MMA
インタビュー

【UFC】ストリックランド「コスタの罠にははまらない」「PRIDEルールは“弱い男”には無理」「まわし? つけるよ。相撲部屋に行くぞ」

2024/06/01 15:06

会見でのストリックランド「事故でUFCから離れるかもしれなかったとき、自分の価値を見つめ直した」

──対戦相手のパウロ・コスタについてどうとらえていますか。

「彼は普通のファイターだよ。だからといって戦えないわけじゃない。奴は一度下がってから攻め込み、何かを狙ってくる。コスタの戦法はそんな感じだな。下がった後で、なにかしらで攻め込もうとプレッシャーをかけてくる。俺がバカにならなければ大丈夫だ」

──あなたが自分の試合をすれば勝てると?

「そうだな、俺はコスタより強い。みんなもそれを知っているし、彼もそれを知っている。ただ、自分がミスをしないようにしないと。以前にミスをしたことはあるか? もちろんだ。でも、今回も同じことが起こるとは思えない」

──世界タイトルマッチのダイレクトリマッチをもらえなかったことについてはどう考えている?

「聞いてくれよ、コンピュータの後ろにいる奴らは全員アナリティクス野郎だ。奴らは他の誰かと試合をさせた方がもっと金を稼げると思っているんだ。だから俺は再戦が組まれなかった。ほとんどの人が、俺が(デュ・プレシに)勝ったと思っていたし、他の誰かならすぐにリマッチを与えたと思う。でも、カナダで試合をしたら何が期待できるって言うんだ? カナダのせいだよ、カナダのせいで俺の敵意は本当に高まっている。だから、あのデカい眼鏡をかけたクラーク・ケントと対談をしたほうが良いかも知れないな。というのは冗談だよ、カナダ人は好きだよ、カナ
ダの女性も好きだ(笑)」

──パウロを倒せば、またタイトル争いに戻ると思うか?

「分からないな。コンピュータの後ろにいる奴らが俺にその試合をさせるかどうかだ。ただ、俺は王者と戦うに値するぜ」

──8月の『UFC 305』でイズラエル・アデサニヤがドリカス・デュ・プレシを倒して、リマッチになると思う?

「分からないが、ドリカスが勝つと思う。もし俺がイズラエル戦でカットしなければ、あの試合はもっと楽だった。カットがあったから、試合が少し均衡した。だがそれまではマトリックスの世界で戦っているみたいだったぜ。カットがなければ一発も当たらなかっただろう。でも、試合は分かるらないものだ。時間が経てば結果が分かるさ」

──あなたにとって5ラウンドの方が3ラウンドよりも有利?

「ラウンドに関してはどうでもいい。試合を真剣に取るときは影響がないと思う。ラウンドがあればあるほど、楽しいだろう?」

──新しいUFCのグローブの印象については?

「新しいグローブは最悪だ。デザインした奴に言いたいんだが、お前は一度も戦ったことがないだろう。『このアイデア良いよね!』って感じで馬鹿みたいに決めたんだろう。バイクでも同じことが起きるんだが、馬鹿なことをする奴らがいるんだ。与えられたグローブはサイズが小さすぎたから、サイズアップした。人々が目を突くのを防ぐために作られたらしいが、目を突くのは手を開くからだろ。ボクシンググローブにしない限り、問題は解決しないだろ」

──あなたは、ベルトに関してはどうでも良いと言ってきたが、それについては?

「12歳の頃からUFCをずっと見てきた。多くの王者を見てきたけど、ベルトを獲られたら、忘れ去られて、また別の王者になる。その繰り返しだ。お金を稼ぎたいし、幸せになりたいから、この仕事をしている。タイトルマッチのために戦うことができれば最高だけど、そうでないなら、どうでもいい。もし貧乏だったら最悪だけど、そうじゃないことはメディアのみんなは知っているだろ?」

──王者の生活が恋しい?

「いや、王者のときも。クラブに行って妊娠中の女性を殴って逃げたりはしなかった。つまり、人生は変わらなかった。DUIもなかった。ただ家にいて、銃を撃ったり、バイクに乗ったりしていただけさ」

──デイナと契約の話をしたが満足しているか?

「満足している。もっと稼げるべきだと思うが、ハードワークが報われる道だと思う。満足している。企業の上司と話すのはいつも戦いだし、もっと対価をもらうべきって思うものだけど、UFCは正しい交渉をしたと思う」

──以前、「あと数年で引退」と言っていたが?

「稼ぐ金が無くなったら辞めるだろう。ベアナックルで戦う馬鹿にはなりたくないけど、もし十分なお金をもらえるならやるかもね。いくらだったらベアナックルで戦うか? どうせ何も払われないだろ。あいつら選手にクソみたいな金額しか払わない。ランクが下の選手を見てみると、手を壊していたり眼窩が破壊されていたりするのに、数千ドルしかもらえない。本当にひどいよ」

──ここ数試合でキャリア最高のパフォーマンスをしているが、何かきっかけがあった?

「おかしなことだが、以前より楽観的になった。バイク事故の前は、このUFCのロゴが俺の全てに感じていたんだ。このロゴが、俺の人生で唯一達成したことのように思えたし、このロゴをインスタグラムのプロフィールページに掲載し続けたかった。だけど事故で、UFCから離れるかもしれなかったとき、自分の価値を見つめ直した。今は人生を楽しんでいるよ」

──最近犬を飼って、泳ぎを教えている動画を見ました。それも人生の楽しみのひとつ?

「ウチに来て5分も経たないうちに犬がプールに落ちて、飛び込んで助けなければならなかった。犬を死なせたくないから泳ぎを教えたよ」

──コスタのSNSの投稿についてはどう思う?

「コスタは面白い奴だ。俺よりずっと面白い奴だと思うよ。コスタに悪い印象は持っていない。ブラジル人から嫌われているブラジル人なんて、そうそう見つからない。面白い奴だよ。試合中、俺が奴を仕留めようってときも、笑っちまうかもな」

──ところでAIが顔の分析をして、最もハンサムなUFCファイターを決めたらしいのですが……。

「おっ! 俺が1位だったって話だな? いいね」

──あ、いえ、あなたは4位でした。

「最悪だ、俺は4位かよ」

──2位がパウロ・コスタで、1位がコナー・マクレガーでした。

「ふざけんな、あのちっこいレプラコーン(※アイルランドの伝説の妖精)が1位? アイツはまるで頭を小便器に突っ込んでるみたいだぞ、ありえないな」

──「タイトルが全てではない」と言っていたが、前回の激闘後はどう過ごした?

「俺たち全員が明日がんになって死ぬかもしれないだろ。それなのに、ベルトのことを本当に気にすると思うか? お前らは俺が引退するって言った瞬間、無関心になるだろう? ファンも俺のことを気にしなくなる。人生は短くて無意味だ。仕事のタイトルにこだわるんじゃなくて、人生を楽しむことを学ぶんだ」

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