2019年8月24日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~日本vs世界・5対5&スペシャル・スーパーファイト in 大阪~』の前日計量&記者会見が、23日(金)大阪府内にて13:00より行われた。
今大会では第7試合から第11試合までが、3月の『K'FESTA.2』に続いて「日本vs世界・5対5」(3月は7対7)マッチとなっている。
その先鋒戦となる第7試合クルーザー級3分3R・延長1Rで対戦するのは、シナ・カリミアン(イラン/WSRフェアテックス・イラン/K-1 WORLD GPクルーザー級王者)と愛鷹亮(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangヘビー級王者)。
カリミアンは「私は大阪でも勝って大阪のファンを増やしたいと思います」とファン増計画を図り、愛鷹は「相手はチャンピオンで大きくて強い選手ですが、自分もいっぱい練習してきたので最後まで気持ちを切らさずやってきたことを全部出して、日本人でまだ誰も彼のヒザを(マットに)着けたことがないので自分がその一番手になろうかと思います」とカリミアンに黒星をつけると意気込む。
さらに愛鷹が「さっき前に立たせてもらった時に見下ろされて睨まれたんですが、その時に目を見ていて。自分は前職が警察官でしていろいろ悪い人を見てきたんですが、こんなに澄んだ目をした人がいるんだと思うくらい澄んでいて温かい気持ちになりました。本当は心の優しい人だと思うんですが、明日はぶっ倒します」と、元警察官ならではの視点でカリミアンの本性を見破る。
するとカリミアンは「私は愛鷹選手の写真を見て、眉毛が片方だけ上がっているので、自分を厳しいように見せているように思いました。でも僕の考えでは彼は全然厳しくなくてとても優しい。でも、そんなに体重を減らして下の体重で戦うのは中身が空っぽだと思います。元警察の人だと聞きましたが、その時も眉毛で人を怖がらせていたんじゃないかなと思います。警察だった時はおそらく銃を持っていたから人々は怖がっていたかもれないが、今は持ってないから全然怖くない。明日、私と戦ったら両方の眉毛が変になると思います」と、愛鷹の怖さは見た目だけだと笑い飛ばした。
第8試合スーパー・ウェルター級3分3R・延長1Rでは、城戸康裕(谷山ジム/K-1 WORLD MAX2008日本トーナメント王者)とアントニオ・ゴメス(スペイン/MTK Marbella/WKU世界スーパー・ウェルター級王者、WAKO欧州スーパー・ウェルター級王者)が対戦。
ゴメスは「この素晴らしいリングに立つために16年間格闘技を頑張ってきました。そのために準備万端で来日することができました」と、今回の試合に懸ける想いを話す。
城戸は「今回真面目に頑張ってきたので一生懸命に試合で見せたい…と言うと思いますか? 言うわけなくないですか。大阪に呼んでいただきありがとうございます、どうもきぃちゃんです。僕、2年間67.5kgでやらせてもらっていたんですけれど、よく落ちたなと今は思いますね。70kgでもだいぶきつくてよくやっていたな、と。僕の中では2年間の小旅行だと思ってウェルター級でやらせてもらっていたんですが、僕は20歳からずっと70kgでやっているのでずっとこれでやっていこうかと思っています。
それで軽く大阪大会に出ますよって言っていたんですよ。そうしたら元々決まっていた相手が出られなくなって。代わりにゴメス選手、ちょっと待て、強くね? みたいな。俺は今回の大阪大会はそういうつもりじゃなかった。パパっと勝って普通に夏を楽しむんだって考えていたんですが、彼は強いです。なので皆さん、優しく温かい目で見てもらえるとありがたいです」と、ジョークを交えながらゴメスが強敵だとアピール。
それを聞いたゴメスは「城戸選手はいろいろ言っていますが、試合に向けて準備ができていることを願っています。自分はこの夢の舞台に立つことを夢見て頑張ってきたので、自分はリングの上で皆さんに全てをお見せする試合を見せますので一緒に試合を盛り上げましょう」と語りかけ、城戸も「でしょうね、そう思います」と答えた。
さらに城戸は「オーラがありますし、試合を見たけれど強いですね。スペイン人と試合をしたことはないですが、スペインでは2試合したことがあって、スペインの選手はみんなフィジカルがハンパない。でも今日見たら僕の方が足の長さがハンパないので、そこは全然ある。僕はバンバンいつも通り自分の戦い方をしようと思っています。でも絶対に強いはずです。ちょっとビビっています」と、自信があるのかないのか分からないコメントを残した。
第9試合は-68kg契約3分3R・延長1R、木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者)vs大泉翔(昇龍會/2014年プロボクシング西日本新人王)の注目度の高い一戦。
木村は「どうなるか分からないけれど、めちゃめちゃ調子はいいですね。明日は僕の記憶にもみんなの記憶にもずっと残る試合が出来たら幸せです」と、インパクトのある試合をすると宣言。
大泉は「元々ボクシングをやっていて、キックボクシング2戦目でこの大阪の大きい舞台に呼んでもらってありがとうございます。考えたら関西の人間はみんなミノル選手に倒されているので、この大阪の地で倒してやろうかなと思うのでよろしくお願いします」と、関西勢の仇をとるという。
お互いの印象を聞かれると、大泉は「人を殺しそうな目をしているなと思ったんですが、 握手した時に手がぶ厚かったのでパンチはヤバそうと思うんですが、当たらないようにこっちのパンチをバンバン当てて倒したろうかと思っています。世界のミノルさんなんですけれど、僕が勝った方がK-1的におもろいかなと思うので…まあまあ、まあまあ緊張して何を言うか忘れてしまいました」と苦笑い。
木村は「ずっとまあまあまあと言っているからママを呼んでいるのかと思いました。明日はそういう展開にしてやろうと思います」とニヤリとする。
今回も世界側として戦うことについては「前回このシチュエーションで同じ大阪の和島選手をぶっ倒したのでそれと同じ。あまり気にしないです。世界側と言われて違和感がなくなってきたので、このスタイルでやっていこうと思います」と、今後も日本側ではなく世界側で行きたいとした。
さらに、本当にパンチ勝負をするのかとの質問に大泉は「パンチ勝負で来てくれた方が僕はありがたい。最終的にラウンドを重ねて言って負けてきたら蹴ってくると思っている。ほんまにパンチで来てくれたら嬉しいですね。パンチオンリーなら負ける気がしないです」と自信満々のコメント。
木村は「僕は基本的にキックボクサーなので流れで蹴りが当たってしまうかもしれないし、自分でも分からないです。パンチで倒すつもりです。そこだけは明確にしておきたいです。パンチでぶっ倒します」と、無意識に蹴りが出てしまうかもしれないが、倒すのはパンチだと断言した。
第10試合のウェルター級3分3R・延長1Rでは、野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者)とサミ・ラミリ(スイス/Mejiro Gym Amsterdam)が対戦。
野杁は「いつも(減量疲れで)声が出ないんですが、今回は声が出るので調子がいいです。相手も調子いいそうなので明日の試合が楽しみです。僕は高校生の時にオランダ修行に行っていて、その時にメジロジムで1週間練習していて、今回の相手がメジロジムということで。アンドレ・マナート会長は多分、覚えていないと思いますが、相手を倒してこれだけ強くなったというところを見せたいです」と、かつてお世話になったメジロジムに自分の成長を見せたいとする。
ラミリは「K-1という素晴らしい舞台で試合ができるのが嬉しい。準備万端で今日を迎えています。野杁選手も準備万端だと思うので、一緒に試合を盛り上げましょう」と野杁に呼びかけた。
そして大将戦となる第11試合ライト級3分3R・延長1Rでは、林健太(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG/K-1 WORLD GPライト級王者)とデニス・デミルカプ(トルコ/IFMA欧州ライト級王者)が対戦。
林は1度目の計量で500グラムオーバーし、記者会見の途中で再計量を行った計量をパス。無事、記者会見にも明日の試合にも出られることに。
「僕も万全に仕上げていたつもりだったんですが、まさかの実家の体重計が壊れていて。僕、信じられなくて4回くらい測り直してもらって。ホテルに戻って測ってみたらだいぶオーバーしていてマジかって思って。このクロコダイルスーツを作ってもらったんですけれど、これを今日絶対にお披露目せなあかんかったのに、このまま体重落ちなくてスーツ着れへんかったらめっちゃ怒られるやろなってそれが一番心配でした。無事、皆さんの前でこのスーツを見せることができて相手の顔も見ることできてよかったです」と、林は安堵の表情。
しかし、「思ったよりイケメンですね。でも明日は俺がボコボコにするから、明日は大阪の空気を楽しんでぶっ倒れてください」と言い放つ。
デミルカプも「たくさん練習してきたので明日の試合の準備は万端です。明日は絶対に楽しみたいと思います。非常にお褒めいただきありがたく思いますが、計量については全然気にしていません。お世辞もいただきましたが、それも気にせずに素晴らしいファイトを見せたいと思います。明日、彼の顔は変わっていると思います」と、顔を変形させてやると返答した。