スーチョルのパニック障害から人生を変えた妻と子供
対するスーチョルは、子供の誕生が、ファイターとしての人生を大きく変えていることを明かしている。
2017年12月に突如引退を表明したスーチョルだが、持病の強迫性障害・パニック障害が悪化したことが原因だと公表している。
2021年9月に復帰し、今回のRIZINタイトルマッチにまでたどり着けた理由をスーチョルは、糟糠の妻の支えと、第一子の誕生により、「子供が生まれたときに頭の中が変わりました。まるで爆竹が弾けたように。家庭を守るために戦って稼がないといけないと思いました」と、CONFESSIONSで明かしている。
長いワンツーを持つ井上のスタンドの距離を潰すこと。組み・寝技でも井上の得意な形にさせないこと。そしてスーチョルには組んでの打撃、ギロチンチョークでも相手を制することができる──井上の早期決着の可能性について、スーチョルは、「そんなことにはならないです。精神力がすべて。重要なのは200%の精神力です。(ベルトは)PRIDEを見ていた頃からの夢でした。命をかけて練習しているので、井上選手も覚悟していてください」と、Road gymウォンジュでのタフなスパーリングの後に語っている。
格闘技を始めたのは日本のゲームの影響もあるという。近年に3千万円のマンションを購入も、妻との約束で、Switchの購入はRIZINチャンピオンになるまでお預け。それは、念願のRIZIN王座を現実とするための、ある種の願掛けのようなものだろう。
「今回このような形でタイトルマッチを行えることが凄く光栄ですし、PRIDEが行われていた20年前から日本の舞台で王者になるのが夢でした。その時からこの機会を待っていたので、このチャンスを必ずものにします」というスーチョル。
対する井上は、「ちょっとエゲつない感じの試合をしたいですね。『再戦したい』と思わせない試合がしたい。“もう1回やれば勝てる”とか思わせたくない」と、すべてを想定しながらも、圧倒的なバンタム級王座戴冠を見せるとした。
第7代RIZINバンタム級王者となるのは、井上直樹か、キム・スーチョルか。