まだ“外敵”の匂いを残している永澤。トーナメントをかき乱せるか
2025年2月24日(月・祝)東京・後楽園ホール『Krush.171』で行われる、ライト級ワンデートーナメントに出場する永澤サムエル聖光(林商店)のインタビューが主催者を通じて届いた。
永澤は新日本キックボクシング協会で日本ライト級1位まで昇りつめ、トップランカーとして活躍。ジャパンキック旗揚げ後は2020年1月大会で興之介を右フックでマットに沈めて第2代ライト級王座に就き、9月にはNJKFで鈴木翔也からダウンを奪っての判定勝ちでWBCムエタイ日本統一バンタム級王座も獲得。2022年7月にWMOインターナショナル王座決定戦をコンデートと争い、判定勝ちで三冠王となった。2024年8月、Krushに初参戦も里見柚己に初回KO負けを喫した。11月、第6代Krushライト級王者の瓦田脩二に判定勝ちで初勝利。戦績は29勝(12KO)12敗4分。
1回戦では古宮晴(昇龍會)と対戦する。
顔ではもう間違いなく俺がもう優勝してる
──K-1 GROUPに参戦してわりと早く、この大きなチャンスが来ましたね。
「そうですね。そもそもKrush初参戦の前に宮田充プロデューサーに夢を聞かれた時に、『ワンデートーナメントに出たいです』って言ったんですよ。その時は、まさか本当に出られるとは思ってなかったので、ここはもう本当に俺にとってチャンスだなと。もう本当に最後になってもいいという気持ちで練習してきたので、最後に本当に集大成を見せられたらなという感じですね」
──ただ、ここで勝ったら見えてくるものもあると思うので、最後というわけにはいかないのでは?
「もちろんそうなんですけど、それぐらいの完成度というか、もうこれ以上無理だよっていうぐらい練習してきたので、それを見せたいです。もちろんその先もガンガン行きたいし、行けると思ってるんですけど、まずはこのチャンスをしっかり掴んで優勝して、何かにつながればいいなと思っています」
──2試合経験して、K-1ルールの戦い方、Krushの戦い方について、現状ではどうですか?
「いや、もう見えましたね。もう分かったっす。2試合やれば十分ですね。全然戦えます。この前の試合(昨年11月の瓦田脩二戦)でもかなり気づいたことがあって、こういうのは使える、こういうのも使えるって、本当にK-1がちょっと分かってきた感じがあるんですよ。だから今回はもうちょっと新しい技術を見せられるかなと思います。準備はもう完璧に仕上げてきた感じですね。自分でもどれだけ通用するか楽しみです」
──先日、1月大会のリング上で、公開抽選会がありました。あの場では何を感じましたか?
「バッチリだったんじゃないですかね、狙ってたところに入れて。本当は伊藤(健人)君とやりたかったですけど、でも当たらなければ別にそれだけなので。決勝まで行くつもりなので、彼が決勝に上がってくればやるだろうし。一回戦は古宮君になったので、全然いいんじゃないすか。悪くはないと思います」
──ワンデートーナメントとしては、4戦目というところがちょっと不利かなと思うんですが、そこはどうですか?
「いや、全然変わんないっすよ。みんなもそんなに気にしてないと思いますよ。やるんだったら、10分や20分休憩したところで変わんないので。そこはもうみんな、気持ちを引き締めてやってると思うので、休憩が短いからどうこうっていうのはないです」
──あの抽選会の時に、弘輝選手が「みんな西京選手から逃げた」みたいなことを言ったじゃないですか。あれについてはどう思いますか?
「言われても、しょうがないんじゃないすかね(笑)。弘輝選手も、くじが最初の方だったら絶対西京選手は選ばないだろうって思いますし。まあ、言われてもしょうがないし、別に、気にしないっすね。どうせ決勝まで行けば、西京君が上がってくるか分かんないですけど、結局やるので、別に変わんないですよ」
──というところで一回戦、古宮晴選手の印象は?
「動画とか見ると、やっぱりエリート感があるんですよね。格闘技エリートというか、小さい頃からやってる典型的な上手い選手ですかね。でも本当にそういう選手とは散々やってきたし、そういう選手の潰し方とかも分かってるし。経験値も全然違うので、当日はぶっ潰してやろうかなって思ってます」
──優勝するには3試合勝つ必要があります。ワンデートーナメントは初だと思いますが、そこは?
「初めてですね。昔、TVでやってるK-1を見て、ワンデー最高!って思ってたんすよ。でも実際に自分がやるってなると、やっぱりキツいと思うんですよね(笑)。でもそこはみんな一緒だし、根性合戦もあると思うんですけど、俺は絶対どんなキツい試合をしても気持ちが折れない自信があるんで。優勝候補とかもどんどん潰していけたらなと思ってますし」
「反対ブロックがKO、KOとかで来ちゃうかもしれないですけど、俺はフルラウンド、延長を含めて4Rやっても、3試合目全力で蹴るだけのスタミナはもちろんつけてきたし、別に何があってもビックリしないように、想定練習をいっぱいしてきてるので、本当に何が来ても大丈夫です」
──想定練習という意味では、古宮選手以外の6人は全員当たる可能性がありますよね。その想定はしてるんですか?
「してます。格闘技だから『絶対』はないと思ってるので、一人ずつちゃんと調べて作戦を練って、こうしたらこうしようとか、チームで考えてるので、全然平気っすね」
──言葉から、かなりの自信が伺えますね。
「そうっすね。でも本当に、それぐらい気合い入れて仕上げてきたんで。僕の中で今回のこのワンデートーナメントは大事な機会になると思ので、本当に見せたいですね」
──そういう意味では、K-1 GROUPに来て、タイミングがよかったと。
「前のジムをやめて、これからどうしようって思った時にたまたまオファーが来て、本当に念願のワンデーにこうして呼んでもらえたのも、本当にタイミングは良かったかなって思いますし、そこで本当に全部をぶつけられたらなと思います」
──しかも、まだ3戦目なので、「外敵」感がありますよね。
「ですよね。SNSでやっていたみんなの優勝予想を見ても、俺が1回戦で負けるという予想をしてる人が多かったので、『そうだよな。外敵だし、よそから来た選手は受け入れられねえよな』と思ってるんですけど、逆にそっちの方が燃えるんで。外敵で優勝して、そいつらに『ざまあみろ』って言って、心置きなくチャンピオンに喧嘩を売ればカッコいいかなって思ってるんで。そこを楽しみにしてほしいです。本当に全部奪ってやろうと思ってます」
──では最後に今回の8人の中で、「俺はここだったら絶対に一番だ」と自信があるところはどこでしょう?
「顔ですね! 顔ではもう間違いなく俺がもう優勝してるんで、あとは試合で優勝するだけですね」
──ちょっと意外なお答えでした(笑)。
「ハハハ! もちろん気持ちとパワーも誰にも負けてないと思ってるし、そこでガンガン潰していけたらなと思ってます」