シュートボクシング協会「SHOOT BOXING 2024 ACT.2」2024年4月13日(土)東京・後楽園ホール※U-NEXT配信
▼第8試合 SB世界スーパーウェルター級タイトルマッチ(70.0kg契約)エキスパートクラスルール 3分5R延長無制限R〇海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)判定2-0 ※50-49、49-49、49-48×ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/元ONEムエタイ世界フェザー級王者)※海人が初防衛に成功。
SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破った。12月にはGLORY世界ライト級1位ストーヤン・コプリヴレンスキーに判定2-1で勝利。
2023年3月にはイ・ソンヒョンに判定勝ちでRISEミドル級王座を奪取し、6月にサモ・ペティとの再戦を制してSB世界スーパーウェルター級王座を獲得と驚異の18連勝をマークしたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。11月の再起戦ではマサロ・グランダーを、12月にはRISEでジェームズ・コンデも初回KOに仕留めた。戦績は54勝(24KO)7敗1無効試合。
ペットモラコットはタイのビッグマッチ常連の超一流選手として活躍し、ルンピニースタジアムではミニフライ級王座とスーパーフェザー級王座に就いた。2015年4月には初来日し、梅野源治の挑戦を退けている。2020年2月、初代ONEフェザー級ムエタイ世界王座を獲得。同王座は3度の防衛に成功した。その後はONEを離れ、『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ』に参戦。イラン、モロッコ、トルコなどの選手と対戦して5連勝を飾ったが、2023年9月のタナンチャイ・シッソンピーノン戦ではスプリット判定で惜敗している。
両者は2月に対戦し、ペットモラコットが延長R判定2-0で勝利を収めている。今回は海人が保持するタイトルを懸けてのダイレクトリマッチとなった。
1R、サウスポーのペットモラコットに左へ回り込みながら右ローを蹴る海人。ペットモラコットが左ミドルを蹴ると左インロー、左ボディを返す。ペットモラコットの左ミドルがローブローとなって一時中断。再開後、前蹴り、左ヒジ、右フックと前に出ていく海人にペットモラコットは左ミドルで対抗。
ペットモラコットの左ストレートにはすぐに海人は右ストレート。ペットモラコットの左ミドルに返した海人の左ボディがクリーンヒット。ペットモラコットが左ミドルを蹴ってくると、キャッチして左ヒジを見舞う。前回とは違い、前に出てアグレッシブに手数を出して攻める海人。オープンスコアは10-10×3。
2R、海人は炸裂音が響くような強い右ローを蹴る。ペットモラコットは首相撲に持ち込もうとするが海人が対応して組ませない。左ミドルには海人が右アッパー、すぐに右ロー。ペットモラコットは組み付くと海人の顔を押して崩す。さらに海人が前へ出てくると左ヒジを見せてけん制。ペットモラコットは左ストレートから前へ出てヒザ。海人は右ローを蹴り、ペットモラコットが組み付いて来ようとするとバックステップで組ませない。ペットモラコットが左ミドルを蹴ると海人はキャッチ、すぐにパンチを連打するがペットモラコットも首相撲に持ち込む。OPスコアは10-10×2、10-9で海人。
3R、いきなり組みに来たペットモラコットは海人の顔を抑えながらヒジ、崩し。離れると海人は右ヒジを繰り出すが、すぐにペットモラコットが組んでヒザ。組み際にヒジ、左ボディを当てる海人は組まれても前回ほど主導権を握らせない。逆に顔を押す場面も。ペットモラコットはならばと左ミドルから組み付くが、海人は左右フックを叩き込む。組まれる前にパンチを当てる海人だが、ペットモラコットの組みで体力を消耗してきたか、続けて転倒してしまう。OPスコアは10-10×2、10-9でペットモラコット。
4R、いきなり組み付くペットモラコットに海人も首相撲で対抗。ヒザを蹴り合う。離れるとペットモラコットは組み際に左ヒジ。左ミドルから組み付くペットモラコットがヒザ、海人もパンチを返して組む。海人は組み際に右ローを狙い撃ち、ペットモラコットに組まれても前回のように組み負けずに押し込み、逆に顔を押してヒジを繰り出す。海人が右ヒザをボディへ突き刺して右ヒジを見舞うとペットモラコットが後退、一気に攻めようとした海人だったがペットモラコットは必死に組み付く。
5R、海人が左ボディ、右ヒジを繰り出せば、ペットモラコットもヒジを出して組んでのヒザ。ペットモラコットがヘッドロックすると両者リング下に落ちそうになる。ペットモラコットの組み際にパンチを入れる海人に、ペットモラコットは組んでのヒザだが明らかに消耗が激しい。海人が組み際に右の強打。ペットモラコットは組んでも目立った攻撃がなかったが、最後に左ヒジを海人の顔面に命中させ“ゴツッ”と鈍い音が響き渡る。ヒジの打ち合いで両者とも目の上をカットしていた。
勝敗は今回も判定にもつれ込み、2-0で海人がタフファイトを制した。珍しくガッツポーズで勝利の雄叫びをあげる海人。
海人はマイクを持つと「2月に負けてどうしようかなっていっぱい悩んで、また頑張ろうと思って再戦組んでもらって。この2カ月苦しい気持ちで勝てるか不安で初めて試合で緊張して。どうしようかなとも思ったんですが、こうやって勝てて世界最強にまたスタートできると思いました」と苦悩していたことを吐露。
そして「最強になるために皆さんの力が必要です。世界最強を目指してここから1回も負けないので僕に力を貸してください」と、世界最強へ向けて再スタートを切ると宣言した。
大会終了後、総括したシーザー武志会長は海人について「最初の戦い方はよかったけれど、一緒になって組んで絡んでいた。あれはお客さんが見にくいのでよくない。4Rからは全然、海人でしょう。ペットモラコットは抱き付き専門になっていたからね。でも、あそこで倒して勝たないと世界には勝てない。壁だね。今日は60点くらい」と、海人はまだ壁を超えられていないと厳しい評価。
次回については「ムエタイは面白くないので、打ち合えるような選手がいいね」と海人と打ち合いが出来る選手を当てたいとする。また、「70kgの立ち技の選手を全部集めてトーナメントをやったらいいよね」と、海人を中心とする70kgのトーナメント開催も検討していきたいと話した。
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▼第7試合 57.6kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)判定3-0 ※30-28、29-28、30-27×栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)
山田ツインズの兄・彪太朗は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。2022年11月の次期挑戦者決定トーナメントで優勝。12月のRISEとの対抗戦で門口佳佑戦に逆転負けを喫したが、2023年4月に川上叶に勝利してSB日本フェザー級王者となった。その後は6月にオートー、11月にヨードタノン、2024年2月にペットシートーンとムエタイを相手に3連勝。戦績は15勝(5KO)3敗1無効試合。
栗秋は九州で活躍後、2018年10月に上京してクロスポイント吉祥寺に入門。天性の格闘技センスを生かした左の攻撃を武器とし、飛びヒザ蹴りは一撃必倒のキレと破壊力を秘めている。しかし極度の練習嫌いとして知られ「いかに練習せずに勝つか」をテーマに掲げている変わり種。2022年7月にTAKERUに判定で敗れたが、10月の『RIZIN』では翔を2Rにハイキックでマットに沈めた。2023年4月に内藤凌太に判定2-1で勝利すると、6月には鮫島大翔を得意の左フックでKO。9月にはK-1 GROUPから乗り込んできた第6代Krushフェザー級王者・玖村修平を初回KOに降して評価を一気に高めたが、2024年2月の『ONE Friday Fights』初参戦で判定負け。戦績は44勝(24KO)22敗3分。
1R、栗秋は右カーフを狙い撃ち。山田は左ミドルとジャブ。山田は左ミドル、パンチでもボディを狙う。山田が右ストレートを伸ばすと、栗秋はスウェーでかわそうとしたが山田の右がヒットする。栗秋の右ローに山田が右ストレートを合わせ、栗秋は後退。山田の投げを投げで返そうとした栗秋は、離れると思い切り左フックを振り回して空振りする。
2R、右ローの蹴り合い。山田は右フックを魅せておいてから左ボディを直撃。すると栗秋が前へ出て思い切り左右フックを振り回す。さらに右カーフ、右ハイ。山田は右を打ってからの左ボディをヒットさせていく。栗秋は右カーフ、山田の左ボディに左フック。山田も左フックを打ち返し、左ボディから右ロー。山田の左ハイが栗秋の頭部をかすめる。
栗秋をロープに押し付けるようにした山田は右ストレートを叩き込む。山田の右ストレートを連続して被弾する栗秋。山田は左ボディからの右ストレートでの栗秋をのけ反らす。栗秋は一本背負いを仕掛けようとするもこれは失敗。山田が多くのヒットを奪うラウンドに。
3R、栗秋は左ボディの連打、左フックを空振りしたところへ山田がワンツー。左ミドル、左ボディと山田がボディを攻めると、栗秋も右ボディのお返し。栗秋が左右フックを振り回して突進し、右フックをクリーンヒット。一気に詰める栗秋だが、山田が右ストレートで逆襲。すると栗秋は飛びヒザ蹴り。この攻防に場内は一気にヒートアップ。前へ出て左フックを放つ栗秋に山田が右ストレート、ワンツーでヒットを奪うが、栗秋は下がらず前へ出て右カーフを蹴り、フックを放つ。その栗秋を足払いで見事コカす山田。
判定は3-0で山田が勝利。栗秋とのスリリングな打ち合いを制した。山田はマイクを持つと「栗秋選手めちゃめちゃパンチが強くて一発もらった時にガードもらった時にこんなに効くのって。2024年全KOが目標だったんですが、判定になってしまいました。でも名前のある栗秋選手に勝ててよかったと思います。2024年これから有名な選手と戦ってSBと山田ツインズを盛り上げて行きたいと思います」と話した。
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▼第6試合 61.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチエキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本フェザー級4位、元DEEP☆KICK-55kg級王者)判定3-0 ※30-29×3×山浦俊一(新興ムエタイジム/元NJKFスーパーフェザー級王者)
山浦はNJKFを主戦場にし、NJKFスーパーフェザー級とWBCムエタイ日本スーパーフェザー級のタイトルを獲得している二冠王。当初はSB日本スーパーフェザー級1位・手塚翔太との対戦が決まっていたが、手塚がふくらはぎの筋断裂により欠場。代わって内藤と対戦することになった。
内藤3兄弟の長男・凌太は3月10日のヤングシーザー杯に出場したばかりで、一階級上のスーパーフェザー級での試合となるものの、「自分がやらせてください!」と名乗りを挙げたことでこの一戦が決定したという。
1R、内藤は上体を動かす独特なムーブから右ロー、山浦はアップライトに構えてジャブ。山浦の前蹴りをキャッチした内藤は足払いでコカす。右ローと左インローをどんどん蹴っていく内藤に、山浦はよく見ながらパンチを狙う。内藤が首投げを仕掛けると、山浦はバックを奪ってのバックドロップを狙うという展開も。
2R、蹴り足をキャッチした山浦は首相撲に持ち込んでいき、それを内藤が投げで返そうとする投げの攻防。山浦の左右ボディに内藤は右ストレート。右ハイを空振りし、そのまま回転してのバックハンドブローを見舞う内藤。山浦は左右フックをブロックさせて右アッパーを当てる。山浦がジャブから右アッパー、内藤も右を返す。組み付いた山浦が投げを仕掛けるが両者同体で転倒する。
3R、山浦が左右連打を出しながら前へ出る。組み付いた内藤が投げを狙い山浦はディフェンス。パンチから投げを仕掛ける内瘻だが投げが低くポイントには結びつかない。山浦は右フック、右ストレートと右のパンチを打ち、内藤は左フックで対抗。山浦の首相撲を首投げで返した内藤にシュートポイント(1点)が与えられた。
山浦は手招きして打ち合いを望むが、内藤は右ローを蹴っていく。山浦のワンツーをブロックし右ローを蹴る内藤。またも内藤がハイキックを空振りしてのバックハンドブロー。山浦は前へ出るが有効打を奪えなかった。
判定は3-0でシュートポイントを奪った内藤の勝利となった。内藤はマイクを持つと「急遽のオファーでいつもより重い階級で勝ちました。SBの強さを少しは見せられたと思います。勝ったので6月のシリーズ戦で試合を組んで下さい」とアピールした。
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▼第5試合 SB日本ヘビー級 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級3位)判定3-0 ※30-29×2、30-27×荒東“怪獣キラー”英貴(パンクラス稲垣組/初代GRACHAN無差別級王者)
坂本は2009年11月にプロデビュー戦を行い敗れたものの、その後は12連勝をマーク。2013年4月には鈴木悟を破り、SB日本スーパーウェルター級王座を奪取した。2015年2月には長島☆自演乙☆雄一郎、6月にはT-98を破るなどSB中量級のエースとして大活躍したが、2015年後半からは黒星が増え、2020年12月に一気に階級を上げてヘビー級に転向。6連勝を飾ったがマウンテンRYUGOに判定負け。2021年10月には韓国で無差別級トーナメントに挑み、2勝して優勝した。12月にはRISEの南原健太と対戦し、ダウンを先取するも逆転TKO負け。2023年4月のシリーズ第二戦でSB初となるOFGマッチに挑戦し、遊笑を相手に惜敗。11月にもOFGで関根“シュレック”秀樹に判定負け。戦績は38勝(8KO)21敗。
荒東は柔道出身で、2019年にタイでMMAプロデビュー。タイの団体で2戦して帰国すると『GRACHAN』に参戦。2023年2月、GRACHAN無差別級王座決定トーナメントで優勝して王座を獲得した。10月には『RIZIN LANDMARK 6』に初参戦し、貴賢神にTKO勝ちしてインパクトを残している。
1R、インローを蹴る荒東に坂本は右フックを連発してコーナーへ追い込む。荒東は右ロー、左インロー。坂本がワンツーで前へ出ると左フックを合わせようとする。右ローを蹴る荒東に坂本は右フック、右ボディ。
2R、左右フックで前に出る坂本が右アッパーも突き上げる。荒東は組み付く。ブレイク後、荒東がガードを固めて前に出ると左のショートフックを連打。密着するような距離でショートのパンチを出し合う両者。ジャブの打ち合い。坂本が左フック、ワンツーを荒東へ叩き込むと荒東はヒザ。右ローを連打する荒東へ荒東は左ローの連打。
3Rも両者接近してショートの打ち合い。荒東は投げを狙うがブレイク。ジャブ&ローからショートの右フックを繰り出す荒東に坂本は左右フックのショート。荒東は脇を差しながら右のパンチを連打。ブレイクになると坂本が左右の連打で勝負をかけるが、荒東の巨体に潰されてコーナーに押し込まれる。荒東は左の前蹴り、坂本は右アッパーと右フック。荒東はまたも坂本をコーナーへ押し込むが手が出ない。前へ出る荒東へ坂本が右フック。荒東も手を出すが坂本の方がインパクトのあるパンチを打つ。
判定を待つ間から、荒東は「くそっ、くそっ」と涙を流す。判定3-0で坂本の勝利が告げられるとその場に泣き崩れ、声をあげて悔しがる。
坂本は「今回改名マッチということで、見事勝ったのでリングネーム頂戴させてもらおうと思っています。坂本優起改め坂本“怪獣キラー”優起。よろしくお願いします」と、敗者改名マッチに勝利して“怪獣キラー”の名を奪取した。
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▼第4試合 70.0kg契約 オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級2位)判定0-3 ※25-30、27-30×2〇ロクク・ダリ(コンゴ/TRI.H Studio)
風間はSB初参戦となった昨年2月の竹山和貴戦では大腰で2度のシュートポイントを奪うだけでなく、最後にスタンディングのフロントチョークでKO勝ちを収めた。4月も有馬伶弍にKO勝ちしたが、6月にRYOTAROに判定負けでSB初黒星。11月にはJETペットマニーイーグルに判定勝ちで再起。2024年2月には小原俊之をなんと6度も投げて大差の判定勝ちを収めた。
ダリは幼い頃から柔道を習いアフリカJrチャンピオンに輝き、その後も柔道に打ち込みコンゴの柔道ナショナルチームに選ばれた。2010年に来日を果たすと2011年の春からMMAを始め、DEEP、GRACHAN、巌流島で活躍。2018年12月にはGRANDウェルター級王座に就いたが、2019年12月の防衛戦で桜井隆太に敗れ王座から陥落。RIZINには2020年8月大会で海人とキックボクシングルールで対戦して判定負け。2021年11月にはMMAで“ブラックパンサー”ベイノアにKO負けを喫している。2023年6月、RIZINで木村“フィリップ”ミノルとキックルールで対戦してKO負けとなっていたが、木村のドーピング違反が発覚して無効試合となった。2023年10月のGRACHANでの岸本篤史戦はドロー。
1R、風間が右ローで先制。両者長いにらみ合いからダリが左右フックを放つと風間はバックステップで冷静にかわす。風間が前蹴り、左ロー。ダリは構えを左右にスイッチしてストレート&フックを繰り出すが、風間はよく見てかわす。ダリは前手でフェイントして左右フック、右フックを大きく振ってどよめきを起こすが、風間はかわす。
2R、ダリのジャブをパーリングで受け、左ローを蹴る風間。前蹴りを多用する風間にダリは前手のフェイントから左ストレート、右フックを繰り出す。風間はジャブを当てると、ダリが迫力ある左右フックを振り回す。空振りが続くダリだったが、ついに振り抜く右フック一発でダウンを奪う。
3R、ダリの右カーフ風の足払いで転倒する風間。立ち上がった所へすかさずダリが左右フックでラッシュをかける。ブレイク後、ダリは胴タックルから風間を高く持ち上げて投げ落とし、これがシュートポイント(1点)に。さらに左右フックで攻めていき、投げを狙って組み付く風間にアッパーを見舞うダリ。
さらにタックルで組み付いてのボディスラム風に風間を投げるダリ。バックを奪ったダリに風間はアームロックを狙うが、ダリがその前に組み倒す。
判定3-0でダリがSBデビュー戦を勝利で飾り、GRACHANに勝利をもたらした。
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▼第3試合 46.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)KO 2R 0分21秒 ※右ミドルキック×ホンカンラヤー・ゴー・パーサージム(タイ/チョンムロンムエタイ50kg級王者)
MISAKIは2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月に寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。2020年8月にはぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。
2021年に入ってからは的確性を重視したファイトスタイルにチェンジし、12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して王座に就いた。2022年12月にはRISEで宮﨑小雪との女王決戦、2023年2月には小林愛理奈と対戦もいずれも敗れた。6月にホンヨックに初回KO勝ちして再起を飾ると、11月にK-1のチャン・リーからダウンを奪って勝利。戦績は22勝(4KO)9敗1分。
チョンムロンムエタイ50kg級王者ホンカンラヤーは、ガンガン前に出て来るアグレッシブなファイタータイプだという。
1R、左右ミドルと前蹴りのホンカンラヤーにMISAKIは左右フックを合わせに行き、次第にフックが当たり始めると接近、組むとすかさず大腰でシュートポイントを奪う。そこから前に出るMISAKIが右ストレート。ホンカンラヤーが首相撲で組んでくると投げを見舞う。
ロープ際に追い詰めたMISAKIが右ストレートでダウンを奪う。MISAKIの突進でロープを背負ったホンカンラヤーへMISAKIが連打を見舞い、ホンカンラヤーが防戦一方となってスタンディングダウンがコールされる。ガムシャラに打って出るMISAKIにホンカンラヤーはかなり消耗した様子。
2R、右ミドルを蹴られたMISAKIは重い音が響きわたるような右ミドルを蹴り返し、左右の連打に右ローを織り交ぜてホンカンラヤーをロープに釘付け。最後はもう一度右ミドルを蹴り込むとホンカンラヤーは脇腹をおさえて倒れ込み、MISAKIのKO勝ちとなった。
MISAKIはマイクを持つと「ミドルが強くてけっこう苦戦してしまいました。私が王者になってから女子選手がなかなか出てこずRENAちゃんとの差を感じましたが、今回女子がもう1試合組まれたことで、また女子がSBのリングに集まってくる環境を私がここに作るので、倒せる女子がSBにいるよってことで私を倒したい女子、SBに乗り込んできてください。私が倒します」と、女子選手に呼びかけた。
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▼第2試合 55kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限Rエキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R〇笠原直希(シーザージム)判定2-0 ※30-29、29-29、30-28×濱田 海(TIA辻道場)
17歳対決。1R、まずはローの蹴り合い。笠原は右ローに右カーフも混ぜる。濱田は笠原のワンツーをもらっても前へ出て左前蹴りからのワンツーを狙う。ジャブと左ボディでボディを攻め、ローにつなぐ笠原。濱田は入り込もうとするも笠原が左フックで迎え撃つ。笠原の多彩な技のヒットが目立つラウンドに。
2R、濱田は距離を詰めての細かい連打を繰り出し、笠原にロープ背負わせる。笠原は右のカウンター。濱田のパンチにパンチを返してロー。右ストレート、左フック、左ボディとしっかり当てていく笠原。濱田はワンツーを出すも手数が少なく、前に出る笠原が攻撃を散らしてヒットを重ねていく。右で勝負に出た濱田に笠原が右のカウンター、濱田は腰を落としかけたが持ち直し、仕留めに来た笠原へ逆に左フックを見舞う。打ち合いの中、ラウンド終了。
3R、濱田が右フックをヒットさせて前へ出る。ジャブで立て直した笠原へ濱田は右ストレート、顔面への前蹴り。濱田が右ストレート、右ストレートからの左フックで前へ出るが笠原も右ストレート、左フック、左ボディで応戦して白熱した打ち合いに。
判定2-0で前半のラウンドをとった笠原が勝利を収めた。
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▼第1試合 スターティングクラスルール 2分3R延長1R×坂本梨香(BELLWOOD FIGHT TEAM)判定0-3 ※28-30×2、29-30〇MIYU(DFC Team LEOS)
元SB世界スーパーライト級王者・鈴木博昭率いるBELLWOOD FIGHT TEAMの紅一点、坂本が本戦に初参戦。MMAファイターのMIYUと対戦する。
坂本は昨年5月に愛知で開催されたヤングシーザーカップでプロデビュー。韓国のジョン・ユジョンに敗れはしたが、強打を浴びて鼻血を大量に出しながらも前に出続けるアグレッシブファイトで会場を震撼させた。前戦となった同年11月の奥村琉奈戦では真っ向勝負を仕掛けて接戦を制した。戦績は1勝1敗。
対するMIYUは昨年7月にパンクラスのリングで格上の沙弥子を相手にMMAデビュー。同年12月には修斗で平田彩音に2R TKO負けと、連敗だが、こちらもアグレッシブなスタイルを持ち味とする。
1R、両者サウスポー。前に出てアグレッシブに攻めて出るのはMIYU。ジャブ&ローで距離を詰めて左ストレート、打ち合いからバックハンドブローを繰り出す。坂本も左ストレート、左ローで応戦するがMIYUの勢いと手数に押され気味。
2R、MIYUはジャブから左ストレート、坂本のローを足を引いてかわす。しかし、徐々に坂本の左右ミドルをもらうようになり、坂本は左のカウンターを決める。MIYUは左ボディストレートに狙いを変えて当てに行くが、坂本も左ストレートで応戦して譲らない。
3R、坂本の左右フックがMIYUを捉えだし、MIYUも左ローから左フック、右ロー。ラスト30秒、勝負に出たMIYUが前へ出てパンチをまとめ、声を上げながらの左右フック。
判定3-0でMIYUがSB初陣を勝利で飾った。