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【K-1】16名による-70kg世界最強決定トーナメントの出場者12名が決定、GLORY世界1位コプリヴレンスキー、元GLORY世界王者ダビッド・キリアら参戦。チンギス・アラゾフとボブ・サップがセコンドで来日予定

2024/02/08 20:02
【K-1】16名による-70kg世界最強決定トーナメントの出場者12名が決定、GLORY世界1位コプリヴレンスキー、元GLORY世界王者ダビッド・キリアら参戦。チンギス・アラゾフとボブ・サップがセコンドで来日予定

トーナメント出場12選手が発表された(C)K-1/GONG格闘技

 2024年3月20日(水・祝)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD MAX』の記者会見が、2月8日(木)都内にて行われた。


 今大会で行われる「-70kg WORLD CHAMPIONSHIP TOURNAMENT 1st ROUND」(-70kg世界最強決定トーナメント)に出場する、16名のうち12名が発表となった。


和島大海(月心会チーム侍)

 和島は第1回K-1アマチュア全日本大会優勝など、アマチュア大会で数々の実績を残して2016年7月にKrush初参戦。サウスポーから繰り出す破壊力十分のパンチと蹴りで2020年3月の第3代K-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメントでは準優勝。その後3連続KO勝ちを飾ると、2021年12月に木村“フィリップ”ミノルに挑戦して左ミドルでKO勝ち、K-1王座に就いた。2022年6月の『THE MATCH 2022』では“ブラックパンサー”ベイノアから3度のダウンを奪う圧勝を遂げ、9月はメレティス・カコウバヴァスを1RでTKO。2023年3月にはジョムトーンを延長戦でKOし、7月にはかつて敗れているジョーダン・ピケオーをもKOしてK-1では7連続KOを飾ったが、12月の3度目の防衛戦でオウヤン・フェンにKOで敗れて王座を失った。戦績は20勝(17KO)5敗。


オウヤン・フェン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP)

 フェンは武林風-70kg級世界王者、WLF武林風スーパールーキー-70kg級王者、2023年中国キックボクシング選手権-75kg級優勝、IPCC中国 -70kg級王者で中国70kg最強の呼び声が高い強豪ファイター。かつて、GLORYのライト級トップ戦線を争っていたクリスチャン・バヤから判定勝ちを収めたことがある。2023年7月の武林風では、WLF武林風-70kg級世界王者のアナトリー・モイセーエフ(ロシア)をKOして王座奪取。12月の初来日で和島大海をKOしてK-1スーパー・ウェルター級王者となった。さらに2024年1月、武林風邪でダビッド・キリアをも3RでTKO。戦績は22勝(8KO)2敗。


ストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア/Mike's Gym)

 コプリヴレンスキーは“ザ・スナイパー”の異名を持ち、現GLORYライト級王者ティジャニ・ベスタティから2017年12月に判定勝利しており、2022年10月には1勝1敗で迎えた3度目の対戦でベスタティの保持する王座に挑戦するも判定負け。2022年12月にはRISEに初来日して海人と対戦し、判定2-1で惜敗した。前戦は2023年10月にソリン・カリニュックに判定勝ち。現在GLORY世界ライト級2位で戦績は19勝(6KO)6敗。


ダリル・フェルドンク(オランダ/Fight Team Ringer)

 端正な顔立ちとアグレッシブなファイトスタイルから“美しい人狼”と呼ばれているオランダの強豪ファイター。ヨーロッパのキックボクシング団体『Enfusion』(エンフュージョン)の元ライト級(-70kg)王者で、11勝のうち7KOと高いKO率を持っている。得に左フックが強く、パンチの回転の速さで相手のガードを弾くパワーが持ち味。戦績は11勝(7KO)3敗。


パスカル・シュロス(ドイツ/Martial Arts Academy)

“ブレーメンの暗殺隊”のニックネームを持つドイツのベテランは73戦とキャリアが豊富で、52勝のうち32KOをマークしている。WKU世界タイトルをキックルールとムエタイルールで2階級をそれぞれ制覇しており、目立つのは蹴り技のテクニック。強烈なミドルキックとヒザ蹴り、外から回してくるハイキックで相手を追い込むのが特長だ。戦績は52勝(32KO)17敗3分1無効試合。


デング・シルバ(ブラジル/Squadron Thai Brasil)

 ブラジルMMA団体『SFT』のSFT COMBAT-70kg王者。“灼熱のビッグモスキート”と呼ばれ、キックとMMAの二刀流ファイターでもある。身長190cmとこの階級では高くリーチがあり、蹴りとパンチのバランスに長けている。38勝のうち23KOを記録し、打ち合いの中から繰り出されるハイキックは的確。戦績は38勝(23KO)4敗。


ダビッド・キリア(ジョージア/Team Kiria)

 キリアは9歳から芦原空手を学び、ゴールデン・グローリーではセーム・シュルトのトレーニングパートナーを務めた。15歳でキックボクシングを始め、2011年からはGLORYに参戦。2014年3月にはアンディ・リスティをKOで破り、GLORY世界ライト級王座に就いた。2015年からは『Kunlun Fight』に参戦し、シッティチャイやジョムトーンと対戦。ONEには2021年2月から参戦し、エンリコ・ケールには勝利するも5戦して1勝4敗。前戦は2023年8月にタワンチャイにTKO負け。ONE以外ではフランスとドイツの大会で勝利している。戦績は52勝(18KO)16敗。


タラス・ナチュック(ウクライナ/Lottatori Milano)

 24歳とまだ若いウクライナの超新星。ISKA世界ライトミドル級(-72.5kg)とWAKOインターコンチネンタル ミドル級(-75kg)の二冠王で突進力があり、相手をロープに追い込んでの左右のボディブローは強烈だ。イタリアの格闘技イベント『OKTAGON』で活躍。戦績は22勝(11KO)2敗1分。


ゾーラ・アカピャン(ジョージア/ウクライナ/Gridin Gym)

 ロシアの格闘技イベント『RCC』で活躍する“悩殺の貴公子”がニックネームのイケメンファイター。獲得してきたタイトルは、FEA WGPライト級王座、RCC Fair Fightウェルター級王座、Tatneft Cup 2019ライト級トーナメント優勝の3つ。ムキムキボディから放たれるパンチは破壊力がありそうだが、ヒザ蹴りへつなげて倒すテクニックも持ち合わせる。端正な顔立ちとムキムキボディは日本での女性人気が出そう。セコンドにはチンギス・アラゾフが就く予定。戦績は28勝(9KO)4敗。


ヴァシリ・セメノフ(ロシア/Archangel Michael)

“シン・悪魔王子”のニックネームを持つロシアの強豪。2022年2月にジョーダン・ピケオーから勝利。左右に構えをチェンジする器用な面があり、特に飛びヒザ蹴り、バックスピンキックが得意だ。さらにダウンしても立ち上がってくる不屈の精神力を持ち、最後まで試合を諦めずに向かってくる闘志は“デビル”といってもいいくらいに恐怖を連想させる。戦績は20勝(6KO)4敗。


ウマール・セマタ(ウガンダ/Tiger Muay Thai)

“ウガンダの宝石”と呼ばれるフィジカルモンスターが、K-1に初参戦する。その特長は、頑丈な肉体。攻撃を受けても筋肉で弾き飛ばすディフェンス能力の高さがあり、実際にムエタイの選手が組み付いてきても吹っ飛ばすシーンが試合で見られている。WBCムエタイ世界スーパーミドル級暫定王者になった実績もあり、素早い右のパンチ、堅いディフェンスからローキックやミドルキックを蹴るなど、たしかなテクニックを持っている。セコンドにはボブ・サップが就く予定だ。。


ジョーダン・ピケオー(オランダ/Mike's Gym)

 ピケオーは2015年5月に初来日し、佐藤嘉洋をKOして注目を集めた。同年7月の『K-1 WORLD GP -70kg初代王座決定トーナメント』では決勝でマラット・グレゴリアンに敗れるも、1回戦と準決勝はKO勝ちして準優勝。その後は日菜太、木村“フィリップ”ミノル、野杁正明といった国内強豪たちを軒並み撃破し、日本人相手に無敗を誇っていたが2020年3月に久保優太に判定負け。2016年4月に奪取したKrushスーパー・ウェルター級王座は5度の防衛に成功している。2023年3月、約3年ぶりの来日を果たし、アビラル・ヒマラヤン・チーターを3RでKO。7月に和島の持つK-1王座に挑戦したが、KOで敗れた。戦績は48勝(22KO)9敗1分。


 会見に出席したK-1ファウンダーの石井和義館長は「みんな強そう。世界130カ国のK-1のネットワークの中でリサーチして、そこから選手を選んで、K-1としてK-1のマーケット、ネットワークの中から発信していくのが今回のMAXなんです。日本には情報が入ってこないだけで、その選手をネットワークで世界中からプロモーターやファイターが自薦・他薦で送ってくる中、ビデオを見て、選ばれた選手たちです。逆に言えば世界中でK-1がこれから始まるということです」と説明した。

 また、残る4名について1名はタイ人選手になる、と宮田充Krushプロデューサー。「タイの選手は3択になっている。いろいろなプロモーションにいいファイターが揃っているので、早く決めないとなって考えているところです」とする。


 試合翌日の3月21日(木)には勝ち残った8名による組み合わせ抽選会が行われ、1次抽選(KOタイムの早さ、ダウンの有無など)でくじを引き、若い番号を引いた選手からトーナメント枠の好きなところを選ぶ。かつてK-1 WORLD GPが採用していた方式をリバースで採用する。

 そして決勝トーナメント(2回戦~決勝戦)が7月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されることも発表された。

 優勝者には「名誉と栄光が手に入ります。さらに、の部分はディスカッションしておりまして、7月前には発表出来ると思います」と、トーナメント優勝ベルトと賞金が贈られるという。

 このトーナメントに相応しい賞金額はいくらだと思うかと問われた石井館長は「1億くらい出さんとあかんでしょう」と答え、カルロスPと宮田Pは苦笑。

 続けて石井館長は「お金もそうですが、新しいMAXで最初の王者になれば、世界的に彼の名前は広まる。彼のファイトマネーが10倍になります。そこがファイターとして一番のメリットになるでしょう。そうなればONEとGLORYが高いお金で獲りに来ますから(笑)。どこかから獲って来るのではなく、自分たちで新しいものを作り出していくんです。1億円というのも日本だけをマーケットにしているとなかなか集まらないですが、それだけのお金が集まる魅力的なK-1にしていかないといけない。それくらいの気持ちでK-1の人たちにはやっていってもらいたいですね」と語った。

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