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インタビュー

【K-1】松谷綺「KUNOICHI」は1stステージで脱落したけれどトーナメントでは負けない「まずは自分がK-1のチャンピオンになること。すべてはそこから」

2025/01/26 13:01
 2025年2月9日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX 2025』にて「第3代K-1 WORLD GP女子アトム級王座決定トーナメント」が行われる。同トーナメントは4選手が出場し、菅原美優のK-1引退に伴い返上された王座を、ワンデートーナメントで争う。  準決勝で、15歳の“ムエタイの才女”マフィア・ペットモンコンディー(タイ/Petchnongki Gym)と対戦する松谷綺(ALONZA ABLAZE)が、インタビューで意気込みを語った。 「本当に負けられない」その理由 ――TBSテレビで女性版「SASUKE」の「KUNOICHI」が放映されて、松谷選手も挑戦していましたね。 「1stステージで脱落してしまい、悔しかったです」 ――「KUNOICHI」は、1から3までのステージをクリアするとファイナルステージに挑戦できる競技ですが、1stステージでは50人中34名が落選しました。 「ドラゴングライダーという競技で池に落ちてしまったんですけど、みんな着地に失敗して背中から転落することが多かったんです。でも私は、勢い余って顔から池に落ちてしまい、恥ずかしかったです(笑)」 ――ドラゴングライダーは、両手でバーを握り高速で滑走して池を越えるという競技でかなりの難関でした。参加してみていかがでしたか? 「一緒に出場していた浅倉カンナさんと話せて、楽しかったです。周りは知らない人ばかりだったんですけど、緊張がほぐれました」 ――ああいう競技は、格闘技経験は関係ないですか? 「重要なのは、運動神経と経験ですね。格闘技とはまったく別モノなので、どんなに筋肉がついていても関係ないと思いました。あと、練習とかもさせてもらえずにぶっつけ本番なので、そこが難しかったです。できれば、また挑戦したいです」 ――バラエティースポーツ番組ですが、結構、みなさん本気で挑戦しているんですね。 「自分がお笑い芸人だったら、無理だと思ったら派手に落ちる方法を考えるかもしれませんが、一応アスリート枠なので(笑)」 ――松谷選手は筋肉、とくに腹筋の割れ方がいつも話題になります。フィジカルトレーニングはしているんですか? 「はい。和田良覚さんに、パーソナルトレーニングをしていただいています」 ――厳しいと噂の和田トレをしているんですね。 「バーベルスクワットを40kg、60kg、70kg…と上げていき、最後は100kgを3回限界までやります。デッドリフトは60、80、最後に100kg、ベンチプレスも同じように重さを上げていき、最高で80kgやります。あとは、クリーンスナッチとかもあります」 ――ボクシングジムにも通っていると聞きました。 「週1回、角海老宝石ボクシングジムで練習させていただいています。主にミット打ちでパンチの打ち方、ディフェンスを習っています。ボクシングのスパーリングは、パートナーにALONZA ABLAZEへ来てもらうか、男子のキックボクサーと行っています」 ――SNSでは、ボクシングスパーで自信がなくなったと書かれていましたね。 「男子とスパーリングして、自分のパワーの足りなさに落ち込みました(苦笑)」 ――男性とスパーリングしたら、そうでしょう。 「でも、それが悔しくて。今、パワーをつけているところです」 ――昨年11月のKrushのガブリエル・デ・ラモス戦では、初のKO勝ちを奪いました。 「あの大会は、それまで出場していた女子選手がみんなKO勝ちをしていたんですよね。私のひとつ前に試合をした池内紀子選手もKO勝ちをして、プレッシャーがかかりました。Krush王者として倒さなければいけないと思っていました」 ――たしかに大会では、女子選手の強さが目立っていました。 「試合では距離を詰めて、うまく攻撃をまとめて倒せて良かったです」 ――そして今回のK-1MAX2月大会では、K-1女子アトム級王座決定トーナメントが行われ、松谷選手はタイのマフィア・ペットモンコンディー選手と準決勝で対戦します。 「マフィア選手は、まだ15歳。さすがに21歳の大学3年生の私が、中学3年生に負けたら格闘技人生終了という感じです」 ――ただマフィア選手は、42勝(3KO)4敗1分とキャリアがあり、好成績を残しているムエタイの才女です。 「もちろん、まったく油断はしていないです。15歳だろうと、エリートはエリート。自分のやれることをすべてやって、できれば倒したいと思っています」 ――他の出場選手に対しては、どう分析していますか? 「末松選手は若くてパンチがうまい印象があります。この前の大西日和選手との試合を見ても、テクニックがあるなと思いました。ルシール選手は、過去にK-1で菅原美優選手に負けていますので、ここも落とせない試合になります」 ――すでにK-1を引退しましたが、菅原選手のことは意識しているんですね。 「結局、再戦は実現しなかったですからね。ルシール選手に負けたら、間接的に菅原選手に負けたことになり、なんだ弱かったんだと思われてしまう。末松選手に負けたら、それこそ先がなくなってしまいます。本当に、今回のトーナメントは負けられないですね」 ――なるほど。優勝したいではなく、負けられないがテーマなんですね。記者会見ではRISEの宮﨑小雪選手の名前も出していました。 「あれは、会見でRISEの選手も入る可能性があると聞いたため、強いて言うならと一番強い宮﨑小雪選手の名前を挙げさせてもらいました。でも本音を言えば、私は元々RISEにいて宮﨑選手とはドローに終わっています。わざわざK-1のトーナメントで、他団体の選手と対戦するのはどうなのかなと思っていました」 ――ある意味リップサービスで、宮﨑選手の名前を出したわけですね。 「そういう流れだったので。でも今回のトーナメントは、絶対に負けられない試合が続きます。相手がどうこうよりも、自分が優勝しなければいけないと思っています。そのプレッシャーとの戦いですね。まずは自分がK-1のチャンピオンになること。すべては、そこからだと思っています」 <選手情報>  松谷は、19年6月にプロデビュー。22年6月に「K-1 RING OF VENUS」の初代K-1女子アトム級王座決定トーナメントにエントリーするも準決勝で菅原美優に敗れて、プロ初黒星。23年7月に元K-1女子アトム級王者パヤーフォン・SWタワンを延長判定の末に撃破。11月に奥脇奈々を下して第4代Krush女子アトム級王者に。24年7月は韓国のチョン・ユジョンを判定で下し、11月にガブリエル・デ・ラモスをKOした。  マフィアは、変幻自在の戦い方ができる器用なファイターで、スピードを活かしたステップワークからの的確な前蹴り、相手のボディをえぐるような鋭角なヒザ蹴りで苦しめたかと思えば、アグレッシブに前へ出てパンチで追い込む戦いを見せているムエタイの才女。42勝(3KO) 4敗 1分と勝率も高く、あとはK-1ルールに順応できればK-1女子アトム級王座を奪う可能性は十分にありそうだ。
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