(C)ゴング格闘技
2024年3月31日『PANCRASE 341』(立川ステージガーデン)のコメインにて行われたPANCRASE女子フライ級タイトルマッチ後のドラッグテストにおいて、王座戦の両選手から禁止物質が検出され、ペナルティが与えられた。同日のライト級と女子アトム級王座戦の4選手はクリアしている。以下は、PANCRASEからのプレスリリースより。
▼第14試合 PANCRASE女子フライ級選手権試合 5分5R
○重田ホノカ(THE BLACKBELT JAPAN/1位)[判定3-0]
×端 貴代(和術慧舟會AKZA/第2代王者)
※重田が第3代王者に。
結果
「重田ホノカ、端貴代、両選手から禁止物質が検出されました」
検出物質
エフェドリン (興奮剤/エフェドリンはかぜ薬などの一般薬にも含まれます)
ドーピングに関する薬の知識 - 国体ドーピング検査 - アンチ・ドーピング - JSPO (japan-sports.or.jp)
◆重田ホノカの経緯
「本人は体調不良の際、まれに漢方薬を飲む事があった様ですが、その中に麻黄が含まれていました。麻黄の成分はエフェドリンです。本人の試合前申告書には記入されておらず、面談の際、『試合1カ月以上前くらいに飲んだかもしれないが、試合直前ではなかったので申告はしませんでした』との事でした」
ペナルティ
重田ホノカ選手に以下を明示し、本人は受け入れました。
・100日間のサスペンド
・ファイトマネーの20%返却
総括
漢方薬の接種目的は体調を回復させるもので、本人の肉体的パフォーマンスを上げる為や、減量の為に使用していた訳では無いとの説明を受け入れて判断しました(※編集部注:上記理由により王座剥奪は無し。重田は風邪薬の申告が無かったため、20%減に)。
本人、及び所属ジム代表から「これからは薬を処方される前に、医師や調剤薬局にスポーツ選手である事を伝えて注意します。また今後、接種した事がある薬は試合前に関わらず申告します」と反省の弁を頂いています。
◆端貴代の経緯
「本人は試合日の1カ月ほど前に風邪を引き、市販の風邪薬を飲んだと事前申告していました。が、その中にエフェドリンが含まれていました。『ごく一般的な風邪薬だったので、何も疑いませんでした』との事でした」
ペナルティ
端貴代選手に以下を明示し、本人は受け入れました。
・80日間のサスペンド
・ファイトマネーの10%返却
総括
風邪薬の接種目的は体調を回復させるもの、との説明を受け入れて判断しました。また、事前申告書に常用薬と理由(風邪)をきちんと申告していた事も、検討材料に加えました。本人からは「これからは市販薬であっても、事前に成分検索してもらい薬を購入します」との言葉を頂いています。
最後に、勇気を持って公開に同意してくれた重田ホノカ、端貴代選手に感謝します。
本来病気の治療や健康保持の為に使われる薬物が、競技能力を向上させる事を目的としている。と誤解されない様に、スポーツ選手が常日頃から摂取物をまめに意識してもらえる様、希望します。
以下、参考になると思われるサイトです。
うっかりドーピングを防止しよう | 公益社団法人東京都薬剤師会 (toyaku.or.jp)
国スポドーピング検査 - アンチ・ドーピング - JSPO (japan-sports.or.jp)
また、同大会の以下の全選手は「禁止物質、またそれらの代謝物は認められない」結果でした。
PANCRASE 341 王座戦ドラッテスト結果
2024年3月31日(日)立川ステージガーデン
▼第15試合 PANCRASEライト級選手権試合 5分5R
○雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA/1位)
[1R 1分42秒 KO]
×アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/ALMA FIGHT GYM PUGNUS/第8代王者)
※雑賀が第9代王者に。
※「禁止物質、またそれらの代謝物は認められない」
▼第13試合 PANCRASE女子アトム級選手権試合(王座決定戦)5分5R
○SARAMI(パンクラスイズム横浜/1位、修斗女子スーパーアトム級 元王者)
[1R 0分48秒 TKO]
×沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム/2位)
※SARAMIが初代王者に。
※「禁止物質、またそれらの代謝物は認められない」
PANCRASEは、2019年7月21日の『307』大会から、米国にある「Sports Medicine Research & Testing Laboratory」にてドラッグテストを行っており、「今後もタイトル戦は引き続きドラッグテストを行っていきます」と記している。