2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナにて、ONE Championship日本大会『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』(U-NEXT独占PPV配信)の開催が決定。12月16日(月)都内にて記者会見が行われた。
コメイン(セミファイナル)の予定で「ONE世界フライ級(61.2kg)王座決定戦」(5分5R)として、元王者で同級1位のアドリアーノ・モラエス(ブラジル)と2位の若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO MMA)が、デメトリアス・ジョンソンが引退で返上したベルトを巡り王座を争う。
会見での質疑応答後、囲み取材で若松はこの一戦に懸ける想いを話した。
23日は本当に死んでもいい
――ナカタニ戦での手応えは?
「まさかあの状況で北米の強豪と戦うことにちょっとびっくりした中で、しっかり勝ち切ったのは自信になりました。本当はKOしたかったんですけれど、ちょっとアクシデントがあったのは言えないんですけれど、その中で相手の土俵で勝つことが出来たのはさらに自信になりました」
――前回のアドリアーノとの対戦から、どういったものが自分の中で積みあがっている?
「この3年間で打撃はもちろん寝技に関しても3年間とは違いますし、それだけでなく戦略だったりメンタルだったりが3年前とは全く違うと自信を持って言える。これで次、本当に負けたら終わりだと思っているし、全てを懸けて戦おうと思っているので楽しみにしておいてください」
――UFCの朝倉海選手の試合前後で、リング上で勝って「フライ級の世界一はONEだ」と言おうと思っていた?
「言おうと思っていましたし、ずっと前からONEのフライ級が世界一だと思っていまして。あえて言わないですけれど、その理由もちゃんと話せます。やっぱり格闘家なので注目されない中でも強さを磨いて、今までいろいろな修羅場を潜ってきた自負はあるし、自分が一番本物の格闘家なんだぞって誇りと言うか、それは磨いてきたつもり。別にUFCがどうのこうのとかは正直何も考えていなくて、自分自身を磨いてきただけなので、今回スーパーアリーナでそれが一気に全部揃うというか、最後に獲ってやろうかなって気持ちですね」
――そこで最強の若松選手を日本のファンに見せられる?
「そうですね。やっとキャリア14年の中で集大成を見せられる舞台が整っていますし、本当にすべてに感謝して23日は本当に死んでもいいので、そのつもりで準備します」
――今回の試合決定は直近?
「日曜日に帰ってきたんですが、その日に長南さんから電話が来て。タイトルマッチが決まった、スーパーアリーナでと聞いて正直めちゃくちゃ嬉しかったですね。もっと先延ばしになるかなって想いもあったし、ジャレット・ブルッグスとマクラーレンの勝者が優遇されるという不安もあったんですけれど、チャトリさん、ONE Championshipの人たちが自分を選んでくれたのは感謝していますし、自分を信じてこういう舞台を用意してくれたので本当に負けられないなって想いが今まで以上に一段と強いです」
――本来なら前の試合が終わって、年内くらいはゆっくりしてと考えていたのでは?
「連戦になってしまうのであのままいけば身体も壊れて、逆に急に気合い入れちゃうと身体が持たないと思うので、1回抜いてしっかりリフレッシュして。今まで家族と離れていたりしていたので、1回抜いて、行ってきますという感じで作る感じですね」
――では年末年始はご家族とちょっと緩めて。
「そうですね。本当に最後だと思っているので。そのつもりで。試合終わったばかりなので、周りがどう言っても準備して年始から修羅に入ります」
――DJの引退はどう受け取っている?
「DJはレジェンドで歴史を刻んできた人ですけれど、正直もうピークを過ぎていますし。戦いたかった気持ちもあったんですけれど、本当にぎりぎりで戦っていたんだろうなって。その最強のDJの遺志を継ぐのはアドリアーノか僕って言われていて。どっちだって感じだと思うので。DJがいたフライ級に磨きをかけろって意味なのかなって。僕が王者になって、DJの跡目でONEのフライ級を盛り上げてくれって意味なのかなと思っています」
――DJとモラエスを比べることはある?
「僕は一戦目をやった時からアドリアーノを信じていたし、勝つと思っていたので。それでDJをKOしたじゃないですか。僕はUFCが最強だとは思っていなくて。その時点から僕はONEが一番強いって信じていたので、比べるも何も本当に僕はアドリアーノが今トップだと思います。DJが、アドリアーノとパントージャと堀口恭司が世界最強だって言っていたんですけれど、間違いなく現世界のフライ級でトップだと思うので、これに勝てば歴史は変わると感じます」