公式から「カメラにファイティングポーズを言われて笑顔でWピースした武田(C)
2024年3月23日(土)神戸ワールド記念ホール『RIZIN LANDMARK 9 in KOBE』にて、フェザー級(66.0kg)で萩原京平(SMOKER GYM)と対戦する武田光司(BRAVE)が21日(木)、試合前インタビューに答えた。
ライト級からフェザー級転向初戦となる武田は、ガジ・ラバダノフ、ルイス・グスタボ、トフィック・ムサエフという強豪相手に3連敗。アゼルバイジャン大会後に、フェザー級転向を表明し、萩原を相手に指名していた。
対する萩原は、2023年4月にカイル・アグォンを破り3連敗から脱出したものの、9月に元フェザー級王者の牛久絢太郎に判定負け。再起を懸けて、大晦日決戦に向かうフアン・アーチュレッタと米国で合宿も行っている。
計量前日の武田は、今回の階級変更に向けて栄養士をつけてきたことを明かし、「フェザー級に下げて初めての1発目で、どうなるかなと思ったんですけど、コンディションもいつもと同じで問題ない。あとは水抜きしてどうなるか、そこは僕も分からないので、そこはぶっつけ本番って感じです」と語った。
また、今回の萩原戦に向けて「今年の頭から変えて練習環境もそうだし、練習行う時間とか1から10まで変えてやってきました」と、シン・タケダノフとして戦うとした。
いきなりフェザー級に行くわけじゃなくてずっと考えていたこと
──試合を2日後に控えた心境を。
「フェザー級に下げて初めての1発目で、どうなるかなと思ったんですけど、コンディションもいつもと同じで問題ないので、あとはやるだけですね」
──髭が……変わりましたか?
「変わり、ある? 別に変わってないんですけど……(痩せたから?)そうかもしれないです。それか手入れしてないからかも。何かあったとかは特にないです」
──体重をフェザー級にして問題なく?
「問題無いです。あとは水抜きしてどうなるか、そこは僕も分からないので、そこはぶっつけ本番って感じです」
──対戦相手の萩原京平選手の印象は?
「ストライキングメインで、リーチが長く背丈も長い。海外で練習していたのは耳にしているので、対策をやってきているのかなという印象です」
──武田選手としては対策や取り組みは?
「環境とかいろいろ全部、今年の頭から変えて練習環境もそうだし、練習行う時間とか1から10まで変えてやってきました。全部変わっているだろうと僕も思っているし、みんな思っていると思います」
──どんな試合展開になりますか。
「みんな言っている通り、組みvs.打撃の試合になるんじゃないかと思っています」
──フェザー級転向1発目で萩原選手を指名した理由は?
「何か喋ったっけ? ……負けていて連敗してて、萩原選手も試合負けている状況というのを佐伯(繁・DEEP代表)さんといるときに話していて、ファンサービスのつもりで宣戦布告のつもりで『やろうよ』と言ったら試合が決まっていました」
──練習環境を変えたというのは?
「BRAVE所属ですが、ロータス世田谷、バトルボックス、KrazyBeeで練習させてもらっています。それに埼玉栄高校に週1回でレスリングに。“このままだと上に行けない”と思って。先が見えないと思って。BRAVEっていつまでもすごいあったかいんですけど、居心地がいい場所にいたとしても、新たな模索ができないというか、いろんなことを経験するには、いろんな場所に自らいくのも大事かなと思って。
あとは中村倫也選手に、KrazyBeeで練習どう? と話をもらって、基本的に『行きます、お願いします』というスタンスなので、出稽古に行かせてもらっている身だけど、『出稽古』の感覚は無く、レベルの高い選手にいろんな動きを教えてもらってセコンドは宮田(和幸・BRAVE代表)さんもいるし、中村倫也、『格闘代理戦争』に出ている中村京一郎も」
──フェザー級への最後の減量は?
「順調に進んでいます、大丈夫です。1月1日から契約した栄養士さんに、最初は食べたものを(メールで)送るんですけど、最初ふざけたものばっかりで“ちゃんとやらなきゃ”と思い、言われた通りとちゃんとやったらちゃんと体重落ちていったので、栄養士に感謝ですね、マジで」
──「ふざけたもの」というのは?
「ふざけてたっていうか(笑)。食べたものを送るんですけど、何を食べた方がいいか言われる前で、どんな食生活をしているか相手も見なきゃ行けない。僕はお菓子とか好きで、『これ食べました、これも食べました』と送ってたら『やめてください』と。最初の1、2週間くらい。1月1日から契約始まって。ふざけてるつもりはなくて。1日3食食べて、捕食でプロテイン飲めばいいのに、その頃はお菓子食べたり、アイス食べたりっていうのをやっていて、真面目にやらなきゃだめだなと。
真面目にやっているつもりだったけど、フェザー級で減量幅も大きいし、せっかく栄養士さんもつけてやって、徐々に変えていくことは決めていたので、最初はふざけたようなやりとりで、お母さんとのやりとりみたいな──栄養士さんは女性なのですが──食べるものを親に注意されているような感覚でした。栄養士さんがいない状況だったら今の自分はいないと思っています。知識だけで何をどの時間に食べるとやっていた。それをやっていたら今頃ヘバっている。現在普通なので、みんなも栄養士つけたほうがいいですよ!」
──今まではそこまではしてこなかった?
「自分の知識と周りの知識も採り入れながらやってきたけど、報告して『これを入れた方がいい』と指摘してくれる人がいなかったので、早くいれれば良かったなと思います」
──萩原選手は、「体重落とすのは一種の逃げ」だと言っていました。反論は?
「別に無いっすね。特に何か『ん?』も無いし。もともとフェザー級で戦うっていうのは、ライト級で21戦やっちゃいましたけど、海外視野にいれたらフェザー級だとずっと考えていて、ムサエフ戦前から周りにも話していて、いきなりフェザー級に行くわけじゃなくてずっと考えていたことで、やっと今に至る。特に無いですね」
──ロータスでは、タイに向かう前の、フェザー級の金原選手とも練習をされたのでしょうか?
「させてもらってます。MMAはここ最近していないですけど、立ちからのレスリングからのグラップリングだけ、週1で」
──クレベル選手が今後、武田選手と「試合したい」と。
「マジですか。機会があれば、やりますね。自信もあるっていうか、わざわざ強い選手が指名してくれるなんて、ありがとうございます」
──フェザー級転向1発目。フィジカル、スピード、パワー。現時点でご自身で考える変化は?
「フェザーがより動きやすいですね。無茶苦茶。それだけ言っときます。(試合で見てほしい?)うん、そうっすね」
──試合の展開は「組みvs.打撃」と。練習環境を一新するなかで、たとえば武田選手が主導権を握る展開に行くまでに、スタンドの打撃をどこまでやるイメージでしょうか。
「1から10まで手札があるとしたら、1から10まで積んできているので対策というか。大丈夫です」
──萩原選手との試合がセミになりました。気持ちは?
「セミになったのは萩原選手がこっち(地方)の選手だから。僕の知名度で得たセミファイナルではないので。後半になるほど盛り上がる試合をしなくてはいけないことはプロとしての必要性として、意識するものはありますけど」
──どれくらいのペースでタイトルへ向かいたいですか。
「タイトルというより、今年4試合したいですね」
──フェザー級の武田光司を作り上げる年になる?
「それもそうだし、いきなりベルトは無理じゃないですか。フェザー級に選手いっぱいいて、ポンときた選手では無理。実績も積まなくてはいけない。僕はいまフェザー級で『戦績0』の状態なので、キャリアを積みたいというのも込みで、今年4試合をしたいですね」
──埼玉栄高校に出稽古に行くのは? BRAVEにはレスラーが多数いて、レスリングベースのMMAファイターも多い中、あえて母校へ行く理由は?
「いま埼玉栄がすごい強くて、ちょうど卒業しちゃった代なんですけど、11月くらいから栄に週1くらい行っています。強くてみんな元気いっぱいです。後輩の子からしたら尊敬されているのを感じていたんですけど、“強くならなきゃだめだな”って。後輩に情けない姿ばかり見られているので。練習では、先輩後輩関係なしに、同じ立場で練習したい。MMAレスリングと違うピュアレスリングになってきます。オフェンスをしっかり磨かないとダメだなと思って埼玉栄に行くことを決めました」
──レスリングで攻める姿勢が必要だったと。ところで高校4冠では何キロでしたか。
「そのときは84kg級でしたね。デカかったです」