武田光司「こんな1Rで組み負けたのは初めて」
──試合後の率直な感想をお聞かせください。
「完敗です」
──対戦相手と実際に戦ってみて戦う前の印象と違ったところがあったら教えてください。
「スタンドに関してはコーチ陣、セコンド陣と、打撃のオフェンス、アタックに対するムーブメントとかやっていて、1Rもやっていないですけれどスタンドでは成長しているところを出すことができて自分のなかでは良かったと思っているし、セコンド、コーチ陣と話してそこに関しては『成長を感じている』と言ってもらえたので成長していると思いますけど、組み力ですね。RIZINに出てきて大きな舞台でやらせてもらってこんな1Rで組みで負けたのは初めてなので、とんでもない奴だな、シェイドラエフ選手はとんでもない選手だなと思いました」
──世界のファイターたちには違う強さを感じましたか。
「柏木(信吾・海外事業担当)さんも『荒削り』とおっしゃってたと思うのですけど、地力って言うのですかね。単純な力だけでここまで来たんだなって感じましたね。プラス、フィニッシュ力が、今回で11フィニッシュになるけれど。そうですね、やられましたね」
──リアネイキド・チョークには警戒していたと思いますが、右腕を喉もとに通されて左は手首を内側から掴まれていました。右手で肩を掴まれて右だけでそこまで入ったから、左のリストを外された形になるのでしょうか。
「右だけで極められかけていましたね、それだけです」
──負けてしまったけれど清々しさのようなものがありますか。
「いえ。すごい悔しくて、それを隠しています」
──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えていただけますか。
「試合をしてきて、今までやってきて今回23戦目かな? やってきて“初心に帰ろう”と思いました。トップに行きたい気持ちは本当に変わっていません、今でも変わっていないし変わりないと思いましたけど。まあ、2年前スパイク・カーライルに首を狩り落とされたときの気分です。日本でやってきて、別に海外に行ったから強くなるわけじゃないけれど、またそういうことをトライしていくしかないって感じましたね。別に日本がダメっていうわけじゃないです。
日本で今、素晴らしい選手と出稽古メインでやってきて成長している実感はありますけど、テクニックじゃないところを見せられたのもそうだし、僕が上に行くためには、ファンのみんなに“こいつ強くなってるな”と思ってもらうためには、もっといろんなことやらなきゃいけないなと思ったし。スパイクに負けた後みたいな気分ですね。それだけです。展望は、試合がどうたらこうたらは何もないです。後日、RIZIN事務所に行き、佐伯の親父(佐伯繁DEEP代表)のところに行き、今後のことを色々決めたいです」
──武田選手の前に行われた関選手とダウトベック選手の試合はご覧になりましたか。
「観ました」
──あの試合も日本人選手が外国人選手に負けましたが、関選手はフィジカル差をすごく感じたと。RIZINフェザー級の選手が勝ち切れないことに通じると思いますが、武田選手はいかがですか。
「シンプルにフィジカルってことですね。地力もとても重要な技術のひとつだと思いました。ライト級で試合をしてきてフェザーで2戦目になりますが、こんなに1Rで組みで圧倒されたことはなかったので、もっとフィジカルを、力をつけないといけないと本当に単純に思いました」
──日本の練習のなかでも対応できるものは作れると?
「もちろん。それを、BRAVE所属ですけど、いまBRAVE外でやっているので。コーチつけて打撃のステップワークだとか、スポンサーのBLUE FITNESS 24でムーブメントの修正や補強、フィジカル、いろんなことをトライして今年の頭からやってきて、これがダメだったからもうダメとかじゃないんですけど、そういうことも色々やってきた上でのこの結果で、技術でなくフィジカル面ですけれどダメだったので、色々見直してこれからやらなければいけないと思いました」