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2024年12月15日(日)『PANCRASE 351』(ニューピアホール)のフライ級(5分3R)で対戦する有川直毅(K-PLACE)と山崎蒼空(マッハ道場)が29日、会見に出席した。
▼フライ級 5分3R
有川直毅(K-PLACE)5位 8勝5敗1分
山崎蒼空(マッハ道場)12位/2024年NBT同級優勝 5勝
有川は、2023年12月の伊藤盛一郎とのフライ級暫定王座決定戦以来、約1年ぶりの出場となる。打撃を活かしきれず、2Rに一本負けを喫した苦い王座戦から1年の休息を経て、再びフライ級の山を登る。
対する山崎は、2023年のプロデビュー戦で伊藤勇輝に判定勝ち後、ネオブラで佐々木瞬真をRNC、AXEL RYOTAを2R TKO。饒平名知靖、岸田宙大に判定勝ちで、9月にネオブラを制している。2024年5戦目、勢いと実力で山崎が大物食いで一気に駆け上がるのか、それとも有川がキャリアの差を見せつけるか。
会見で有川は、「約1年ぶりの試合で皆さんに刺激を見せにPANCRASEに戻ってきました。期待していてください」と復帰の挨拶。
「相手選手は最初、同じフライ級ランカーの山崎聖哉選手(6位)だと思っちゃってたんです。それで(あらためて蒼空の)最近の映像を見返して“勢いあんのかな、新人王だからな”って感じなんですけど、前も新人王とか僕がぶっ倒してるんで、怖さ、教えてやろうかなと思います」と意気込みを語った。
テーマは「自分との戦い」という。
「この間のタイトルマッチ、僕、打撃で行ってたんですけど、打撃で一発効かされちゃったんで、もっと打撃を磨かなきゃいけねえなと思って、しっかり打撃スキルはこの間より結構上がったかな。で、スピードもめちゃくちゃこの間より上がってると思います。あと、一番はこの間の試合でちょっと減量うまくいかなかったんで、コンディショニングの部分が一番成長できてるかなと思います。怖いくらいですね」と、自身が過信していた部分の見直しと、コンディショニングを高めることで力を出せるとした。
大一番で敗れての1年ぶりの再起戦。この間、“燃え尽き症候群”になったという。
「結構、猿飛流選手と重なっちゃうんですけど、僕も1年前のクリスマスから、人生で一番目指してたベルトが目の前にかかった試合で落としてしまって、正直、燃え尽き症候群かなと。何か自分の中で刺激が見つからないなと思って、いろいろ仕事とかも忙しくなったりもあったんですけど、何を目指したらいいか分からなくなって、“自分は何のために格闘技やってるんだろうな”と思った時に、やっぱり僕が格闘技をやってる理由は“刺激を求めてるから”なので、その中でいろんな団体とか外国とか、ちょっと試合してみたいなとかも思ったりして、色々動いてもらったりしてたんですけど、 外国人がちょっとルーズすぎて、試合が決まっても蹴られちゃったり、結構なぁなぁになったりしてた時に、PANCRASEさんからいいオファーをいただけたので、ちょっと“忘れたものがあるな”と思って、またPANCRASEさんで頑張らせてもらいたいなと思って帰ってきました」と、復帰までの軌跡を明かした。
それが奇しくも12月のPANCARSEとなった。
有川は「やっぱ今年最後のPANCRASEなんで、しっかりフィニッシュで決着つけて、最高の刺激をお届けします」と、原点回帰の刺激的な戦いで“忘れ物を取り戻す”とした。
対する山崎は、サングラスをかけて「素晴らしい相手と素晴らしいを試合を作れるように頑張ります。押忍」と言葉少なくも、2025年に勝負をかけるという。
「来年中にベルトを獲りたいので、ここはちょっと圧倒して勝たないといけないところなのかなと思ってるんで、全局面でレベルの高いものを見せたいと思います」と、タイトルコンテンダーを相手に“圧倒する”と自信をのぞかせた。
対戦相手の有川の印象も「うーん、そんなに何も無いっスね。それだけです」と眼中に無い様子で、目指す場所を聞かれ、「もちろん来年中にベルト、目指しているのはもちろんUFC。そこでチャンピオンになれるように日々練習している、その成果を見せるだけです」と、世界最高峰を目指す。
進化は打撃だという。
「マッハ道場に諏訪部(潤)さんっていうボクシングのコーチがいるんで、そのコーチにボクシングを習っていて、あとはウィラサクレックムエタイジムでムエタイの技術を磨いて、それを組み合わせながら自分で作ってるっていう形ですね」と手応えを語る。
最後は「ここ2試合、判定になっちゃって、ちょっと実力不足だなって感じる場面とか部分もたくさんあったので、この前の決勝が終わってからまたさらに進化してるんで、それを 12月15日は思いっきり発揮できるんじゃないかなと思っています。圧倒してフィニッシュします。そこだけ見てください」と、圧勝を予告した。