとここだと思うんですよね。だからそこになりたいですよね。
中村 ちょっと前だったら、武尊や天心と名前が出ていたのが、今は色々な人がいますもんね。
龍心 そうなんですよ。なのでキックボクシングというものを広げつつ、自分の名前も広げていけば、RISEも広がっていくと思うので、そこですよね。
中村 そう言ったお話を色々聞いていると、次のクマンドーイ戦は今話していた事がまさに試されるというか、すごく大事な一戦だと思うのですが、改めてクマンドーイ戦に向けた思いはいかがですか?
龍心 本当にめちゃくちゃ強い相手だと思いますし、過去の-54kgのトーナメントで準優勝していて、実質軽量級で世界2位という位置付けじゃないですか。そことやること、倒すことに意味があると思うので、普通に勝つだけじゃなくて、“KOして勝つ”ところを見せたいです。そうする事で自分の言っている“革命”というものを、新時代の革命を起こせるのかなと思うので、倒す自信もありますしそれを今突き詰めている段階なので、自信はありますよ。勝って「すごかったね」ではなくて、もっとみんなが想像していない様な結果で驚かせたいですね。
中村 クマンドーイ戦も含めて2025年は、どんな1年にして引き続き革命を起こしていきたいですか?
龍心 -51.5kgでチャンピオンになったし、防衛戦もやらないといけないと思うんですけど、自分としては強い相手とやっていきたいので、これに勝って沢山いる-53kgの選手と戦っていきたいです。
中村 良い意味で型破りですね。
龍心 普通はやらない相手ともやっていきたいですし、一つ一つクリアして-53kgの頂点にも立ちたいです。
中村 先ほど軽量級の選手は若い方が多いと言っていましたが、龍心選手を含めて今の若い選手たちだからこそできる、強みや魅力はどんな所だと思いますか?
龍心 他の選手がどう思っているか分からないですけど、“常識にとらわれない様にしたい”って思いがあります。色んな大人の人達といると「これが常識だ」とか色々なことを教わりますけど、そういうものを疑ってほしいです。自分も「それは本当なのかな」とか考えているし、それが正解だったり違ったりする事もあるので、そういう事を常に疑いながらやっていきたいですね。
中村 そこに自分が思っている事や、やりたい事を実現させていくんですね。
龍心 そういうズラしができればみんな驚くと思いますし、「こいつ何かやるんじゃないか」っていうワクワク感を見せていきたいですね。
中村 では2025年も色々なワクワク感を我々に届けていただければと思います。今日はありがとうございました。
龍心 ありがとうございました。