本来の自分を取り戻し、過去最高に調子もいいという不可思
2024年8月18日(日)東京・後楽園ホール『Krush.164』にて、スーパー・ライト級3分3R延長1Rで塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と対戦する不可思(クロスポイント吉祥寺)のインタビューが主催者を通じて届いた。
不可思は様々な団体で試合を行い、合計5本のベルトを獲得。2019年6月にK-1へ初参戦、佐々木大蔵に流血TKO負けを喫して初陣を勝利で飾れなかったものの、2019年12月には大和哲也にKO勝ち。2020年3月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也に挑戦したが判定で敗れ王座奪取ならず。2023年3月、約4年ぶりにKNOCK OUTに出場するとバズーカ巧樹にKO勝ちも11月にOFGマッチでデンサヤームに判定で敗れた。戦績は44勝(21KO)19敗2分。
今は自信を取り戻せている
──今回の対戦オファーは、最初から「Krushの後楽園で塚本選手と」という形だったんですか?
「そうですね、最初からそういう話で来ました。塚本選手がゴンナパー選手とやった後で、いい試合をしてたんですよね。自分もちょっと試合間隔が空いてる中で話をもらって、タイミング的にもそろそろ試合したいなと思ってるところだったので、ちょうどいいタイミングで来たなという感じでしたね」
──では、塚本選手がいい試合をしていたのを見たので、相手として不足ないと思ったと。
「はい。試合は負けましたけど、いい相手だなって思いましたね」
──対戦相手として、塚本選手への印象は?
「背が高くて距離が長くて、攻撃のパターンが何パターンかあって、気持ちが強いっていう感じですね。いくつか、向こうの戦いのパターンは分析していて、いくつか気をつけるポイントみたいなものは自分の中でピックアップしています」
──Krushも久しぶりですが、試合自体も久しぶりですよね。その中でどういう試合をしたいと思っていますか?
「Krushだからとか、そういうのはあんまりないんですけど、とにかく今回、本当に自分のキャリアでも一番じゃないかなっていうぐらいにいい仕上がりができてるんですよ。本当に調子も感覚もメチャクチャいい感じに作れてきていて、絶対にいい戦いを見せられるという自信があるので。はい。とにかく楽しみですね」
──SNSでは、同じジムに重森陽太選手が入って、いい練習ができているという投稿もありました。クロスポイント吉祥寺の選手は多方面で活躍していますが、練習環境の充実は大きいですか。
「はい、本当に練習環境がよくて。その重森君もですし、いい相手といい練習をさせてもらっていますね。今度の相手も背が高いですし、重森君も背が高くて似ているところもあるので、スパーリングとかもいっぱいやってもらってます。そんな感じで練習相手とかも含めて本当にいい環境なので、今、いい仕上がりができていると思います。ジムでは新しいタイ人のトレーナーも増えましたし」
──今回は試合間隔が空いているということもありますが、「不可思選手らしい試合」をここしばらく見ていない気がします。
「そうなんですよね。何かこのところずっと、『どうやったらいいか』とかって考えすぎちゃったりしてたのは確かですね。それまでは逆に全然考えずにやってきてて、ちょっと前…ここ2~3年ぐらいですかね、ちょっと考えるようになって、それが逆に考えすぎちゃってるみたいな状態で、マイナスな部分も大きかったなって、今は思うんですけど。ただ、今はそういうところもなくなって、すごくいい感覚が掴めているんですよ。頭で考えるんじゃなくて、もっと感覚的なところが掴めているので、とにかく本当に今度の試合で見せたいですね。試合前にあれがこうとかどうとかって言うよりも、とにかく試合で見てもらいたいです」
──確かに不可思選手の試合は、考えるよりも感覚を大事にしているという印象があります。
「そうですね。もちろん考えるのも大事なんですけど、今は頭で考えるよりも、体の感覚的なものを大事にするようになって、それでメチャクチャいい仕上がりになってるので、それを試合で見せられる自信があります」
──今回はKrushでの試合ですが、勝ってその先というのは、頭にありますか?
「K-1チャンピオンになるという目標は、もちろん変わらないです。今、いい感覚を掴んでいて、チャンピオンになれるという自信もメチャクチャありますし。正直、いい戦いがなかなかできないことが続いて、自分でも自信を失いそうになった時もあったんですけど、今は絶対にチャンピオンになれるっていう自信を取り戻せていますね」
──この間に、K-1自体もいろいろ変わったりして、スーパー・ライト級では前王者の大和哲也選手が王座を返上したりもしてますよね。そのあたりの変化はどう見ていますか?
「自分も、『どうなっていくのかな』っていう感じなんですけど。でもK-1のベルトを獲るという、掲げた目標をしっかり達成したいなというのは変わらないですね」
──それから今回は後楽園ホールでの試合です。そこについては?
「後楽園の雰囲気は好きなんですよ。やっぱり、新しくてデカい会場とはまた違う、後楽園にしかない雰囲気というものがあるので。その後楽園を、今回は熱くさせる自信があります。しかも今はまた宮田プロデューサーになって、Krushにも面白い風が吹いてるなというのもありますし」
──塚本選手のいい試合も、宮田プロデューサーならではの「綱引きマッチ」から生まれているわけですから。そういうものを全部引き寄せて勝つという感じですね。
「はい、もう今は本当に、格闘技だけじゃなく全部がすごくうまくいってて。自分が何か心身ともに充実してるというか、試合が近づいているこの時期もナーバスというか、ピリつくみたいなところもあんまりないんですよ。いい意味でいつも通りにやって、いい戦いが見せられるだろうなと思ってます。期待してもらいたいですね」
──最終的に、どう勝ちたいという考えはありますか?
「もちろん倒したいですけど、全てに置いて自分が優っているというのを見せたいですね」
──では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
「見てくれる人がメチャクチャ熱くなる試合を見せます」