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インタビュー

【ROAD TO UFC】9戦無敗でUFCとの契約を勝ち獲った鶴屋怜「『負けを知りてえ』はランカー達に向けた言葉。なるべく早く日本人初のUFCチャンピオンになりたい」

2024/02/04 18:02
【ROAD TO UFC】9戦無敗でUFCとの契約を勝ち獲った鶴屋怜「『負けを知りてえ』はランカー達に向けた言葉。なるべく早く日本人初のUFCチャンピオンになりたい」

(C)U-NEXT/Zuffa LLC/UFC

 2024年2月3日(日本時間4日)、米国ラスベガスのUFC APEXにて『ROAD TO UFC Season 2』決勝戦(U-NEXT配信)が行われた。

 6カ国から8選手が参加したフライ級には、日本の鶴屋怜(パラエストラ千葉ネットワーク)が出場。

 レスリングベースで、PANCRASEでフライ級のベルトを持つ鶴屋は、1回戦でインドネシアのロナル・シアハーンを2R、父・鶴屋浩ゆずりのVクロスアームロックで極めて一本勝ち。準決勝では、ヒザの負傷を抱えながら、LFAで活躍するマーク・クリマコに判定勝ち。そして今回のフライ級決勝で中国のジー・ニウシュイエ(13勝2敗)と対戦した。

 ともにサウスポー構えから、組んで得意の首投げで投げた鶴屋は、袈裟固め、肩固めを狙いながら、バックを奪うと、シングルバックからツイスター狙い。さらに右脇でジー・ニウシュイエの首を抱え、マウントポジションでエクセキューショナーチョークで絞めに。極まらないと見るや、バックマウントに移行し、パウンドを連打。1R、残り1秒でレフェリーストップを呼び込んだ。

 プロ9勝、無敗のままUFC契約を勝ち獲った鶴屋は、ケージの中のインタビューで開口一番「負けを知りてえー!」と咆哮すると、「とりあえず勝てて良かったのと、決勝なので相手も強いと思っていたので、フィニュシュ出来て良かったです。想像よりも早くフィニュシュできて、想像よりも良かったです」とマイクで語った。

 また、『ROAD TO UFC』というスキップが許されないトーナメントを勝ち上がってUFCとの契約を手に入れた鶴屋は、バックステージでのU-NEXTのインタビューに、「負けを知りてえー!」の言葉は、UFCフライ級ランカーたちに呼びかけたものであることを明かし、その「ランカーに圧勝して」、ダナ・ホワイト代表に「“こいつにはタイトルマッチじゃないと相手いねーな”と言わせるような選手になりたい」とチャンピオンへの道を語っている。

ランカーに圧勝してダナ代表に「こいつはタイトルマッチじゃないと相手いねーな」と言わせたい

──試合を終えて率直な感想を。

「めちゃくちゃ嬉しいです! 最高です」

──残り1秒でのTKOフィニッシュでした。

「残り10秒というのは聞こえていて、あっちも相当疲れてたし、何なら全然力出てなかったんで、“10秒……いけるかな!?”ってワンチャン賭けてみました」

──額が赤くなっているのは?

「自分では分からないです。たぶんタックルに行った時に金網にバン! ってぶつけてちょっと脳震盪っぽく一瞬なったんですけど、何かそれでですかね。タックル入った時にちょっと勢いよく行きすぎました。一瞬、ボン! ってなったんですけど、たまに練習でもあるので、まあ全然想定内です」

──実際にジー・ニウシュイエと対戦してみて、相手の印象は変わることはありましたか。

「向き合ってみて想像よりも意外と圧もなく、そんなに大きさも感じなくて、自分のなかではこれが3Rとか行っても全然打撃でもそんな、KOされることは無いかなって感じで思ってましたね」

──相手の左ストレートをもらって下がった場面は?

「1発ちょっと油断してもらっちゃったんですけど、まあでもそんなに効いたとかじゃなくて、ちょっと“おお入った”って感じだったので、それでやっとスイッチ入ったって感じですね」

──セコンドの声は聞こえていましたか。

「全部、セコンドの声もかなり聞こえていて。冷静に判断できたので。まあ良かったと思います」

──首投げは多少強引に投げ切りました。

「相手もかなり警戒していたので首投げにそんなにこだわらなかったんですけど、意外と投げれて、でもそのあとも別に寝技にめちゃくちゃこだわるってわけじゃなくて、立っちゃってもいいかなくらいの気持ちでやっていましたね」

──あのバックは、ツイスター狙いで正対させるために餌を蒔いていた?

「1試合目のときもやったんですけど、やっぱツイスターは骨が折れるとかそういうものではないので、本気で耐えようと思えば耐えられる技なんです。だからここは無理に極める必要なく、ある程度体力を削ってパウンドアウトできればいいなっていう感覚でした」

──ツイスターが極まらずにニアマウントの状態で片手で広背筋を使って、エクセキューショナーチョークのような形で絞めていたのは、練習でも極めている形でしたか。

「いつもツイスターの変形みたいな感じで極めていて、相手もかなりウウー! って言っていたし、タップしそうな手だったので“もう極まるかな?”と思ったのですが極まらなかったので。でも離してもかなり相手がへバッていたので、そこでパウンドという感じです」

──勝利者マイクでは「負けを知りてー!」と。ここに込めた真意を教えてください。

「元ネタとかはないんですけど(笑)、負けたことがないんで(笑)、味合わせてくれないかな? と思って。UFCのランカーたちが。そういう意味でちょっと言ってみました(笑)」

──UFCランカーを挑発する気持ちもあったと。

「そうですね」

──これで、晴れてUFCファイターとなりました。今後の目標を教えてください。

「UFCファイターになったからには、UFCチャンピオンしか狙っていないので、なるべく早く日本人初のUFCチャンピオンになりたいです。

 今後は、初戦でもうランカーと当たって3戦目くらいでチャンピオンシップやりたいくらいですけど、そう簡単には行かないと思うので、頑張ります」

──「3戦くらいまででチャンピオンシップになる」という道筋を手繰り寄せるのに、今自分に必要なことはどんなことだと思いますか?

「たとえばランカーと当たってもそのランカーに圧勝して、“こいつもうタイトルマッチだろ”と言わせて、デイナ・ホワイト代表にも“こいつにはタイトルマッチじゃないと相手いねーな”と言わせるぐらいの選手になりたいです」

──次の試合はいつ頃に?

「怪我もないので、落ち着いたら、すぐやれるならやりたいです」

──お父さんの鶴屋浩代表(パラエストラ千葉ネットワーク)には、最初にどんな言葉を?

「『やっとUFCファイターになれたよ!』って言ってハグしたんですけど、それで込み上げてくるぐらい、嬉しかったです」

──鶴屋代表からはどんな言葉が返ってきましたか。

「『やったな。あとはチャンピオンになるだけだ』と」

──お父様が率いるジムでチームで世界を目指してきました。仲間たちにも一言。

「ここまでこれたのもチームのみんなが支えてくれたりとか、家族とか、みんなのおかげだと思っているので、しっかりこれを忘れずUFCチャンピオンになりたいと思っています!」

──日本からU-NEXTで見ていたファンにメッセージを。

「応援ありがとうございました! 皆さんの応援がすごく力になって勝つことができました。UFC初戦でもしっかり勝ちたいと思いますので応援よろしくお願いします!」

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