ムエタイ
インタビュー

【RWS】吉成名高、52勝のスペイン人選手と対戦「自分の技のキレを見せる試合をしようかなと思う」今後は「世界の舞台で試合をしたい。変化の年になると思う」

2024/04/07 13:04
 2024年4月14日(日)千葉・TIPSTAR DOME CHIBAにて開催される、ラジャダムナンワールドシリーズ(RWS)の第2回日本大会『RWS JAPAN』(U-NEXT配信)。  2月12日に日本初上陸を果たした『RWS』。そのメインイベントでは、ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級(52.16kg)王座統一戦として、正規王者プレーオプラーオ・ペップラオファー(タイ)vs.暫定王者の名高・エイワスポーツジム(=吉成名高/エイワスポーツジム)戦が行われ、名高が50-44×3の大差判定勝ちで真3階級制覇を達成した。  名高は、今大会ではセミファイナルでケビン・マルティネス(スペイン/T-DED99)と対戦することが決定。マルティネスはスペインで6度、ヨーロッパで2度チャンピオンになった実績があり、現在はタイに在住しRWSを主戦場としている。戦績は76戦52勝24敗。  この試合は117ポンド契約=53.07kg契約ということで、バンタム級(上限は118ポンド)に該当する。4階級制覇を見据えての試金石となるわけだが、タイのバンタム級は名高がこれまで制してきた階級よりも層が厚く強豪も多い。また、国内でも強豪ひしめく“激戦区”であり、名高がこの試合の結果・内容いかんでバンタム級に上げることになれば、かなり面白い展開となりそうだ。 3階級制覇して1週間後には練習を再開 ――前回2月のRWS JAPAN旗揚げ戦でラジャダムナンスタジアム3階級を制覇し、燃え尽き症候群はなかったですか? 「それは全くなく(笑)試合が終わった後はホッとしたというのが一番で、ちょっと休みたいなとは思っていたんですけど、試合が終わって1週間経ったらすぐ練習もしましたし、常に向上心を持って練習できています。練習を再開をした時は、普段の試合前の練習ではできないようなフォームの確認や、頭を使ってやるような練習を重ねていき、あまり疲労が溜まるような追い込みのトレーニングはしなかったので、やりたい練習ができたかなと思います」 ――休んでいた1週間は何をしていたんですか。 「家族で熱海旅行した以外は、ジムでキッズたちを指導したり、何だかんだいってジムにいたことが多かったかもしれないですね(苦笑)」 ――前回のプレーオプラーオ戦の映像は何度も見返しました? 「結構見返したところ、いくつか反省点があったかなと。反省点としては、細かい話になるのですが、相手が来た時に自分の出せる技術や引き出しがもっと出せたかなというところと、あとは自分が攻め込む時にもう少し技を選ぶことができたなといった反省があり、もう少しやり方次第ではKOも狙えたのかなとは思いました。プレーオプラーオ選手は、あの階級で一番のヒジ打ちの名手だと思いますし、そういう選手を相手に、被弾もかなり少なく最後まで戦い切れたというのは良かったと思います」 ――プレーオプラーオ選手の攻撃でクリーンヒットはありましたか? 「2Rにヒジと左ストレートを一発ずつもらいましたね。ヒジ打ちを顎にもらったのですが、あんなに綺麗にもらったのは初めてでした」 ――それは死角をつかれたタイミングで打たれたもの? 「そうですね。まさか打たれるとは思っていなかったタイミングと距離で打たれたので、一発もらっちゃいました(苦笑)。そこからはこういうタイミングで打ってくるというデータがあることで警戒するようになったので、もらわなくなりました。あと、相手の疲労感とかでキレが鈍ってきたのかなと。パンチに関しても、顎にもらってしまい、次に打ってきたらこういうふうに動こうと頭の中で考えられました。そういうところの対応力は自分の中でもある方なんじゃないかなと思います。小さい頃からいろんなシチュエーションでいろんな相手と経験させてもらっているんで、経験から学ぶことは多いですね」 ――タイ人選手は再戦が好きですが、その後、プレーオプラーオ陣営から再戦の話はないですか? 「再戦の話はないですね。このまま一生来ないでほしいです(笑)。僕の勝ち逃げということで」 ――今回、対戦するスペインのケビン・マルティネス選手に対してはどのような印象がありますか。 「YouTubeで何試合か見たんですけど、とにかくヨーロッパ人の選手特有の頑丈さとフィジカルを活かして、どんどん前に出てくる選手でした。KOで負けた試合は一つもなく、負けた試合というのは、ミドルで封じられる展開が多かったので、技術の面では本場のタイ人選手の方があると思うんですけど、タフネスさに関してはプレーオプラーオ選手とは違った体の強さを使ってきそうな選手だなと。僕もミドルを使いつつ戦うことになると思います。スピード面では僕の方が優れてるかなと思うので、そのスピードを活かして捕まらないように試合をしようと思います」 ――プレーオプラーオ戦の前は6連続KO勝ちでしたが、今回KOは狙ってますか? 「重い階級の試合となると、なかなか倒せなかったことも今までの経験ではあり、無理に倒しに行こうとしすぎると逆に空回りしちゃうので、自分の技のキレを見せる試合をしようかなと思います。今回はメインではなく僕はセミファイナルになりましたが、あまり試合順にこだわりはなく、セミでもメインでも自分のやるべきことは同じかなと。僕がしっかりいい試合を見せて、その後の大将の(石井)一成君にいい結果でつなげていきたいという気持ちです」 ――今回、石井選手と対戦する松田龍聖選手は記者会見で「名高選手はこの先に倒さないといけない相手」ということでした。 「自分よりも若い選手がどんどん出て来て、そういった選手に戦いたい相手として名前が出るというのはすごく光栄なことです。もちろん、ムエタイでやる以上は一成君も絶対負けられないという気持ちでいるでしょうし、キックの松田選手を相手にムエタイの強さを見せてほしいですね」 ――今回53.07kg契約になりますが、ラジャダムナンスタジアムのバンタム級タイトルを視野に入れてのものになりますか? 「僕的には3階級を取れたので、今後、強豪選手を倒していく中でそういう話が来たら是非という感じではあるんですけど、僕は世界の舞台で試合をしたいという気持ちがあります」 ――4月の試合後、次の試合はもう決まっているんですか? 「まだ決まっていません。中川(夏生)会長とも今後について話をしているんですけど、すごく面白い展開になるんじゃないかなと思っています。今年は変化の年になると思うので、自分でもすごくワクワクしています。皆さんも僕の今後を楽しみにしていてください」
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