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2024年11月23日(土)東京・ニューピアホールにて『DAYS Presents DEEP JEWELS 47』が開催され、セミファイナルでMMA5勝2敗の21歳・万智が(フリー)が、RIZINで浜崎朱加とも対戦しているアム・ザ・ロケット(タイ)とストロー級で対戦。2R 2分27秒、ヒールフックで一本勝ちした。
試合後は、大晦日RIZINと口にするも出場をアピールしたのは、アリーナ隣で開催しているグラップリング戦。大晦日にさまざまな試合が噂されるなか、1年前のトラウマを払拭する快勝を遂げた21歳の万智が、目標に掲げたのは?
来年、ベルトを獲ります
──試合前にセコンドの弥益ドミネーター選手とのケージチェックで結構、汗をかかれていましたね。
「あのケージチェック前にも近くのジムで3、4Rぐらいスパーもしてきました。試合前はあれぐらいしていないと落ち着かないので」
──1R終盤の「詰めない」、2Rの足を取りにきた相手へのカウンターも「行くなら行け、トップだぞ」など、セコンドの言う通りに冷静に動けていたようでした。
「前回は2連敗してからの復帰戦だったので、1R目にすごい焦ってしまって気持ちに余裕がないというか、もう何も聞こえないし、自分のやろうとしたことも出来なくて……。今回はメンタルトレーニングも始めて、そういう部分で冷静に戦うことができました。自分が何をするべきか、集中するためのメンタルを鍛えてきました。それが試合に出ました」
──アム戦に向け、栃木ZEROでムエタイ練習も増やし、「打撃で戦う」ということでしたが、いかがでしたか。
「1R目は打撃できたかなって感じではあったんですけど、KOする気満々だったのでちょっと(一本決着は)悔しいです。いつもは最初から突っ込んで行っちゃんうですけど、距離を取って打撃をするという作戦は出来ました。ほんとうにKOする、私からは想像できないコンビネーションがあったので、それを出す気満々だったのですが、ひとつも出せませんでした(苦笑)。結果、いつも通りの打撃になってしまいました」
──それでも相手との攻防のなかで、足関節のやり取りになったら、穫れれば獲るでしょうし、そこで獲れるのも強さだと思います。
「自分、足関節効かないんですよ。すごい特殊な能力を持ってて。前戦での村上(彩)戦もあったので、アム選手が足関節で来ることも想定していたので怖さはなかったです。逆に獲りにきてくれた方がカウンターで獲れるので自信があるんですけど、ほんとうはそこに頼りたくないので、足関節じゃない極めをしたかったんです。結局、足関節で極めちゃいましたが」
──最後は内ヒールでした。最後外ヒールからと組み直していたようですが。
「今回、いつものウエアを着てなかったので、いつもはハマるんですけど、脇が汗で滑ってパッと来なかったんで、微調整しました」
──半袖のラッシュガードではなく、セパレートのビキニタイプでしたね。
「ニューコスチュームは自分的にしっくり来なくて……お腹がしまってないんですよ(笑)。今まで隠していたんですけど、今回、思い切って出したんでけど、何だか似合わなくて(苦笑)。恥ずかしかったので、今回限りかもしれません。だから今回、万智のあのコスチュームを見れた人はラッキーです」
──しまってないと言われるお腹を見たのはラッキーなのか、どうなのか分かりませんが(笑)、正直、もうちょっと試合をしたかったですか。
「したかったです。やっぱりもうちょっと打撃をやりたかった。でも相手も寝技がすごく強かったので、1R目で相手のガードに入っちゃったときに“あっ、強いな”と思ったんですけど、寝技になるとそれでも自分の方が強いと自信があったので。ただ、もうちょっと打撃戦をやりたかったです。KOしたかったです」
──昨年10月にはRIZINに出ていますが、試合後のマイクでは大晦日RIZINへの参戦をアピールするかと思いきや、アリーナ隣で開催しているグラップリング戦への立候補でした。
「私、すごいRIZINオタクなんで、大晦日のRIZINって中学校から毎年、さいたまスーパーアリーナに通い詰めているくらい皆勤賞レベルなんですけど、まだ自分は大晦日に出られるレベルの選手になっていないなと。自分が客だったら、まだ私の試合は見たくないな、という感じなのでそのくらいの面白い選手になってから大晦日は出たいですね。で、柔術マッチに出たいです」
──大晦日のRIZINに出るには何が足りないと?
「ファンとかをもっとつけないといけない。試合は面白いんですけど、SNSとかYouTubeとか、もうちょっと頑張らないといけないとなと。大晦日に出るほどじゃないと思うので、まだ。そこらへんちょっと上げていきたいなと」
──試合前には、昨年の11月の同日の「DEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦」で松田亜莉紗選手に判定2-3で敗れた、その「1年前の自分を越える」と言っていましたが、今日の試合でそれは越えられましたか。
「1年前はもう……いま思い出しちゃったんですけど、あのときは計量クリアしても減量に失敗していて体調も良くなく、死ぬほどすごく悔しい思いをしたんで、自分が絶対勝っていたと思った試合で判定負けでベルトも逃して。1年間、“吹っ切れた”と言いつつも今日の今日まで引きずり続けた試合だったので、今日、それを克服できたかなと思います」
──12月にその松田選手が試合(vs.エリザベス)しますが意識するところも?
「いや、していないですね。いつも相手とか、強い相手とやってないじゃないですか。私はまあ、強い相手とやるんで、誰が来てもやります、はい」
──今後については?
「1戦1戦を大切にしているので、あまり先のことは考えてなかったですけど、やっぱりベルトは欲しいので、来年、またベルトが届くような試合をしていきます。いや、獲ります!」(※正規王者は伊澤星花、暫定王者はパク・シウ)