ムエタイ
レポート

【RWS】石井一成が左フック一閃の鮮烈KO勝ち、追悼のかめはめ波&元気玉も。女子ムエタイの新星17歳のJKファイター・カナが完勝で5勝無敗に、メインでは女子初のラジャ王者ソムラッサミーが初防衛に成功

2024/03/09 22:03

▼メインイベント ラジャダムナンスタジアム認定女子バンタム級タイトルマッチ 2分5R
〇ソムラッサミー・マノップジム(タイ/王者)
判定3-0 ※50-45、48-47、49-46
×モニカ・チョクリコワ(スロバキア/挑戦者・同級1位)
※ソムラッサミーが初防衛に成功。

 王者ソムラッサミーは2022年RWS女子フライ級トーナメント優勝、2023年RWS女子バンタム級トーナメント優勝、昨年12月23日の初代王座決定戦でラジャダムナンスタジアム初の女子王者となった。22歳。

 挑戦者のチョクリコワは6歳で空手を始め、10歳からムエタイを始めたという。アマチュアで数々のメダルを獲得し、プロではWMC世界-51kg級王座、WMCインターコンチネンタル-54kg王座を獲得。昨年9月、ロード・トゥ・ラジャダムナンの試合で1Rに右ハイキックKO勝ち、12月のラジャダムナンでも判定勝ちしている28歳。MMAでも3勝1敗の戦績を持ち、2020年10月のベラトール・イタリア大会ではスコーピオンクランチで勝利を収めた。

 1R、ソムラッサミーはサウスポーから左ロー、チョクリコワはスタンスを広めにして前後にステップを踏み、前足のフェイントを使う。両者にアグレッシブの指示がレフェリーから出ると、パンチの打ち合いから首相撲でヒザを蹴り合う。オープンスコアは10-9×2がソムラッサミー、10-9がチョクリコワ。

 2Rが始まると同時に首相撲勝負。ヒザを積極的に放っていくのはチョクリコワだが、ソムラッサミーはヤッサイで逆襲。互いにミドルをかわし合うが、チョクリコワが前蹴りを当てる。組むとチョクリコワが左ヒジ、ソムラッサミーはヒザ。ソムラッサミーにミドルをキャッチされたチョクリコワだが、転倒させられずバランスを保つ。OPスコアはソムラッサミーの10-9×3。

 3R、左右の足を上げ下げしながら前に出てくるソムラッサミーにチョクリコワは下がる。ワンツーから組みに行くソムラッサミーだが、チョクリコワは首を引き付けながらヒザを押し当ててソムラッサミーにヒザを蹴らせない。バックハンドブローを繰り出すチョクリコワだが空振りに終わった。OPスコアは10-9×3でソムラッサミー。

 4Rも前に出るのはソムラッサミー。掴みに行くとチョクリコワが右フックで迎え撃つ。組むとチョクリコワはヒジ、ソムラッサミーはヒザ。またもバックハンドブローを繰り出すチョクリコワだがパワーがない。前に出るソムラッサミーは両足を上げ下げし、前蹴りをしっかり当てていく。OPスコアは10-9×2でチョクリコワ、10-9がソムラッサミー。

 5Rもソムラッサミーが前に出て左ストレート、左ヒジ。チョクリコワは右ストレートを返す。ソムラッサミーの左ミドルにバランスを崩してしまうチョクリコワ。さらに左ミドルを蹴っていくソムラッサミーが首相撲でチョクリコワを動けないようにし、完璧に制圧。ここでソムラッサミーのセコンドから流しの指示が出て、ソムラッサミーは流しの体勢に。チョクリコワはヒジとパンチで逆転を狙うが時間切れ。


 判定3-0でソムラッサミーが防衛に成功した。「勝てて本当に嬉しい。モニカは強敵だったからプレッシャーがありました。このまま防衛を続けたい。海外でも防衛したいです」と勝利者インタビューに答えた。

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