(C)Keisuke Takazawa/GONG KAKUTOGI/サステイン
2024年8月3日(土)女子プロ修斗公式戦3度目の開催となる「COLORS Produce by SHOOTO Vol.3」(ABEMA配信)が東京・新宿FACEにて開催された。
プロ修斗公式戦 COLORS Produce by SHOOTO Vol.3
2024年8月3日(土)東京・新宿FACE
[開場]17:30[開始]18:00
▼世界女子アトム級チャンピオン決定戦 5分5R
×ジェニー・ファン(同級4位/AACC)47.3kg
[判定1-2] ※47-48×2, 48-47
〇古賀愛蘭(同級5位/BURST)47.6kg
※古賀が女子アトム級王者に
ジェニー・ファン「コンニチハ、AACCのジェニーです。このチャンピオンベルトを楽しみにしていました。明日は全力を尽くして必ずチャンピオンベルトを掴み取ります。よろしくお願いします」
古賀愛蘭「BURSTの古賀愛蘭です。5分5R、しっかり戦う準備をしてきました。明日はタイトル戦となっていますが、自分にとってリベンジ戦でもあるので、ジェニー選手、気持ちも強くて苦しい戦いにはなると思うんですけど、自分が一本かKOで勝ちます。応援お願いします」
同級世界王者だった澤田千優が現在、ONE Championshipに参戦中で、海外挑戦に集中するため、同王座を返上。ランカーである古賀とジェニーの間で新王者決定戦が行われる事となった。
両者はCOLORS旗揚げ戦となった2023年5月に一度対戦。鋭く的確なパンチを織り混ぜてのタックルでトップポジションをキープし続け試合を有利に進めていた古賀だったが、最終ラウンドにジェニーのクラークプラッタ(オモプラッタを仕掛けながらのRNC)でタップアウト。
ジェニーが執念の逆転勝利をおさめた。そして約1年3カ月振り2度目の対戦となる両者だが舞台は一気に上がり女王の座を賭けた一戦となった。
古賀の強みはなんと言っても日本拳法出身らしく切れ味鋭い縦の打撃とそこからのテイクダウン。前回の対戦ではジェニーのフック系のパンチを被弾する場面もあったがタックルできちんと凌げており、自分で試合展開を変えられる強さを持っている。
ジェニー戦後は、3連勝中で、2023年8月にパク・ソヨン、同年12月に高本千代にいずれも判定3-0で勝利すると、2024年4月の韓国『Ring Championship 04』では、今大会で渡辺彩華と対戦するパク・ボヒョンにアウェーでスプリット判定勝ちを収めている。
対するジェニーは、スクランブルからの極めと古賀のパンチにも怯むことなく前に出る気持ちの強さが武器。ONE Championshipへの出場経験もあり、攻め時を見失わなわずチャンスに強い選手だ。古賀戦後は、2023年12月のPANCRASEでSARAMIと対戦し、判定負け。今回が再起戦となる。
打撃に定評がある古賀はテイクダウンの攻防にも長けており、トップキープからの削りにも安定感を増している。ジェニーは前に出る圧力を活かし、こちらもいかに下にならずに組めるか。5ラウンドという長丁場の中で、攻め切れるのは古賀かジェニーか。前戦を超える展開になることは間違いない。新女王が誕生する瞬間を見逃すな。
1R、先に圧力をかけるジェニーの右に右を合わせに行く古賀。右オーバーハンドにはコーナーを出る。右カーフの古賀。ジェニーはジャブ。古賀のスピーディな打ち返しはかわす。
詰めるジェニーは組み。離れ際に右を突くジェニー。かわす古賀は右カーフ。ジェニーはワンツーからダブルレッグも差し上げる古賀。古賀のヒザ蹴りにヒザを打ち返したジェニー。ローブローとなり中断。
再開。すぐに詰めるジェニー。右で差して押し込むジェニーに回る古賀は離れる。右から左ハイはジェニー。ブロックする古賀に詰めて際の左ヒジ! 体を入れ替える古賀にボディ打ちのジェニー。古賀は組んで引き出そうとするがそのままホーン。
2R、右ローの古賀。ジェニーの右にワンツーを突く。コーナーを出るとワンツーの飛び込み! ジェニーは圧力をかけて組むと投げるも捨て身気味に。しかしジェニーは際でトップを奪う。そこで足を跳ね上げ、脇を差して立ち上がる古賀! バッククリンチに正対するジェニー。離れる古賀。
右ローを当てるジェニー。ダブルレッグに差し上げる古賀。押し込むジェニーを突き放す古賀。右ローを当てて前に出るジェニー。互いの頭が当たり中断。
再開。右を突く古賀。ジェニーはコーナーを背にさせてシングルレッグも体を入れ替えた古賀が押し今期。入れ替えたジェニーに古賀がヒザ! 離れ際に左ヒジを突く。
左ジャブで飛び込む古賀。ジェニーも右のスーパーマンパンチで飛び込みシングルレッグを仕掛けてホーン。有効打の古賀のラウンドか。
3R、ワンツーで前にですジェニーに右を当てる古賀。しかし構わず前に出るジェニーはコーナーに詰めてシングルレッグテイクダウン。背中をつける古賀だが足を腰に置く。ヒジを打つジェニーは右で差すが、古賀は足を伸ばす。かつぎを狙うジェニーにZガードの古賀はオープンにして腕十字狙い。ここはさせないジェニー。古賀は左で差して頭を抜いて立ち上がり!
左から右で前に出る古賀。ジェニーも右ロー。古賀も蹴り返すと右オーバーハンドから組むジェニー。右で差して押し込み、送り手を掴んで左を連打するジェニー! 古賀はコーナー背にヒザもジェニーもヒザを返す。体を入れ替えた古賀残り15秒。押し込む古賀に、ジェニーは細かいボディ打ち。ジェニーのラウンドか。
4R、チャンピオンシップラウンド。先に前に出るジェニー。右スーパーマンパンチで飛び込むが体を入れ替える古賀。押し返すジェニー。中央へ。右を振るジェニー。右の刺し合いは古賀。アウトボクシングの古賀にジェニーはボディストレート。さらに右オーバーハンドをヒット!
そのまま詰めるジェニー。頭をアゴ下につけるが、そこにヒザを突くのは古賀。離れる。コーナーに詰めて右はジェニー。右で差してクラッチ。小外がけテイクダウン! 背中を着かせたジェニー。左で差して上体起こしかけるも剥がすジェニー。
両足を戻した古賀に、右足をまたいだジェニー。左で脇差しも足を戻す古賀。残り30秒。ダブルアンダーのジェニーに古賀はオーバーフックで凌ぐ。ジェニーのラウンドに。
5R、最終ランド。中央を取りワンツーを当てる古賀! 鼻血のジェニーにボディ打ち。古賀も右前蹴り。右ボディ。ワンツースリーで飛び込む古賀に右を返すジェニー。口から出血のジェニーにドクターチェックも再開。
ワンツーの古賀。ジェニーは右のダブルで詰めるが体を入れ替える古賀がダブルアンダーで押し込む。そこに右の細かいパンチはジェニー。
ヒザを突く古賀。引き出そうとするがこらえるジェニーが体を入れ替える。クラッチを離した古賀。ジェニーが前に。右スーパーマンパンチでローシングルで尻まで着かせるジェニーは口を開けて息を吸う。
引き出そうとするジェニーに、コーナーで座る古賀がヒジ。先に立ち上がる古賀が押し込みも体を入れ替えるジェニーがコーナーに押し込み、互いにヒザを打ち合い、ホーン。有効打の古賀ラウンドか。
判定は2-1(48-47ジェニー、48-47×2古賀)で、スタンドのみならず組みのさらなる成長を見せた古賀が勝利。新王者は号泣してマットにひれ伏せた。 BURST初の世界王者となった古賀は、「対戦してくださったジェニー選手、ありがとうございました。まずここまで強くしてくださった佐々木さん、メグさんありがとうございます。サポートしてくれた皆さんありがとうございます。ほんとうにベルトを巻けて良かったです。ママに恩返しできて嬉しいです。いつもありがとうございます」と語り、佐々木信治&藤井惠の2人とともにベルトを巻いて記念撮影に収まった。