GLORY 922024年5月19日(日)オランダ・RTMステージ※U-NEXTにてLIVE配信
▼メインイベント GLORY世界ミドル級タイトルマッチ 3分5R〇ドノバン・ウィッセ(スリナム/王者)判定3-0×ウルリック・ボケメ(コンゴ/挑戦者・同級1位)※4度目の防衛に成功。
GLORY世界ミドル級王者ウィッセは2016年11月にプロデビューすると連戦連勝で2018年9月からGLORYに参戦。しかし、12月の2戦目でプロ初黒星を喫した(12戦目)。その後は再び連勝の波に乗り、2021年9月にユスリ・ベルガロイをTKOに破って王座を獲得。2022年8月には初防衛に成功した。2023年2月にはシーザー・アルメイダと防衛戦を行うはずだったが、アルメイダが体重超過のためノンタイトル戦に変更となり判定勝ち。6月に最強の挑戦者と目されていたセルカン・オズカグライヤンの挑戦を退けて2度目の防衛に成功し、11月にはマイケル・ボアペアの挑戦も退けて3度目の防衛に成功。戦績は20勝(10KO)1敗。
同級1位・挑戦者のボケメはサッカーのスイス代表チームでプレーしていたトップアスリートだったが、怪我のため引退。リハビリで始めたキックボクシングでプロになることを決意したという。キャリア初期はスイスの大会で連勝し、『Enfusion』を主戦場にするとオランダやフランスで活躍。『GLORY』には2019年10月に参戦し、初戦では敗れるも12月の2戦目で勝利。しかし、その後はリングを離れて2022年6月に約1年半ぶりに復帰して勝利を収めている。2023年6月にGLORY復帰戦でマイケル・ボアペアに初回TKO負けを喫したが、11月に当時2位のオズカグライヤンを判定で破る番狂わせを起こした。戦績は32勝(17KO)4敗。
1R、ウィッセはワンツーを打ちながら左右ローを蹴っていき、ボケメは右フック、左フックから右ヒザ。前に出るのはウィッセで右ローや左インローとローキックを中心に様々な攻撃を繰り出す。ボケメも飛び込んでのフックを繰り出すが、手数はウィッセの方が多い。オープンスコアはウィッセの10-9×5。
2R、ボケメは左右フックをガードの上から叩くとワンキャッチからのヒザ。ウィッセも左右の連打から右ロー。スピードのある左のダブル、さらに右フックを放つボケメ。飛びヒザも放つ。ウィッセは左ボディを叩くが、スピードのあるボケメのすぐに右ボディストレート、ワンツー、左ボディからの左フックと鋭い技を繰り出す。ボケメは左手で相手の頭を下げさせ、ヒザを蹴るのが上手い。
3Rが始まってすぐ、左フックの相打ちで僅かに優ったのはボケメ。ウィッセは左右ローを蹴っていく。左右ボディを叩くボケメにウィッセもヒザで対抗するが、ガードの隙間にボケメが右アッパーを突き上げる。徹底した左右ローを蹴るウィッセ。OPスコアはウィッセが10-9×3、ボケメが10-9×2。
4R、左ボディと左右ローのウィッセ。ジャブの突き合い。ウィッセがヒザを蹴るとボケメも負けじヒザを返す。右カーフを連発するウィッセ。ボケメは右ストレートの強打ヒットを奪う。
5R、右カーフを蹴っていくウィッセに、ボケメはガードを固めながら前へ。ボケメは左フック、右ストレート。ウィッセは右の強打を繰り出すが、手数がだいぶ少ない。淡々と自分の攻撃を当てていった。
判定は5-0でウィッセが勝利。史上最多タイ記録の4度目の防衛に成功した。
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▼コー・メイン ヘビー級 3分3R〇レヴィ・リグターズ(オランダ/同級1位)判定5-0 ※29-28、30-27×4×ニコ・ペレイラ・ホルタ
2020年12月にGLORYデビューしたリグターズは、3度のKO勝ちを収め、一躍トップクラスに躍り出た。2022年10月に現GLORY世界ヘビー級暫定王者タリク・オサロに判定勝ち。2023年10月のGLORYグランプリ ヘビー級特別予選でイオン・タブルチャンヌに初回TKO勝ち。3月のGLORYヘビー級GPでは決勝でリコ・ヴァーホーベンにTKO負けも、準優勝を果たした。戦績は17勝(8KO)2敗。
1R、サウスポーのホルタは左ストレートを伸ばしながら前へ。リグターズは右ローを蹴っていく。前へ出るホルタをプッシュして押し返し、右ローを蹴るリグターズだがホルタはすぐに距離を詰めてパンチを数多く出す。離れようとするリグターズだがホルタはすぐに距離を詰めて左アッパー&右フック。ホルタも右ローを蹴る。リグターズは至近距離で飛びヒザを繰り出し、右フックを叩きつける。オープンスコアはリグターズが10-9×4、ホルタに10-9も。
2Rも淡々と前に出てきて距離を詰め、ヘビー級らしからぬ細かいパンチを打つホルタ。リグターズはプッシュして右ロー、前蹴りで押し返しての右ロー。ガードとガードが合わさるほど距離を詰めてくるホルタにリグターズはやりにくそう。リグターズのヒザが急所に入ってしまう。リグターズは右インローを連発し、鋭い右ヒザをボディへ。それでも止まることがホルタだがローやヒザを蹴るのはリグターズだ。ホルタも右ストレートを当てるがパワーはそれほど感じられない。
3R、やや距離が出来てくるとリグターズは思い切り右フックを振り回し、バックハンドブローも繰り出す。ホルタは気合いの声を発するが、序盤ほどの手数は出ない。逆にリグターズが左右ボディから右ローを蹴り、ヒザも突き刺す。
判定5-0でリグターズが勝利を収めたが、疲労困憊の様子だった。「とてもハードだった。想定外でとても疲れたよ」と勝利者インタビューに答えた。
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▼第7試合 ミドル級 3分3R〇マイケル・ボアペア(ガーナ/同級2位)判定5-0 ※30-27×5×セルカン・オズカグライヤン(トルコ/同級3位)
ボアペア(左)はRINGS Holland Fighting Networkが主催する『Rings Gala』を主戦場とし、2022年3月には『Rings Fighting Network 2022』にてRINGSミドル級タイトルマッチを経験(ケビン・ヴァン・ヘッケレンに判定負け)。2022年8月からGLORYに参戦し、2023年3月には当時ミドル級3位のエルトゥールル・バイラックを判定で破り、6月にはウルリック・ボケメにTKO勝ち、8月にセルゲイ・ブラウンに3連勝。11月にはGLORY世界ミドル級王者ドノバン・ウィッセに挑戦も判定で敗れた。戦績は16勝(7KO)4敗1分。普段は棺桶作りの職人。
オズカグライヤン(右)はK-1ヘビー級で活躍したグーカン・サキの従兄弟。45勝(36KO)9敗という戦績を持つサウスポー。GLORYには2021年10月から参戦し、3戦目でシーザー・アルメイダに敗れるも2023年2月にセルゲイ・ブラウンを左フックでKO。6月に世界ミドル級王座に挑戦したが、王者ドノバン・ウィッセに圧倒されて判定負け。11月のウルリック・ボケメ戦でも敗れ連敗中。
1R、サウスポーのオズカグライヤンが前へ出るとボアペアは右三日月蹴りを連発。ボアペアはガッチリとガードを固めて右インロー、左ハイ、ジャブ、右ハイと攻撃を散らしていく。ボアペアのガードの堅さ、そして手数の多さに攻めあぐねるオズカグライヤンだが、ラウンド終了間際に左ストレートを叩き込む。オープンスコアは5-0でボアペア。
2R、ボアペアはサウスポーに構えて左ローを連打したかと思うと、オーソドックスに戻ると左カーフ。上下に攻撃を散らせるボアペアは、思い切り左右フックを振り回す場面も。なかなか攻めることが出来ないオズカグライヤンに、ボアペアはロープを背にして両手を広げ挑発する。このラウンドもOPスコアは10-9×5でボアペア。
3R、オズカグライヤンは右へ回り込みながらフック&アッパーを繰り出すが、ボアペアの右ローをもらって大きくバランスを崩す。ボアペアは大きな左右フックを振り回し、右ローを蹴ってオズカグライヤンをグラつかせた。ジャブ、ストレートを打つオズカグライヤンだがボアペアは右ローを蹴って左右フック、最後に左ロー。ボアペアはパンチを連打してからの左右ロー。残り時間わずかでオズカグライヤンがラッシュをかけるが、ボアペアは怯むことなく打ち合いに応じて試合終了。
勝利を確信したボアペアは観客席にアピール。判定は5-0でボアペアが完勝を収めた。
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▼第6試合 ミドル級 3分3R〇セルゲイ・ブラウン(ドイツ/同級4位)判定5-0×モハメド・トゥチャッシー(モロッコ/同級7位)
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▼第5試合 ウェルター級 3分3R×ジェイ・オーバーメール(オランダ/同級3位)判定0-5〇テオドール・フリストフ(ブルガリア/同級7位)
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▼第4試合 フェザー級 3分3R×ヤン・カッファ(オランダ)判定0-5 ※27-29×5〇デニス・ウオシク(ドイツ)
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▼第3試合 フェザー級 3分3R×アフマド・チク・ムーサ(ドイツ)判定0-5 ※27-30×5〇ベルジャン・ペポシ(アルバニア)
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▼第2試合 ライトヘビー級 3分3R×アニス・ボウジッド(ベルギー)TKO 1R 3分00秒〇モリー・クロマ(ギニア)
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▼第試合 ウェルター級 3分3R〇ドン・スノ(スリナム)判定5-0 ※30-27×4、29-28×フィゲレイド・ランドマン(オランダ)