キックから転向、フライ級4連勝の濱田巧が初の国際戦「僕もそろそろ一本が欲しい」
▼フライ級 5分3R
濱田 巧(THE BLACKBELT JAPAN)#2位/2022年NBT同級優勝・4勝
ラファエル・リベイロ(ボンサイ柔術)初参戦・7勝3敗
フライ級の濱田は、もはや「元キックボクサー」とは言わせない程のMMAファイターに転じた姿で4連勝中。今回は、世界標準レベルのブラジリアンと対戦する。
会見で濱田は、「THE BLACKBELT JAPANの濱田巧です。今回、すごく強い選手にブラジルから来ていただけるので、必ずいい試合をして勝って、ランキング1位になってベルトに挑戦したいと思います」と、王座を視野に入れていることを語った。
濱田は、REBELS軽量級のトップ戦線で活躍し、2019年8月の『K.O CLIMAX 2019』では蓮沼拓矢からバックフィストでダウンを奪って勝利。6戦負け無しのなか、『KNOCK OUT×REBELS』で大崎孔稀に惜敗して連勝がストップ。2019年12月にはREBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者・老沼隆斗に挑戦し善戦も判定負け。2020年8月に白幡裕星に敗れ、タイトル戦線から一歩後退したが、BLACKルールで酒井柚樹に延長判定勝ち。初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王座決定トーナメント準決勝で心直を右三日月蹴りでKO。2021年9月の決勝で花岡竜に判定負けで優勝ならず。キック13勝8敗1分。
その後、2022年5月にPANCRASEでMMAデビューし、渦巻DATE、伊藤まことを下し、ネオブラフライ級優勝。2023年11月に大塚智貴に判定勝ちすると、2024年3月の前戦では2023年のネオブラ同級王者で3連勝中だった山﨑聖哉と対戦。3R TKO勝ちでMMA戦績を4戦無敗としている。29歳。
キックを含め、格闘技キャリアのなかで国際戦は初めてという。
「僕はキックで20戦以上やってるんですけど、初めての国際戦、日本人じゃない相手とやるので、結構ワクワクしてて“どんな感じかな”と思ったりします。でも必ず勝ちたいと思います」と意気込む。
対するラファエル“Montouro”リベイロは、Rodrigo Seabra Fight/Bonsai Jiu Jitsu所属として、MMA7勝3敗。Jungle Fightで2勝2敗など活躍し、2022年5月には、現UFCファイターのフェリペ・ドス・サントスにスプリット判定負けの接戦を繰り広げている(※サントスはUFC1勝1敗、マネル・ケイプと好勝負も判定負け)。その後リベイロはサンパウロ大会で2連勝中。26歳。
ともにオーソのスタンドで、リベイロは右カーフ、右フック、左ボディと対角の攻撃で立ち合う時間も少なくなく、ドス・サントス戦では、打撃で圧力をかけてケージを背負わせてのダブルレッグ、ボディロックテイクダウン。トップからのパウンドで攻勢となる場面も作っている。
1KO・TKOに比べ3つの一本勝ちをマークしている通り、最後の武器はグラップリング。バックを奪ってのリアネイキドチョークはパームトゥパームの仕掛けも速く、濱田としてはバックを譲りたくない相手だ。
濱田はリベイロについて「映像は見ました。でもチラッとしか見てないです。あんまり映像を見るとプレッシャーになっちゃうんで、いつもあんまり見ないんです。今回も見たのは少しだけです。相手は柔術の選手なんですけど、僕もそろそろ一本が欲しいので、 一本勝ちで極めたいと思います」と、MMAファイターとしての進化を見せる試合にしたいとした。
同日には、同じフライ級のチャンピオンシップとして、王者・伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラムT)に、ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン)が挑戦する試合が組まれている。
1位になってどちらに挑戦したいかを問われた濱田は、「試合予想の方からなんですけど、難しいですけど、伊藤盛一郎選手が一本勝ちをするかなと思います。でも、僕的にはそのサロハイディノフ選手の方に勝ってほしくて。で、そのまま僕がその日に勝って、年内に(ベルトに)挑戦できたらいいなと思っています」と、国際戦2連戦でベルトに挑戦したい、とした。
ドス・サントスとも戦ったリベイロを通して、世界での現在地を確認できる濱田のフライ級国際戦だ。