2024年3月20日(水・祝)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD MAX』にて、K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rでリュウ・ツァー(中国/唐山文旅驍騎ファイトクラブ/CFP)の挑戦を受けての初防衛戦に臨む王者シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)のインタビューが主催者を通じて届いた。
カリミアンはアマチュアムエタイで活躍後、2018年9月の「K-1 WORLD GP初代クルーザー級王座決定トーナメント」に初来日。トーナメントを制して初代王者となった。同王座は2020年12月の3度目の防衛戦でK-Jeeに敗れて手放したが、2021年3月のダイレクトリマッチでK-JeeをKOし、王座を奪還。その後は、反則勝ちも含めて5連勝。2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」では1回戦でKO勝利も準決勝でクラウディオ・イストラテに敗れた。戦績は16勝(8KO)3敗。
自分は彼らとは違うレベルにいる
――昨年9月でクラウディオ選手に敗北を喫しましたが、どんな気持ちで過ごされてきたのでしょうか?
「あの試合は負けたとは思っていなかったが、昨年はタイのタイガームエタイジムで練習をしてきた。気候が暖かいし、食事、トレーニング設備、すべての環境が整っていてUFCファイターなどのトップ選手もいる。いい練習ができたよ。そして、今度はオランダのマイクスジムへ行く予定だ(※取材は2月5日)」
――クラウディオ選手との試合は、反則(ローブロー)があったり互いにヒートアップした展開になりました。
「今までも激しい試合を経験してきたが、負けたと思っていない。俺が反則したと言うが、むしろ向こうが反則をしてきただけだ。1Rに取られたダウンも、あんなものはダウンではない。俺は戦士なので、負けたと思ったら潔く負けたと言うよ。でも、あの試合は負けてない」
――判定について怒っていると。
「ジャッジについての文句よりも、クラウディオだ。俺が金的を蹴ったというが、ファウルカップに当たった時は音が鳴るわけで、それがなかった。つまり、俺の蹴りは反則ではなく有効打だった。しかしヤツは、あたかもローブローがあったかのようなアピールをして、マウスピースを吐き出す演技までした。さらに組みついた際に、俺の後頭部を殴ってきた。ヤツの方が反則野郎だよ。マウスピースを吐き出して時間稼ぎして、スタミナ回復に務めた。思い出すだけで、はらわたが煮えくり返るようだ」
――怒りが止まりませんね。
「ああ、なんだったら3月の大会に“反則野郎”クラウディオを連れて来い。一日に、クラウディオとリュウ・ツァーの2人を叩きのめしてやるよ!」
――カリミアン選手は、反則が多く“暴君”のイメージがついてしまいました。
「勘違いしているようだが、俺がやっているのは格闘技だ。仲良しこよしで笑い合うような、そんな“おままごと”をしているわけではない。殴り合って、倒し合う戦いをしている。試合が終わればノーサイドでハグする時もあるが、クラウディオだけはノーサンキューだ。あいつこそ、反則野郎だ!」
――そこまで嫌いだと、むしろ再戦が見たくなりますが、今回対戦するリュウ選手に対しても、会見では彼の写真パネルを叩き割るなどリスペクトがないように見えますが、実際のところはいかがでしょうか。
「何をもってリスペクトと言っているのか分からないが、表面上でリスペクトしつつ、背後から殴るような行為は嫌いだ。本当にリスペクトしている相手には、キチンとする。でもリュウは、俺が会見に来たのに彼は来なかった。それが答えだ!」
――リュウ選手も許せないと。
「リスペクトはないということだ。相手が俺に対してリスペクトを持っていないのに、なんで俺が持たないといけないんだ!」
――さすが“暴君”!リュウ選手は、K-1参戦後、4戦して4KO無敗です。
「おお!凄いね! お疲れ様です(日本語で)」
――評価はしていない?
「俺と戦ってないじゃん」
――今回、どんな試合になりそうですか。
「とてもアグレッシブな試合になる。彼が得意のカーフキックを蹴る暇を与えないくらい、驚く試合になるだろう」
――差を見せて勝つと。
「クラウディオ、リュウ、自分は彼らとは違うレベルにいる。俺はもっと上のレベルを目指している、彼らが敵ではない」
――2024年は、どんな年になりそうですか?
「リュウを倒して、もっと違うベルトも獲りにいく。みんなは、俺を嫌いかも知れないけど、必ず歴史に名を残すファイターになるので期待していてくれ!」