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レポート

【DEEP JEWELS】村上彩がアムに判定勝ちで涙のミクロ級新王者に! スーパーアトム級でパク・シウがHIMEに完勝、須田がケイトに判定勝ち。桐生が青野を退け、NORIが齊藤百瑚にスプリット判定勝ち、彩綺が竹林下す

2023/09/10 17:09
2023年9月10日(日)東京・ニューピアホールで『DEEP JEWELS 42 ~10th Anniversary~』(U-NEXT配信)が開催された。前日計量は9日13時45分から都内にて行われた(※昼の部で「DEEP TOKYO IMPACT 2023 5th ROUND」開催)。  夜のDEEP JEWELSメインは、ミクロ級王座戦として王者アム・ザ・ロケットに村上彩が挑戦。  ともに階級上で戦ってきた両者。今回のミクロ級のベルトを賭けた戦いに、王者は「初防衛戦が楽しみ。適正階級で出場できるのでベルトは手放さない。王座防衛できると確信しています」と自信。  対する挑戦者も、「楽しみです。明日は私がチャンピオンベルトをもらいます」と王座奪取を予告した。  セミでは、スーパーアトム級でパク・シウvs.HIMEのストライカー対決が組まれている。  ダウンを奪うパンチを持つ両者の戦いは、打撃戦となるか、それとも組んでも強いパク・シウがMMAの新たな引き出しを見せるか。  日本での練習環境も充実しているパク・シウは、日本語で「こんにちは、パク・シウです。久々の試合なので明日、楽しんでください」と、観客を楽しませたいと笑顔。  対するHIMEは、「今回10周年の節目の大会でセミファイナルで、つまらない試合をするつもりはないので、バチバチに盛り上げて楽しい大会にして終わりたいと思います」と、立ち合いに自信を見せた。  また、第9試合でも49kg以下契約で、須田萌里とケイト・ロータスの注目のスーパアトム級戦が行われる。  5月の前戦で“リトルウルフ”パク・ジョンウンに1R TKO負けを喫している須田は、「しっかり準備してきたので明日は全力で勝ちに行きます」と、再起を誓う。  前戦で彩綺に判定勝ちしているケイトは、「下馬評があるなかでの試合なんですけど、自分自身はすごく楽しみです」と、アンダードッグを評価を覆す試合を見せたいとした。  そのほかにも、階級を上げた青野ひかると桐生祐子のストロー級戦。  PANCRASE女子フライ級コンテンダーのNORIと、プロデビュー戦でいきなりぶつかる全日本学生柔道3位の斎藤百瑚のフライ級戦など、これまで出場してきたメンバーによる、充実のカードがラインナップされた10周年記念大会となっている。なお、第3試合のミクロ級でちびさい KYOKA(43.15kg)と対戦する上瀬あかり(46.15kg)が、最終計量800gの体重超過で減点2スタート、勝利してもノーコンテストとなっている。 DEEP JEWELS 42 ~10th Anniversary~速報 2023年9月10日(日)ニューピアホール開場/17:00 開始/17:30 ※17:10 からアマチュアファイト実施 【対戦カード】 ▼第11試合 メインイベント DEEP JEWELS ミクロ級タイトルマッチ 5分3R×アム・ザ・ロケット(フリー)王者 43.6kg[判定0-5] ※28-29×5〇村上 彩(フリー)挑戦者 43.8kg※村上が新ミクロ級王者に 村上「楽しみです。明日は私がチャンピオンベルトをもらいます」 アム「初防衛戦が楽しみです。適正階級で出場できるのでベルトは手放さない。王座防衛できると確信しています」  アムは、ミクロ級(44.0kg)王者ながら、スーパアトム級の49kg前後での試合も多く、2019年の大晦日のRIZINでは山本美憂のレスリングにコントロールされて判定負けも、2020年2月のDEEP JEWELS初代ミクロ級王座決定トーナメント一回戦で佐藤絵実に1R 腕十字で一本勝ちで再起。2023年5月には49kgで伊澤星花と対戦し、1R 三角絞めに敗れている。今回は44kgのミクロ級の王座防衛戦で再起なるか。  挑戦者・村上は柔術黒帯から2020年10月にプロMMAデビュー。負傷欠場のリオンの代役として参戦し、49kg契約で須田萌里に判定勝ち。その後は、ミクロ級(44kg)でちびさいKYOKA、玉田育子、古瀬美月にいずれも腕十字で一本勝ちで4連勝をマークした。  2022年9月の『DEEP JEWELS 38』ではアトム級(47.6kg)で須田に判定負けし、プロ初黒星を喫したが、2022年12月にはアトム級でにっせーに判定勝ち。さらに2023年4月の前戦でもアトム級でサダエ☆マヌーフに判定勝ちで2連勝中。今回はミクロ級に戻してアムの王座に挑む。  パワフルな打撃を見せるアムは、階級上の伊澤には一本負けしたものの、MMA5勝4敗中、5つの白星はすべて一本勝ち。UFC5勝2敗のローマ・ルックブンミーのタイ時代にも腕十字で勝利しており、ミクロ級でさらにキレを増すか。  村上は課題の打撃で遅れを取らなければ、組み技から寝技勝負で柔術家としてアムの極めに対抗する力を持つ。本来の階級でどんな動きを見せるか。  1R、アムの右の蹴り足を取って崩そうとした村上を逆にボディロックから投げたアム! パワー差を感じさせるなか、下の村上は潜りからサドルロックで足関節狙い。ストレートフットロックに、アムの外ヒールを狙うも上体立てる村上が上に。50/50の展開から村上は上からの攻めを選択していく。  2R、左右で前に出るアムにダブルレッグテイクダウンは村上! 下から手首を抱え腕十字を狙うアムに手首を抜いて、片足を越えるとパスガード、腕十字へ! ヒジ抜くアムに村上は内ヒール狙いから上に。外がけで下のアムに上から鉄槌。アムは身体を伸ばして顔を遠ざけて避ける。  3R、右カーフを3度当てるアム! サウスポー構えになる村上は詰めてダブルレッグテイクダウン!  下のアムはクローズドガードで腕十字狙い。中腰で極めさせない村上は上から細かいパウンド。  スクランブルで立つ際でバック狙う村上はダブルレッグからアンクルピックでテイクダウン! 下のアムの蹴り上げをさばいてパス狙いからアンクルホールド、オモプラッタを仕掛けてゴング。  判定は5-0(29-28×5)で村上が勝利。新ミクロ級王者に輝いた。  ベルトを巻いた村上は、「今日まで練習頑張って結果が出せて良かったです。チャンピオンになりますとプレッシャーをかけてきました。もっと強くなって、RIZINにも出たいので、これからもよろしくお願いします」を涙を流しながら語った。 [nextpage] ▼第10試合 セミファイナル DEEP JEWELS 49kg以下 5分3R〇パク・シウ(KRAZY BEE)48.95kg[判定3-0] ※30-27×3×HIME(毛利道場) 48.95kg パク・シウ「(日本語で)こんにちは、パク・シウです。久々の試合なので明日、楽しんでください」 HIME「今回10周年の節目の大会でセミファイナルで、つまらない試合をするつもりはないので、バチバチに盛り上げて楽しい大会にして終わりたいと思います」  RIZINでスーパーアトム級にあたる49kg以下契約試合で、パク・シウ(KRAZY BEE)とHIME(毛利道場)が同じく3Rで戦う。 パク・シウは、2021年12月にRENAに判定勝ちすると、2022年4月に古賀愛蘭にも判定勝ち。2022年7月に開幕したスーパーアトム級GPでは、浅倉カンナと浜崎朱加を相手にいずれもダウンを奪う判定勝ちで決勝進出。大晦日に伊澤星花にスプリット判定で惜敗している。  対するHIMEは、バスケットボール選手として実業団の日立笠戸女子に所属し、ポイントガードとして活躍。MMA転向後は、2021年3月のプロデビュー戦でケイト・ロータスに判定勝利。6月大会で、藤田大和の姉・藤田翔子にも判定勝ちで2連勝。  12月の3戦目で元DEEP JEWELSストロー級暫定王者・本野美樹に敗れ初黒星を喫したが、2022年3月大会でDEEP女子ミクロ級&DEEP JEWELSアトム級二冠王の大島沙緒里からダウンを奪っての判定勝ち。2022年9月には、桐生祐子も1R 37秒 TKOで撃破し再び2連勝も、2023年2月の前戦では、万智の奇襲からペースを握られ、1R リアネイキドチョークで一本負け。再起を目指す。  ともに打撃を軸としながら、組み技でも自ら仕掛けることが出来るパク・シウはMMAの完成度で他を寄せ付けない。ともにオーソドックス構えで、身長157cmのパク・シウに対し、160cmのHIMEはそのステップとリーチで自身の強みを活かせるか。  1R、詰めるシウに、ステップするHIMEは跳びヒザ。それを掴んで金網に押し込み、スタンドバックを奪うパク・シウがコントロール。小外がけで尻着かせ、立ち際をクラッチして投げようとするもHIMEも尻で立つ。  2R、HIMEの飛び込みをさばくパク・シウは、組んで押し込み。ブレーク、パク・シウは左ミドル、右ロー! さらに後ろ廻し蹴りも。前に出てきたHIMEに組んではりつける。  3R、右の蹴りから詰めたパク・シウ。押し戻したHIMEの連打をさばき、体を入れ替え、際の打撃で左をヒット! さらに振り向き際に右ハイも。左で差して押し込むパク・シウにブレーク。最後はHIMEとの打ち合いにも退かなかったパク・シウはHIMEにカウンターのダブルレッグテイクダウンを見事に決めてゴング。  判定はフルマークの3-0(30-27×3)でパク・シウが勝利。難敵を退けたパク・シウは、日本語で「1年半ぶりの試合でしたが、いつもクワククします。いつも努力して見せられるステージがあることが幸せです。私の目標はチャンピオンです。もうすぐです。待っていてください」と王座獲りを宣言。会場のファンから大きな拍手を浴びた。 [nextpage] ▼第9試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分2R〇須田萌里(SCORPION GYM) 48.5kg[判定3-0] ※20-18, 19-19マスト須田×2×ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)48.8kg ケイト「下馬評があるなかでの試合なんですけど、自分自身はすごく楽しみです。明日はよろしくお願いします」 須田「しっかり準備してきたので明日は全力で勝ちに行きます」 ◆ケイト・ロータス「守るだけではなくどう攻めるかをやってきた」 「(※試合前日コメント)スーパーアトム級の49kgももう3度目。慣れていつも通り減量も出来ました。(練習環境は)COROさんと伊澤星花ちゃんがRoys GYMを起ち上げましたが、変わらずK-Clannの朝練習か夜練習のどちかで一緒に練習することが出来ています。 (須田戦は)寝技に入られたら終わりと注意しながらもそうさせない練習もやってきたので自信はあります。(伊澤選手との練習で受けの強さもあるのでは?)それはつきますが、受けて守るだけでは勝てない。対策もそうですが、守りに入っているだけでは勝てないので、どうポイントを取っていくかという練習もしています。下馬評では自分が負けるという声が多いですが、特に気にしていません。それもいつも通りのことなので(笑)」  セミと同じく49キロ契約では2回戦で、須田萌里vs.ケイト・ロータスが組まれた。  試合時には19歳になっている須田は再起戦。2022年3月に青野ひかるに腕十字で一本勝ち後、5月に大島沙緒里に一本負けも、にっせー、村上彩に勝利。11月に元DEEP JEWELSストロー級暫定王者の本野美樹に判定負けしたものの、2023年3月にアトム級で桐生祐子に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。2023年5月の前戦では、“リトルウルフ”パク・ジョンウンに1R TKO負けを喫している。  また、8月の愛知大会でのグラップリングルールでは、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム (グラップリングシュートボクサーズ)と51kg契約で対戦し、マユミに判定3-0で敗れているため、MMAで再起を果たせるか。  ケイト・ロータスは、フライ級(-56.7kg)からスーパーアトム級(49kg)に下げてきた組みよりのオールラウンダー。2022年は、9月に竹林愛留にスプリット判定勝ちも、2023年2月に青野ひかるに判定負けで連勝ならず。2023年5月の前戦では、BreakngDownで土木ネキに勝利している彩綺に、判定勝ちした。  ケイトは、伊澤星花との練習で受けの強さが増しており、須田の寝技を凌いで強い身体で削れるか。須田は、得意の蹴りも含めた打撃の進化から、切れ味鋭い極めを見せられるか。  1、2Rともにボディロックから引き込み下から仕掛ける須田に、中央を取り、細かいパウンドはケイト。しかし須田は腕十字、三角絞め、外掛け足関節へ。背中見せてエスケープするケイトのバックマウントへ。ケイトもケージウォークから上を取り返し、体を放してのパウンドで飛び込むが、決定打になはならず。  判定は3-0(20-18, 19-19マスト須田×2)で引き込むも下から仕掛け続けた須田が勝利。勝ち名乗りに須田は涙を見せた。 [nextpage] ▼第8試合 DEEP JEWELS ストロー級 5分2R×青野ひかる(FIGHT LYNX)52.55kg[判定0-3]〇桐生祐子(FourRhombus)52.25kg 桐生「20戦以上してきて、本格的なレスラーとは初めてでワクワクしています。2連敗中なので、また連勝してベルトに近づけるように勝つのでよろしくお願いします」青野「初めてのストロー級でどれだけ力が出るのか楽しみです。しっかり勝ちに行きます」  青野は、2021年3月にDEEP JEWELSアトム級(47.6㎏)GPに出場し、1回戦で佐藤絵実に判定勝ち。続く準決勝で強豪にっせーにも1R 腕十字で一本勝ちし、決勝進出を決めたが、決勝で大島沙緒里に判定負けで王座戴冠ならず。  2022年3月大会では須田萌里にも腕十字で一本負けで2連敗。しかし、2023年2月の前戦でケイト・ロータスに判定勝ちし、予告通り、スーパアトム級からストロー級(52.2kg)に上げてきた。  桐生は、2019年4月の「ONE Warrior Series」2連勝からDEEP JEWELSで井上智子、サダエマヌーフ、2022年5月には元DEEP JEWELSストロー級暫定王者・富松恵美に50kg契約で勝利するなど5連勝。  しかし、2022年9月のDEEP JEWELSでスーパーアトム級の49kg契約でHIMEに1R TKO負け。2023年3月にアトム級(47.6kg)で須田萌里に2R リアネイキドチョークで一本負けし、2連敗中。ONEや井上戦で戦った2021年12月以来のストロー級で再起を目指す。  1R、テイクダウンの青野に二度ケージを蹴って体勢を入れ替える桐生はスタンドで優勢に。2Rも先にテイクダウンを奪うのは青野。シングルレッグからアンクルピックでテイクダウンを奪うが押さえ込めず。  スタンドに戻した桐生が青野の右にカウンターの右を当てると、青野が後退。組みを切ってバックを奪う桐生がリアネイキドチョーク狙い。最後に正対して立つ青野だが、桐生が左右で前に出てゴング。  判定は3-0(19-18×2, 19-19マスト桐生)で桐生が勝利した。 [nextpage] ▼第7試合 DEEP JEWELS フライ級 5分2R〇NORI(PRAVAJRA)56.9kg[判定2-1] ※20-18、18-19、19-18×斎藤百瑚(EX FIGHT)57kg NORI「PNACRASEから来ましたNORIです。こうして10周年のJEWELSに呼んでいただきありがとうございました。前回からの再起戦になりますし、プロデビュー戦の相手を務めるのも初めてでちょっと感慨深いなと思いますが、明日は楽しんで自分が勝ちたいと思います」 斎藤「前回の福田戦に続き、プロデビュー戦が素晴らしい選手とやらせていただけるのですごく楽しみです。よろしくお願いします」  NORIは、PANCRASEで2度、女子フライ級王座を争っているコンテンダー。2022年7月に、DEEPから参戦した栗山葵にダウンを奪われながらも蹴りとクリンチからの打撃でドローに持ち込み、11月にはDEEP JEWELSでミッコ・ニルバーナにスプリット判定勝ち。2023年4月の前戦で王者・端貴代と2年半ぶりに再戦も、判定で敗れ戴冠ならず。  対する斎藤百瑚は、EXFIGHT所属。全日本学生柔道選手権63kg級で3位の実績を持ち、2022年9月の「DEEP JEWELS 38」でのアマチュアMMAではフライ級で万智にも判定勝ち(※プロで万智は3戦無敗、HIMEにも一本勝ち)。今回のプロデビュー戦でいきなりNORIと対戦する。  半身のサウスポー構えから右前蹴り、サイドキック、左の蹴り、ストレートと独自の間合いから打撃を繰り出すNORIに対し、165cmでオーソの斎藤はリーチを活かしたジャブ、左前手のフック、組みの強さから飛び込める思い切りのいい打撃で立ち会うことが出来るグラップラー。  万智戦ではその組みの強さをテイクダウンディフェンスに使ったが、NORIとの試合で攻める組みも見せるか。  1R、詰める齋藤に、NORIは巧みに前足、前手を突いて齋藤を近づけない。しかし齋藤はダブルレッグテイクダウン。金網使い起きるNORIの際で右のパウンドをまとめる。  2R、サイドキック、ジャブを当てるNORIに、斎藤はシングルレッグテイクダウン! 背中を着かせて細かいパウンドも、立つNORIのグランド状態でヒザ蹴り、「減点1」に。   蹴りのNORIを詰めてシングルレッグテイクダウンの齋藤は、背中を着かせて鉄槌連打。下から外がけ外ヒールもヒザは抜けている齋藤が、鉄槌。NORIの腕十字も防ぎながらゴング。  減点1がある齋藤、判定は1者20-18でNORI、1者19-18で齋藤、1者19-18NORIと割れてスプリット判定でNORIが勝利した。 [nextpage] ▼第6試合 DEEP JEWELS ミクロ級 5分2R×山崎桃子(坂口道場一族)43.2kg[判定0-3] ※18-20×3〇古林礼名(GSB 多治見)44kg 山崎「5月にこのカードが決まっていましたが、怪我して欠場になり、古林選手、関係者の皆さん申し訳ございませんでした。明日試合出来て大変嬉しく思います。10周年の特別な大会のなかでいい試合をして盛り上げましょう」 古林「1R目から全力で力を出し切って勝ちにいきたいと思います」  1R、右で差して組んでボディロックテイクダウンの古林はマウントを奪うが、山崎は背中を見せて前に落としてスタンドに。しかしなおも詰める古林が押し込みゴング。  2R、山崎の右の蹴りにすぐに詰めて右で差して押し込む古林。金網背にニンジャチョーク狙いの山崎。首抜く古林はダブルレッグテイクダウン。  尻着きながらもその都度立つ山崎。ブレークから右を突く山崎に、左で差して押し込む古林。ボディロックで横に崩して、山崎の立ち際に右を連打。立つ山崎を崩してゴング。  判定は3-0(20-18×3)で古林が勝利した。 [nextpage] ▼第5試合 DEEP JEWELS アトム級 5分2R×古瀬美月(K-PLACE)47.9kg[判定0-3] ※18-20, 19-19×2マストイェジ〇イ・イエジェ(Team aom)47.8kg イ・イエジェ「(日本語で)3年ぶりに試合をすることになりました。久しぶりの試合なので一生懸命戦いたいと思います。よろしくお願いします」 古瀬「今日のために、毎日休まずやってきたのでその成果を十分に出せるように頑張ります」  古瀬は、出産から復帰後、にっせーと村上彩を相手に2連敗も、古林礼名、山崎桃子を相手に2連勝。2022年11月に大島沙緒里のDEEPミクロ級王座に挑戦も一本負け。  2023年5月にデビュー2戦目の上瀬あかりにアトム級で判定勝ちで再起を飾ると、2連勝中だった浪速亭☆爆美にスプリット判定勝ちで2連勝中。MMA11勝10敗の22歳。  対するイェジェは、2017年3月のROAD FCでしなしさとことを破ったストライカー。2019年7月には修斗に参戦し、黒部三奈に2R、リアネイキドチョークで一本負けも、2019年11月に梅原拓未に2R KO勝ち。今回は3年10カ月ぶりの復帰戦となる。MMA4勝6敗の24歳。  イェジェは、オーソドックス構えから思い切りのいい右の打撃を上下に蹴り、さらに右ストレートから組んでも腰の強さがあるが、黒部戦では寝技に難を見せており、サウスポー構えの古瀬としてはリーチを活かして打撃で押し込まれず、得意のバックを奪いたい。  1、2Rともに古瀬の打撃に右の蹴り、ストレートで応戦するイェジは先に右で差して組んで際で上を取る。  2Rにも上を取ったイェジに下から古瀬は外掛け足関節狙いからバックを取りに行くが、正対して立ち上がったイェジが前に、そこに古瀬はクローズドガードに入れてギロチンチョークもイェジが首を抜いて上でゴング。  判定は1者20-18でイェジ。2者が19-19のマスト判定でイェジを支持した。イェジは「3年ぶりの試合になりました。ありがとうございます」と日本語で語った。 [nextpage] ▼第4試合 DEEP JEWELS 50kg以下 5分2R×竹林愛留(総斗會三村道場)49.7kg[1R 2分19秒 TKO] ※ドクターストップ、口から出血〇彩綺(フリー)49.8kg 竹林「10周年大会らしく盛り上げます」 彩綺「今回の相手、戦績がすごいと聞いたのでいろんな動画見たんですけど、あまり強さをあまり感じないので、今回、DEEP JEWELSにいままで無かった勝ち方をしますんで楽しみにしていてください」  第4試合では、DEEP JEWELS 50kg以下契約で、RIZINにも出場経験のある空手ベースの竹林愛留と、『BreakingDown』で“土木ネキ”こと坂本瑠華に判定勝利しているムエタイベースの彩綺が対戦した。   竹林は2023年2月の前戦で谷山瞳に判定勝ち。彩綺は5月のプロデビュー戦でいきなりケイト・ロータスと対戦し、判定で敗れている。  1R、いきなりラッシュをかけた彩綺。打ち合いの中でサウスポー構えからオーソの竹林に左ハイでダウンを奪うと、立つ竹林に左ストレートでダウンを追加。しかし距離を詰める竹林が右を当てて彩綺の腰を落とすと、反対側のケージまで押し込み、ブレーク。  竹林はアゴを負傷か、口が閉まらず出血。ドクターストップとなった。  彩綺はケージの上でガッツポーズ。「MMA2戦目、超楽しい! 佐伯さん、また呼んでください」と笑顔で語った。なお、大会後、佐伯繁代表は竹林が試合後、救急車で病院へ搬送され「アゴの骨が折れていた」と語っている。 [nextpage] ▼第3試合 DEEP JEWELS ミクロ級 5分2R-ちびさい KYOKA(SAI-GYM)43.15kg[1R ノーコンテスト] ※上瀬がRNC極めるも800g体重超過で無効試合-上瀬あかり(毛利道場)46.15kg ※体重超過 ちびさい「いま2連勝しているので、しっかり勝って3連勝したいと思います」 上瀬「試合が出来るように必ず体重を落としてきます(※最終800g超過)。前回負けているので連敗にならないように勝ちに行きます」  1R、上瀬が800gオーバーでレッドカードで減点2からスタート。先に圧力かける上瀬にちびさいはステップも、詰める上瀬は重い左ミドル、さらにダブルレッグテイクダウン。ハーフガードのちびさいの立ち際にバックを奪い引き込みリアネイキドチョークでタップを奪った。 [nextpage] ▼第2試合 DEEP JEWELS ライト級 5分2R×ぽちゃん Z (パラエストラ東京/レグルス池袋)70.1kg[2R 1分41秒 TKO] ※パウンド〇細谷ちーこ(ABLAZE 八王子)69.95kg ぽちゃんZ「10周年大会ということで、序盤からどかーんと盛り上げていきますので、何卒よろしくお願いします」 細谷「10周年大会、適正階級ではなく2階級上の試合になりますが、負けずにしっかりやっていきたいと思います」  1R、体重を乗せたオーバーハンドのぽちゃんに、細谷は間合いを取って右ミドル、ジャブをヒット。鼻血のぽちゃんも前に出て右を当てる。体を入れ替えシングルレッグテイクダウンの細谷はサイドから頭つきのキムラロックを狙う。足を手繰るぽちゃんをがぶり腕十字狙いも。  2R、細谷のシングルレッグをがぶりバックに回るぽちゃんだが、腕を手繰られ前に落とされて下に。ガードが効かないぽちゃんに細谷がハーフからパウンドでTKO勝ち。 [nextpage] ▼第1試合 DEEP JEWELS フライ級 5分2R〇奥富夕夏(リバーサルジム新宿 ME,WE)57.05kg[1R 3分16秒 TKO] ※パウンド×鈴木“BOSS”遥(SAI-GYM)56.9kg 奥富「鈴木選手とは2試合目で、お互いに成長した姿を見せられると思います。私も格闘技が好きでたくさん練習してきたので、注目してください」 鈴木「10周年節目の大会に呼んでいただき、ありがとうございます。アマチュアから2戦目前回負けてしまったので、明日はしっかりやりたいことをうやり切って勝ちたいと思います」  1R、右を振って右で差して押し込み、シングルレッグテイクダウンで引き出した奥富。蹴り上げで立つ鈴木に、なおも追う奥富は金網に詰めてテイクダウン。そのままマウントを奪い、パウンドアウトした。 [nextpage] 【アマチュアファイト】 ※17:10 から開始予定 ▼DEEP JEWELS ストロー級 3分2R アマチュア SPルール〇サラ(fightbase 都立大)52.5kg[判定2-1] ※20-18, 19-19マスト愛温, 19-19マストサラ×愛温(CAVE)52.25kg サラ「アマチュアの試合って3分2Rで結構、短いですけど、しっかりその6分でKOかサブミッションでフィニュシュを取りに行きます」 愛温「オランダ出身。2年前に大怪我して手術して試合ずっと出来なかったので不安はたくさんあるんですけど、その期間、たくさん応援してくれた友達や家族、練習仲間にすごく感謝しているので、明日は力強く戦えると思います」 【写真】コクエイ・マックスがセコンドについたサラはグラップリングの成長を見せて判定勝ち。CAVEの石渡伸太郎がセコンドの愛温も粘るが際を譲りスプリット負け。 [nextpage] ▼DEEP JEWELS 49kg以下 3分2R アマチュア SP ルール×須田美咲(リバーサルジム立川 ALPHA)48.9kg[1R 1分13秒 フロントチョーク]〇槇原未来(AACC)49.0kg 須田「口ではいくらでも言えると思うので、明日の試合を見ていてください。すぐに終わらせます」 槇原「プロの選手より面白い試合をして衝撃的な勝ち方をします。須田選手が今まで経験したことがないくらい投げまわしてしっかりフィニッシュします」 【写真】AACCの槇原未来は予告通りの73秒殺のフィニュシュ勝利。セコンドに10.1 RIZIN出場が決まっている渡辺彩華(vs.万智)がついた。
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