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【ムエタイ】ジョン・ウェイン・パーが「トゥレット症候群」発症を告白「歳を取りすぎる前にすべてが新鮮なうちに、自分のストーリーを分かち合いたい」

2025/01/29 00:01
 元WKAオリエンタル世界ミドル級王者、元WKAムエタイ世界ミドル級王者、元ISKAムエタイ世界ミドル級王者、元WMC世界ミドル級王者などのベルトを獲得し、オーローノー・ポー.ムアンウボン、マイク・ザンビディス、ヨーセングライ・フェアテックス、そして多くの日本人選手とも激闘を繰り広げた“JWP”ことジョン・ウェイン・パーが、2022年の引退から3年。「トゥレット症候群」と闘病していることを明かした。 「秘密を明かすときが来た(Time to let the cat out of the bag.)。私のファイトキャリアの最後の10年間。OCD(強迫性障害)-Tourette(トゥレット症候群)のチックを発生したようだ。長年にわたって、私のトゥレットはシングルチックになり、ダブルになり、今はボーカルになりました。この投稿は、主に啓蒙のためのものである。私がチックするとき、私はチック王だ!」と、自身のチックの動画とともに、告白した。 「トゥレット症候群」とは、自身の意志とは関係なく、身体のどこかが突然繰り返し動いてしまう「運動チック」や咳払いや奇声などを繰り返し発してしまう「音声チック」などがあり、その両方の発症から1年以上経過しているものを呼ぶ。  動画では、小刻みに顔が動いてしまう症状後、JWPが嗚咽を漏らすところを、妻でキックボクシング世界王者でもあるアンジェラ・パーが映し出している。  この動画の公開に、UFC世界ミドル級1位のショーン・ストリックランドは、「忙しくいればいるほど、俺はピクピクしない。 または、問題を完全に無視したいなら、指をこするような目立たないことを試してみてほしい。頑張れ」と、自身の経験から症状を和らげる方法をシェア。  PFLで活躍中の元キックボクサーでもあるチェルシー・ハケットは、「ウェインの話を聞いてとても心が痛みます。皆さんの愛とサポートを願っています。とても脆弱な姿を共有してくれてありがとう」とコメントを寄せた。  この動画の後にJWPは、2つの質問と回答を紹介している。 ──トゥレット症候群は不安と関係がありますか? 「ストレスや不安は、しばしばトゥレット症候群の症状を悪化させます。ストレスや不安に対処するための効果的な対処法を見つけ、それを用いることは、トゥレット症候群や、ADHDや強迫性障害などの併発症に罹患している方、トゥレット症候群の方と一緒に働いている方にとって、とても有益なことです]] ──トゥレットでも普通の生活ができますか? 「トゥレットを持つ人の中には、生涯を通じて困難を抱える人がいるのは事実です。また、多くのトゥレット障害者が非常に成功していることも事実です。彼らはしばしば高い業績を上げており、目の前の仕事に集中しているときにチックが軽くなったり、治まったりすることに気づきます」  そして、続けて病院で治療を受けている姿を投稿。 「回復への第一歩は、私が問題を抱えていることを認めること。私のチックはとてもひどいので、もう無視できない。うまくいけば、それがただの不具合で、すぐにジムに戻れることを願っています。それに応じて機能するようにします。応援メッセージありがとう。あなたたちのおかげで100万ドルの支援を感じました。心配のメッセージをくれた皆さん、ありがとうございます」と、病気と向き合い、治療していく決意を記している。  その後、「皆さん、心配してくださってありがとうございます。薬を処方してもらい、チックも落ち着き、また普通の感覚に戻りました。家族と一緒に家に帰れて幸せです。新たな戦いが始まるが、頑張ろう。皆さんのサポートに感謝しています。おかげでだいぶ楽になりました。ありがとう」と退院を報告した。  格闘技のみならず、すべての運動にリスクは伴う。ましてや直接、脳にダメージを与える格闘技では、出来る限り、負う必要のないダメージを蓄積させないことが大事だ。  昨年末『The Fighter: The Legendary Life of an Australian Champion』を上梓したウェイン・パーは、「2002年に執筆を始めたとき、私の唯一の意図は、歳を取りすぎる前に、そしてすべてが新鮮なうちに、自分のストーリーを分かち合いたいということだった。いま、誇りをもってこのスポーツをポジティブに広めることができる。私のストーリーで、若い世代に何かメッセージを伝えることができれば。もし自分に戦う才能があると思うなら。そして、誰も恐れないという姿勢があるなら。 「私のキャンプはバンコクのノンタブリで、当時私は市内で唯一の西洋人でした。 4年間眠っていた私のベッド。 私は快適さよりも夢を生きたかった」(C)johnwayneparr  ただ戦えることを示すために、ストリートファイトをするのはもったいない。ジムに入ってその才能を生かすんだ。そのエネルギーをベルトを獲ること、世界中を旅すること、そして人をボコボコにして賞賛されることに集中してほしい。最高のライフスタイルだ。腕前で賞賛されるのだから」と、ストリートファイトではなく、ジムで正しい技術とハートを身につけることで、格闘技を「ポジティブに広めることができる」としている。
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