K-1K-1
K-1
インタビュー

【K-1】木村“フィリップ”ミノル「元ボクサーをパンチで圧倒する姿を見せてボクサーを燃えさせたいですね」大泉翔「僕は大番狂わせを起こしたろうかなって思ってます」

2019/08/22 22:08
2019年8月24日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~日本vs世界・5対5&スペシャル・スーパーファイト in 大阪~』の第9試合、日本vs世界・5対5 -68kg契約3分3R・延長1Rで対戦する、K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者・木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス)と2014年プロボクシング西日本新人王・大泉翔(昇龍會)のインタビューが主催者を通じて届いた。  木村は新生K-1旗揚げ時から主力選手として活躍し、2015年1月に当時K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者として無敵の存在だったゲーオ・ウィラサクレックからダウンを奪って勝利した。2018年3月から8月まで3連続KO勝利を飾り、8月の試合では塚越仁志を初回KOで破り、K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王座を奪取。同年11月のK-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーとの王者対決にはKOで敗れるも、その後2019年3月から6月まで再び3連続KO勝利中だ。  大泉はチョコボーイ大泉のリングネームで、ボクサー時代は5勝(2KO)3敗2分の戦績。計量ではTバックを着用し、派手なパフォーマンスを売りにしていたが、スタイルはアウトボクサー。キックボクシングに転向し、4月のK-1 KRUSHでデビュー。山際和希からパンチでダウンを奪ったものの、最後はハイキックでマットに沈んだ。今回がキック2戦目。 木村“フィリップ”ミノル「本当にパンチで勝負しても絶対に勝てる自信があります」 ──6月両国大会に続いて、8月大阪大会への出場が決まりました。前回の試合(クルーズ・ブリッグスに1RKO勝利)が終わったあと、次の試合も考えられる状況だったのですか? 「そうですね。本当に全くダメージなく勝てたので次のことをすぐ考えることが出来ました。すぐ試合に向けて準備することも考えて、2週間だけはしっかり休んで練習を再開しました。本当にダメージがなかったので、すぐに身体も回復してピンピンしてましたね」 ──昨年12月の大阪大会は会場にも行かれていたと思いますが、雰囲気はどうでしたか? 「めちゃくちゃ熱いですよね。海外のような盛り上がりをファンが素でできるというか。すごく熱くて試合したら絶対面白いだろうなって思いましたね」 ──今大会では元プロボクサーの大泉選手と対戦することになりました。最初にオファーを受けた時はどんな心境でしたか? 「すごく嬉しかったっすね。名前だけ聞いた時は『えっ?』となったんですけど、彼が元プロボクサーということを聞いて、実際に映像を見てやってみたい、ボクシングで勝負したいと思いました。そういう意味ではモチベーションは高かったし、他の試合と変わらないぐらい高いです」 ──会見でも言われていた通り、見ている人たちはパンチ勝負を期待していると思います。今までのK-1ファイターのように蹴りも上手く使って戦うのではなく、普通にパンチで勝負したい? 「パンチで勝負したいですね。本当に蹴りは……まあトレーナーが対策はしてくれて蹴りもちゃんと出していかないと危ないとは思うんですけど、けっこうパンチで勝負したいというシンプルな好奇心がありますね」 ──木村選手の場合はボクシングもよく見ていて競技としてのリスペクトもあると思います。やはりボクサーのパンチはK-1ファイターと違うところがありますか? 「そうですね。でもキックボクサーのパンチより、僕はボクサーのパンチの方がやりやすいです。だから本当にパンチで勝負しても絶対に勝てる自信がありますね。そうは言ってもパンチをもらった時の衝撃には異質なものがあると思うんで、そこだけ喰らわないようにしなきゃなと思います」 ──記者会見で印象深かったのが「過去のK-1ファイターを超えたい」という発言でした。K-1のレベルが上がった、ここまで競技としてレベルアップしたところを見せたいですか? 「そうですね。彼は世界チャンピオンというわけじゃないですけど、西日本の新人王を獲ったということで、まずはそのレベルの選手からパンチで圧倒して、行く行くは世界チャンピオンクラスまでもがK-1にチャレンジしに来るという状況を作れたら最高だなと思ってます。その部分で僕が今回の試合でパンチで圧倒して勝たないと、他のボクサーたちもやる気にならないじゃないですか。蹴りで倒したところを見せても、ボクサーはあまり燃えないと思うんで、パンチで圧倒する姿を見せてボクサーを燃えさせたいですね」 ──この試合がきっかけでK-1に新しい流れが生まれるかもしれないですね。 「本当に誰かボクシングから転向してくれば良いですよね(笑)。K-1に対する敵対心じゃないけど、そういうのを燃やしてもらえたらなって思うし、そんな試合もやって行きたいですね」 ──それでは最後にファンの皆さんにメッセージをいただけますか? 「多分この試合は今までのK-1とはまた違った形の試合になると思うし、違った面白さがあると思います。初めてのものを見るような感じで楽しみに見てもらえたらなと思います。絶対凄い試合ができますね」 大泉 翔「カウンターが決まったら一発で終るんちゃうかな」 ――今回の試合オファーを受けた時は心境でしたか? 「最初は会長がいつも通りにおちょくってるんかなと思いました(笑)。だからちゃんと契約書が届くまでは本当に信用してなかったですね。ミノル選手と2戦目でやるって…ちょっとヤバすぎるやろって」 ──木村選手のことをファンだったともおっしゃっていましたが、どのくらいから見ていたのですか? 「今のK-1が始まった頃ぐらいから見てますね。ミノル選手がイケイケの時で『面白い選手やな~』と思っていました」 ──大泉選手は元プロボクサーですが、プロボクサーから見て木村選手のパンチはどう見えてるんですか? 「やっぱりパンチが速いですよね。それで普通のボクサーよりも独特のリズムというか、分かりづらいというか、一気にバーンって来る感じなんで。実際に向かい合った時にどういう感じになるか分からないんで、しっかり1Rから集中しとかんとヤバイなと思ってますね」 ──とはいえ大泉選手もパンチで勝負する世界で生きてきた選手です。自分のパンチの方が上だという自信はありますか? 「自分で言うのも何ですけど、僕はカウンターを合わせるのが得意なんで、カウンターは合わせやすいかなと思います。それが決まったら一発で終るんちゃうかなとは思ってますね」 ──木村選手は「パンチで勝負したい」とはっきり言っていますが、それについてはどう思いますか? 「と言いつつ、何かちょこちょこ蹴ってきそうやなとは思ってます(笑)。絶対に蹴りは出してくると思うんで、完全にパンチだけというのは考えてないです。こっちも蹴りの練習はしてるし、パンチにつなげる蹴りを出して、僕はちょっと蹴りを混ぜてやろうかなとは思ってます」 ──例えば「パンチだけで勝負する」と言われるのはナメられているとは思わないですか? 「元々ミノル選手ってあんまり蹴らない選手じゃないですか。それで逆に蹴ってきたらパンチ出せやみたいな感じがするし、僕の方が大分格下やからナメてる部分もあると思うんですけど、僕は大番狂わせを起こしたろうかなって思ってます。全力で全部かけてやったります」 ──仮にボクシングルールで試合をしたら圧倒する自信はありますか? 「正直3分3Rのパンチだけのボクシングルールでやるんやったら勝つ自信はあります。今までやってきたキャリアもあるし、ボクシング特有のテクニックもあるんで、3分3Rのボクシングやったら僕が勝ちます」 ──大泉選手が格闘技を始めたきっかけは何だったんですか? 「中学の時に魔裟斗さんが全盛期で、ホンマは僕K-1をやりたかったんですよ。でも自分が住んでいた岸和田付近にキックボクシングのジムがなくて。あと当時のK-1はヘビー級と70kgしかなくて、自分は身体が小さかったんですよね。それでボクシングに行ったんですけど、本当はキックボクシングをやりたいと思っていました」 ──それで西日本の新人王になって、その時にちょうど今のK-1がスタートしたんですよね? 「そうですね。僕は新人王になったあとジムを移籍したんですけど、移籍先のジムが自分には合わなくて……それでそのままボクシングを辞めてしまいました。しばらくパーソナルトレーナーの仕事をしながら筋トレばっかりしとったんですけど、このままの人生やったら嫌やな、悔いが残るなと思って、K-1に出たいという夢をかなえようと思って昇龍會に入会しました。そうしたらとんとん拍子でここまで来たって感じですね」 ──大阪は大泉選手の地元ですし、そこで木村選手と戦うとなれば本当にビッグチャンスだと思います。ここで勝って格闘技人生を変えたいですか? 「今回は何か映画みたいなストーリーになってるんで、ちょっと自分に酔いたいな、と(笑)。俺が大阪大会の主役になろうかなって思ってますね」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント