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【極真会館】決勝での対戦を誓い合う荒田昇毅とコバレンコ、新・城北三羽烏が「盛り上げる」=全日本選手権大会

2024/11/13 18:11
 2024年11月30日(土)12月1日(日)東京体育館で開催される国際空手道連盟 極真会館主催『第56回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』の記者会見が、13日(水)都内にて行われた。  直接打撃制空手のパイオニア、国際空手道連盟 極真会館が主催する全日本選手権は今大会で56回目を迎え、来年春に予定される『第7回世界ウェイト制空手道選手権大会』の日本代表選考大会を兼ねる。ベテランから若手まで、全国から選抜された選手、海外からの招待選手、男子89名・女子30名が2日間のトーナメントで優勝を争う。また、今年は極真会館創立60周年と創始者・大山倍達総裁の没後30年にあたり、記念大会として行われる。  会見には松井章奎館長と有力選手10名が出席。冒頭で松井館長は「4年に一度の世界選手権大会の翌年ということで新たな始動の年となる。従来通り、昨年の世界大会を締めくくりとして引退する選手もいたと同時に、新たな力となる選手が出てくる大会になると思います」と語った。  ゼッケン1番の2010年第27回・2012年第29回・2024年第39回全日本ウェイト制重量級優勝、2013年第5回世界ウェイト制重量級優勝、2015年第11回・2019年第12回全世界8位、2014年第46回全日本2位、2022年第54回全日本4位と数々の実績を持つベテランの荒田昇毅(千葉海浜支部)は「久しぶりのゼッケン1番ですけれど、1番は最低でも決勝まで行く責務があるので、その責務を果たすために全力を尽くします」と挨拶。  もうひとつのエースナンバーとされるトーナメント最後の枠89番には、2020年第52回全日本王者、2022年第54回全日本準優勝、2023年第13回全世界6位のコバレンコ・コンスタンティン(総本部道場)が位置する。コバレンコは「4年前に全日本王者になったことがあるので、今回は取り戻したい気持ちで戦いたいと思います」と流ちょうな日本語で意気込みを語った。  また、今回は例年の全日本選手権大会とは変わり、大会初日が男子・女子の1回戦のみ(例年は2回戦まで)、決勝日が2回戦から決勝戦となって優勝するには1日で6試合を勝ち抜かなければならない過酷なトーナメントとなった。  松井館長は「なかなかしんどいとは思います。しかし、決勝まで上がる人は自分だけ6試合するわけじゃない。相手も6試合するわけです。1日6試合するのは3位決定戦まで上がった選手だけ、ひとつの大会で4名だけなんです。特に決勝まで行った2人の選手は最後の延長戦までしっかり試合が出来なければ決勝まで上がる資格がないと考えています。極真ルールの試合で最初からどれだけ上手に勝ち上がったとしても、肉体的ダメージは負っていきます。その中で最後の延長までしっかりとした組手が出来なかったら意味がない。  大山総裁が、まぐれで運がよく決勝へ上がれる人もいると言われていますが、実際私もそう思います。決勝で特に極真の試合で象徴されるように足を下段で蹴られてそのまま一本・技ありを取られる選手、または中段を叩かれて落ちる選手ははっきり言って技量不足です。鍛錬不足。 【写真】女子選手で会見に唯一人出席した小城みなみ 過去にそういう選手が何人かいました。足を蹴られて崩れ落ちたり、お腹を叩かれて落ちたけれど、場外だったから技ありにならず優勝した選手もいました。でも場内だったら技ありです。中段で落とされても優勝したけれど、そういう選手は私の基準で言えば決勝まで上がる資格のない選手です。6試合やろうが7試合やろうが自分だけ数多くやるわけではない。それを勝ち上がっていけなければ優勝する資格無しでしょう。もちろん大変ですけれど、決勝まで上がる選手はそれくらいの意識でやってもらいたいと思います」と檄を飛ばした。 [nextpage] 記者会見での選手コメント 荒田昇毅(千葉海浜支部)「久しぶりのゼッケン1番ですけれど、1番は最低でも決勝まで行く責務があるので、その責務を果たすために全力を尽くします」 金子雄大(東京城西支部/2022全日本ウェイト制軽量級優勝)「電光石火のごとく相手を翻弄する試合を見せたいと思います。世界ウェイト制へ向けて強い意思で臨みたい」 樋口知春(総本部道場/2024年全日本ウェイト制軽量級優勝)「初戦から過酷なトーナメントです。一戦一戦が厳しい試合が続きますが自分に負けない気持ちで戦いたいと思います。そして優勝して、皆さんに賞賛されるような組手を見せたいと思います」 飯塚 翼(東京城北支部/2023・2024全日本ウェイト制中量級優勝)「1回戦、2回戦と強い選手が立ちはだかりますがスピードとテクニックを活かして戦っていきたい。12月1日は私事ですが誕生日でもあるので特別な日にしたいと思います。そして城北支部は自分と西村大河、山上大輝の新・城北三羽烏で全日本大会を盛り上げたい」 谷川蒼哉(総本部道場/2024年全日本ウェイト制中量級2位)「皆さんの記憶や記録に残る試合をして、松井館長が言われている総本部が一番強くなければいけないというのを証明して、新時代のエースになりたいと思います」 山上大輝(東京城北支部/2024年全日本ウェイト制軽重量級優勝)「軽重量級王者としての責任をもって皆さんの記憶に残るような試合を見せていきたいと思います。そして僕が次のエースになるためにも必ず優勝しないといけない」 西村大河(東京城北支部/2024年全日本ウェイト制重量級3位)「今回の全日本大会では4回戦でエキモフ・マクシム選手、準々決勝でトゥセウ・アントニオ選手と、自分が負けている選手との対戦が続くので、成長を見せてリベンジしたいと思います。新・城北三羽烏の若手の3人で強さを証明していきたいと思います」 佐藤拓海(東京城西支部/2022年第53回全日本大会5位)「城西支部の王者製造工場という誇りを持って試合場に上がりたいと思います。また、小さい頃から憧れていた倒す組手、華麗な組手を試合場で発揮して一つ一つの試合に集中して優勝を目指して頑張りたい」 コバレンコ・コンスタンティン(総本部道場)「4年前に全日本王者になったことがあるので、今回は取り戻したい気持ちで戦いたいと思います」 小城みなみ(千葉北支部/2024全日本ウェイト制-65kg級優勝)「無差別全日本には初めて出るので緊張もありますが、ウェイト制王者の自覚と責任を持って昨年よりステップアップした戦いを見せられるように頑張ります」 ――今大会のテーマ、または目標は? 荒田「今回1番をいただいたので歴史ある全日本大会では最初と最後の番号は必ず決勝へ行く。その責任を絶対に果たす。それが心情です」 金子「テーマは細かな技術を練習してきました。小さい選手が大きい選手に勝つための技術や、ステップワーク、そういう技術を当日は見せたいと思います」 樋口「僕は比較的身体が大きくはないので大きい選手と戦うことが多いです。相手との距離、ポジションを意識して稽古しています。でも最後は気持ちだと思うので、アツい気持ちをもって戦うことを今回のテーマにしています」 飯塚「城北支部は最初からテーマは決まっていて、自分が主役になるをテーマに練習しています。自分が主役になるために、自分が活躍するためにどういった練習をするかを課題にしています。ぜひご注目ください」 谷川「総本部道場としてテーマは総本部が一番強くなければいけないことを証明するのと、最後まで諦めずに強い気持ちで頑張るのが今回の僕のテーマです」 山上「飯塚翼が言っていましたが城北支部のテーマは自分が主役になるのはもちろんですけれど、僕自身の目標としては今まで前蹴りしかない選手と思われがちだったのを払拭出来るように前蹴り以外でも勝てる選手になります。そういう組手をしますので、ぜひご注目ください」 西村「負けている選手にリベンジをする、その次に世界大会の次の年になるので、新陳代謝が行われる年でもあるのでここで活躍して次期エースとして頭ひとつ抜け出せるように頑張りたいと思います」 佐藤「自分のトーナメントを見ると強豪海外勢選手との試合が連続する形になります。なので日本選手としての意地、城西支部としてのプライドを今回のテーマとして稽古してきました」 コバレンコ「全日本大会は技術のある選手も速い選手もデカい選手も出るし、海外選手も強い選手が出てくるので、僕は誰にもチャンスを与えないように戦いたいと思います」 小城「ひとつひとつ戦って順調に勝ち上がれば準決勝でロシアの強豪と当たるので、最後まで気持ちを切らさずに強い気持ちで戦いたいと思います」 ――荒田選手はこれまでの全日本選手権と違った気持ちはある? 荒田「昨年世界大会が終わって、本当の意味で後がない崖っぷちという意味では違います。あとは今回初の、今までは初日2試合・2日目5試合だったのが2日目6試合なので、そこは気持ちだけではカバー出来ないところもあるので、気持ちとしても考え方としても違うところはあります」 ――若手選手から自分が主役、新エースといった言葉が出た。ベテラン代表として言いたいことは? 荒田「自分は悪い言い方をすれば終わっていく選手ですが 散り際を大事にしていて。ようやく現役生活の帳尻があってきた感じもするので、立場としては支部長で僕の生徒たちに後につなげていかなければいけない立場なので、そういった姿をこの試合でも稽古でも伝えていくことが大事だと思います。若い選手が出てきたというよりは、自分の立場を理解してそれをどう伝えていくかって気持ちが大きいです」 ――樋口選手はRISEでプロの試合も経験しているが、その経験をどう活かしたい? 樋口「キックボクシングと空手は競技が違いますが、キックで生かした距離感、遠い距離から的確に速いスピードで打撃を当てることを培ってきたので、そういう細かい部分も自分が活かせたらと思います」 ――前列にいる3選手への質問で、この選手との試合が山場だと思う試合は? 荒田「誰がどうと考えた時点で自分の性格上、試合にむらが出るので当たった目の前にいる相手に全力を尽くします。でも自分が現役を続けている理由のひとつは何名か戦いたい相手がいて、その一人がコバレンコ選手。戦うためには決勝まで行かないといけないので、とても強い気持ちをもって臨みたい」 小城「準決勝でザベリナ・エリザベータ選手と対戦予定です。昨年のウェイト制の3位決定戦で対戦していて身を持って強さを体感していて、その時よりも世界大会を見て断然に私より強くなっていたので、全日本という舞台で世界大会3位と戦えることを嬉しく思います。挑戦者の立場なので強い気持ちで果敢に挑んでいきたいと思います」 コバレンコ「AブロックからDブロックまで見ると3回戦から絶対に皆さん強い選手だと思いますけれど、僕としては1回戦から意識して目の前の相手とちゃんと戦って決勝まで頑張りたいです。また、決勝戦で荒田選手と戦いたいと思います」
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