「もうベルトは獲っているつもりでいる」というグスタボの手を挙げるのはアンドレ・ジダ
2024年9月29日(日)さいたまスーパーアリーナ『Yogibo presents RIZIN.48』に出場する選手の個別インタビューが、27日(金)都内にて行われた。
メインイベント(第11試合)のRIZINライト級(71.0kg)タイトルマッチ5分3Rで、王者ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)に挑戦するルイス・グスタボ(EVOLUCAO THAI)が出席。
挑戦者グスタボはヴァンダレイ・シウバの推薦を受けて、アンドレ・ジダのチームEVOLUCAO THAIでデビューから9連続フィニッシュ勝利。2018年8月にRIZIN初出場で矢地祐介に2R KO勝ち。2019年4月に、朝倉未来に判定負け後、同年10月に上迫博仁に1R TKO勝ち。2019年大晦日のライト級トーナメント準決勝でパトリッキー・フレイレに1R 自身初のTKO負けを喫したが、2022年4月に矢地祐介に、9月に大原樹理にいずれもTKO勝ち、2023年4月には武田光司、2024年2月には堀江圭功にも競り勝った。現在4連勝中。戦績は14勝2敗。
自分の時が来たと思っている
「とても日本に来れて幸せに思っています。日本は第二の故郷だと思っています。その日本でタイトルマッチが出来ることを幸せに思っています。今、自分の時間が来たと思っているのでこのチャンスを絶対に逃したくないです」
――笑顔は調子がいいから? 試合へのモチベーションが高いから?
「とても幸せな気分なので自然と笑顔が出ています。日本に来て日本食を食べて日本の文化に触れて、ファンと写真を撮るとかこうしてインタビューを受けるのも夢だったので、夢が実現しているので自然に笑顔が出ます」
――改めて対戦相手の印象は?
「サトシはいい選手だと思う。現王者だし、とても強い。彼と戦えるのは幸せだ。でも相手が誰であろうとベルトは自分のものにしたい。自分の時が来たと思っています」
――試合展開はどういうイメージ?
「自分が思っている試合は2つのパターンがあります。ひとつは自分がKOするパターン、もうひとつは彼が諦めるパターン。今日もずっと試合のことを考えており、39通りの試合を終わらせるパターンを考えています。大きく分ければテイクダウンを防いで自分が打撃を与えるか、打撃戦でKOするかです」
――サトシ選手が諦めるとはどういう展開?
「サトシがテイクダウンに入ろうとするけれど、僕が顔を殴ったり蹴ったりして彼がテイクダウンを諦めるということです」
――サトシと以前から交流はあった?
「誰も自分の相手のことを友だちじゃないと思ったことはありません。同じ仕事をしている同僚だと思っています。リングに上がればやるべきことをやるだけで自分は誰も嫌ったりはしていません」
――タイトルマッチまでたどり着くのに何が一番大変だった?
「辛いことや難しいことを話すのは好きじゃないです。なぜなら人生で簡単なことはひとつもないからです。大変だったからこそその価値が自分では分かる。13歳の頃から日本のリングに立つことを夢見ていたけれど、その頃の自分は何も持っていなくて想像していただけでした。それが現実になって嬉しい気持ちです。前の試合で1Rに手を骨折して、ブラジルに帰って手術をして33本ボルトを入れて3カ月の間なにも出来ませんでした。それが本当につらかった。でも今はここにいるので、いいことも悪いことも過ぎ去って行くものなので、今ここに来れて嬉しいとしか思っていません」
――13歳の自分にどう声をかける?
「特にかける言葉はないけれど、自分がやっていることを信じ続けて、と言いたい。泣くのを我慢したり、強くならなければ行けない時期だったので、頑張ったね、夢をかなえることが出来たよ、と言ってあげたいですね」
――ブラジル人同士のタイトルマッチが日本で行われることにはどんな想いが?
「サトシは日本に住んでいて日系なので、オリジナルのブラジル人は自分だと思っています。サトシはどちらかというと日本人だと思う」
――もしベルトを獲ったら日本にジムを作ったり、日本のジムに所属したいとの気持ちもある?
「もしベルトを獲ったらと言われましたが、もう獲っているつもりでいます。日本に滞在して練習するのはありだけれどそれは難しい。自分は家族が大事なので、ブラジルを離れて生活するのは難しいです。以前3カ月ほど日本に滞在して日本の文化や食事に触れたので、またそれくらい滞在してセミナーなどをして日本とクリチバをつなぐ役割をしたいです」
――黒帯の柔術家と練習してきたか?
「もちろん練習している。ジムにはたくさんの黒帯がいるからね。自分も柔術を知らないわけじゃないので、グラウンドでの戦いになっても大丈夫。でも自分は柔術vs.ムエタイ、寝技vs.打撃の戦いになると思っています。柔術は3回世界王者になった柔術家のセルジオ・モラエスとも練習してきました」
――ジダやヴァンダレイのようにPRIDEからの流れをくむRIZINでベルトを獲る意味は?
「凄く幸せに思っています。ヴァンダレイ・シウバやジダが日本で勝っているのを子供の頃から見ていた。ブラジルを代表して日本で戦うことが夢でした。日本は格闘技の聖地だと思っています。だから彼らと同じ道を歩めるのは特別だし嬉しい。さらに自分がベルトを手に入れたら最高です」
――自分をヴァンダレイ・シウバに重ね合わせることはある?
「ヴァンダレイのことは尊敬しています。彼がここに連れてきてくれたので、PRIDEで彼がやったことを、今度はRIZINで自分が実現させたいと思います」
――フィニッシュを決めるまでグラウンドまでいかないイメージ、グラウンドの攻防はないと考えているのか?
「もしグラウンドの展開になったら行きます。グラウンドを恐れているわけではありません。試合ではどんな状況も起こりうるので、避けているわけじゃない。24時間ずっと練習しているので、どんなことにも対応できるように準備をしてきました。これが自分の仕事なので、どんな状況になっても対応できる準備をしてきています」