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インタビュー

【RISE】那須川龍心「天心は10代の頃からRISEを引っ張っていって、勝たないといけない相手に勝ってきた。自分もそうならないといけない」

2025/03/18 21:03
【RISE】那須川龍心「天心は10代の頃からRISEを引っ張っていって、勝たないといけない相手に勝ってきた。自分もそうならないといけない」

兄・天心も戦ったクマンドーイとの大一番を迎える那須川龍心(C)RISE

 2025年3月29日(土)東京・両国国技館『RISE ELDORADO 2025』にて、-52kg契約3分3R延長1Rでクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー)と対戦するRISEフライ級王者・那須川龍心(TEAM TEPPEN)のインタビューが、主催者を通じて届いた(聞き手:中村拓己)。

 那須川は2024年11月、数島大陸を初回KOで破り、RISEスーパーフライ級王座を奪取すると、12月にはペットマイもKOして3連続KO勝ち中。RISEの年間表彰式『RISE’s PRIZE 2024』では年間MVPを獲得した。

自分がベルトを巻く姿が想像できなかった


中村 2024年度のRISE’s PRIZE 2024でMVPに選出されましたが、ご自身では「選ばれるかもしれない」と正直に思っていた部分はありますか?

龍心 周りやTEPPENの選手とかからも言われたりしてたので、「もしかしたらあるかもな」みたいな。それぐらいの感覚でしたね。

中村 実際に名前を言われるまでは、ドキドキしながら発表を待っていたんですか?

龍心 何かしらの賞に選ばれたら良いなって感じでした。

中村 MVPを獲って、周囲からの声はどんなものがありましたか?

龍心 「ウェーイ、300万」みたいな感じに言われました(笑)。

中村 なるほど。笑 やっぱりインパクトがありましたね。

龍心 ロレックス頂戴とか言われましたね(笑)。

中村 試合ではない所で表彰されて、それに対していろんなものが貰えるっていうのは、みんなに羨ましがられるっていうかすごいなって感じでしたか?

龍心 そうですね。羨ましがられました。
中村 その一方でプロのファイターとして、試合以外の所でも評価されて、ちゃんと得るものがあるというのは嬉しいことでしたか?

龍心 本当に1年の評価をされているので、去年の1年間やってきた事が報われたのかなと思いました。今年も頑張ってそういう賞をもらいたいなっていうのもありますし、さらに気が引き締まりますね。

中村 表彰式があって賞をもらえるという事は、色々なことを含めてモチベーションになりますか?

龍心 選手としてはすごくモチベーションになりますし、ROLEXだったり300万円だったりとか、1夜にして大きなものを得られるので、選手はすごいやる気を持てますよね。

中村 1年が終わってみて、表彰式を見てみると龍心選手がMVPで妥当だったと思うんですけど、逆に1年前はこうなることをイメージできていましたか?

龍心 イメージはできていなかったですし、できすぎているなっていう風に自分の中ではいました。「勢いよくここまで来ちゃった」みたいな。

中村 年末のRISEの大会があって、大晦日の大会があって、ちょうどそこからスタートになった時だったと思いますが、今年はたくさん試合をしようとか1年前の時点で考えていたんですか?

龍心 去年は自分も“挑む側”というか、どんどん挑戦して行く立場で、勝っていけば次が見えるっていう段階だったので、とりあえず1戦1戦に集中して、やる相手とやってチャンピオンになろうっていう感じでした。

中村 ランキングのきつい相手ともやりつつ、色んなバラエティのある相手ともやりつつ、1年を振り返ってみて率直にどんな1年でしたか?


龍心 快進撃というか、一気に自分に対する見方が変わっていった1年でした。

中村 ご自身で何か変えた事とか、新しく取り入れた事はあったんですか?

龍心 取り入れた事はたくさんありますけど、技術的なことではないというか、メンタル的な部分もそうですし、いま天心と一緒にやっているBCトレーニングであったり、帝拳に行ったり会長と一緒にやったりとか。そういう色んな出会いがありました。

中村 それは意図してというか、何か縁があって出会えたような感じだったんですか?

龍心 それもありますし、天心が最初にやっていて「これ良いからやる?」みたいな感じで言われて、一緒にやったりとか帝拳に呼ばれたりとかそういう感じですね。

中村 その“BCトレーニング”とはどういうトレーニングですか?

龍心 ブリッジとか呼吸だったり、色々な体の使い方を覚えるようなトレーニングです。

中村 那須川会長の指導だったり、それらの色々なトレーニングをして、それが上手く繋がってきたのは後半の方ですか?

龍心 最初の方は部分的ですけど、そこを繋げて行く作業が出来てきたのかなって思うようになりました。

中村 そのメンタル的な部分では、以前取材をさせてもらった時に「大晦日にMMAをやったことで気持ちが変わった」と仰っていましたけど、改めてMMAを経験した事でどんなことがプラスになりましたか?

龍心 初めてなことじゃないですか。しかも準備期間が短い中でのMMAでしたし、度胸というか本番強さが身につきました。

中村 まさにそういう度胸や勝負強さがタイトルマッチに集約されていましたね。あの試合に勝ってベルトを巻いたことについては、龍心選手にとってはどのような変化でしたか?

龍心 自分にとってベルトの価値ってものすごく大きかったですし、このタイトルマッチに挑むまでは自分がベルトを巻く姿が想像できなかったんですよ。想像できないと思っていた中であの結果だったのでベルトを巻いた時は現実ではないような感じでした。

中村 逆に言うとそれだけ試合に集中していて、数島選手に勝つという気持ちが強かったんですか?

龍心 数島選手に挑むっていう気持ちもありましたし、5ラウンド自分がどれくらいできるのかなっていうワクワクもありましたし、本当に色々な事がありましたね。

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