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【ROAD TO UFC】鶴屋怜が初回TKO勝ちで9戦無敗のままUFCフライ級へ、原口伸は元UFC戦士ロン・チューに最終回一本負け、イー・ジャーが体重超過のカイウェンに一本勝ちでUFCと契約

2024/02/04 12:02
 2024年2月3日(日本時間4日)、米国ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Dolidze vs. Imavov』に続き、『ROAD TO UFC Season 2』の決勝戦が行われた。  2日(同3日)の前日計量では、日本から決勝戦まで勝ち上がったフライ級の鶴屋怜、ライト級の原口伸が、ともに計量をパス。  フェザー級決勝では、中国のカイウェンが149.5ポンド(67.81kg)の体重超過。145.5ポンド(66kg)でパスしたイー・ジャーに報奨金の20%を支払い、試合を行った。なお、バンタム級決勝は、シャオ・ロン(中国)が負傷したため、イ・チャンホ(韓国)との試合が「延期」となっている。  当初、2023年12月9日に上海で開催予定だった同大会だが、諸事情により今回のラスベガス大会に変更。5選手が決勝進出を決めていた中国勢のホームでの戦いから、UFC APEXでの試合となっていた。 『ROAD TO UFC』は「UFC FIGHT PASS」および「U-NEXT」にて全試合が、2月4日(日)13時30分からライブ配信された。 ROAD TO UFC シーズン2 決勝・速報 現地時間2024年2月3日(土)、日本時間4日(日)米国ネバダ州ラスベガス/UFC APEX(※選手名からインタビューにリンク) ▼ライト級(70.3kg以下)決勝 5分3R〇ロン・チュー(156lbs/70.76kg)[3R 3分06秒 リアネイキドチョーク]×原口 伸(155.5lbs/70.53kg)  レスリングベースでGRACHAN王者の原口は、MMA7戦無敗。2023年2月に元UFCの小谷直之を1R パウンドアウトすると、RTUライト級トーナメントに参戦。UFCでは1階級下のフェザー級での参戦を目指す。  2023年5月の1回戦でウィンドリ・パティリマを2R TKOに下すと、準決勝で体重超過のバテボラティ・バハテボラの代役として参戦したAFC王者パク・ジェヒョンと急遽、対戦。体格差、リーチでも10cm差があるジェヒョンを相手に、15分にわたるMMAレスリングを挑み、判定3-0(30-27, 29-28×2)で勝利した。  対するロン・チューは24勝5敗の元UFCファイター。20歳で参戦した最初のUFCではカズラ・バルガスに判定負け後、ブランドン・ジェンキンスを3R TKOで五分に戻すも、2022年2月のイグナシオ・バハモンデス戦でブラボーチョークを極められ、リリースとなった。  UFC再挑戦を目指し、UAEウォリアーズでTKO勝ちすると、RTUでは1回戦でホン・ソンチャンを1R TKO。準決勝でキム・サンウクを右カーフから右オーバーハンドで崩すと、サンウクのシングルレッグ狙いもことごとく切って、右アッパー、ボディ打ちも効かせて判定3-0で勝利。決勝進出を決めている。  1R、向かい合うと大きさの違いが目立つ両者。サウスポーに構える原口はいきなりダブルレッグから金網までドライブも、身体の大きなロン・チューは切る。再びトライしてシングルレッグを持ち上げてヒザを突かせた原口。片ヒザ立ちのロン・チューのバックからヒザを突く原口に、金網使い立つロン・チュー。下組みに変える原口を切る。  スタンド。原口の入りにヒザを突くロン・チュー。危うくかわした原口はマット中央でテイクダウン! しかしロン・チューも金網まで這って立ち上がる。  左オーバーハンドの原口に、ワンツー右を当てるロン・チュー! しかし、原口はダブルレッグから持ち上げてテイクダウン! 背中を着かせてパウンド。がぶりは頭を抜くロン・チューは離れる。  スタンド。スイッチを見せるロン・チュー。喧嘩四つで前手争いから3度の組みを剥がすロンチュー。ホーン。打撃はロン・チュー。テイクダウンからのパウンドがより必要な原口のラウンドに。  2R、シングルレッグ狙いから離れ際にバックフィストを見せる原口。切ったロン・チューは右ミドルハイ! 胸に受けた原口はシングルレッグを左ヒザに乗せて右は腰を抱いて、左手で細かい;パウンド! ロンチューは左腕を入れて正対して突き放す。  スタンド、右ミドルハイのロン・チュー。原口の入りに右ヒザ! しかし原口も左ハイをガード上に返す。ワンツーを被弾する原口。鼻から出血する。左前手を出して圧力をかけるロン・チュー。遠間からテイクダウン狙いで飛び込む原口だが切られる。  ワンツーの右、左ジャブをもらう原口だが、ステップを踏んでタックルをフェイントに左を狙うもホーン。削られた原口が一瞬、両ヒザに手を置く。  3R、いきなり跳びヒザで走ったロン・チュー。そこにシングルレッグの原口を切るロン・チュー。打ち合いのなかで組みのチャンスをうかがう原口。左前足をつかんだ原口だが、足を抜いたロン・チュー。原口の置き上がりが遅くなる。  スタンド。ロン・チューのワンツーからさらに右を被弾する原口。右を受けてマウスピースが飛んだ原口。ハーブ・ディーンレフェリーはいったん止めてマウスピースを着けさせるが、ここで原口は片ヒザ立ちで立ち上がれず。試合を止められてもおかしくないが、立ち上がった原口。  スタンド再開。シングルレッグの原口はしがみつくが、立ったまま鉄槌のロン・チューはパウンド連打! さらにバックに回るロンチューがニアマウント。座ったままの原口にリアネイキドチョークで絞めて、タップを奪った。  ロン・チューは「UFCに戻ってきた。厳しい道のりだと分かっていたけど、このチャンスを逃せば次は無いと思ってやってきた。UFC PI上海、エンボーファイトクラブに感謝したい。原口はタフな選手。また活躍が見れると確信している」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級(65.8kg以下)決勝 5分3R〇イー・ジャー(145.5lbs/66.00kg)[1R 3分03秒 腕十字]×リー・カイウェン(149.5lbs/67.81kg)※体重超過※カイウェンは規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のイー・ジャーに報奨金の20%を支払う。  前日計量では、フェザー級(65.8kg)で体重超過のトラブル。  中国のリー・カイウェンは、1回戦でルー・カイに1R TKO勝ち。準決勝で神田コウヤとの接戦を判定勝ちしたが、今回の決勝の計量で149.5ポンド(67.81kg)と体重超過に。  145ポンド+1ポンド許容(66.2kg)がリミットのフェザー級で1.61kgオーバーのカイウェンは、145.5ポンド(66.00kg)でパスしたイー・ジャーに対して、報奨金の20%を支払うことで試合は実施されることになった。  2022年のRTUで松嶋こよみにスプリット判定勝ちしているイー・ジャーは、2023年のRTU1回戦でウーズーアーズービエクアにガードからの腕十字で一本勝ち。準決勝では韓国のキム・サンウォンに判定勝ちしている。  1R、ともにサウスポー構え。イー・ジャーが先に左カーフキックから。カイウェンも左ローを返す。イー・ジャーは左ストレート、左ロー、左アッパー!  一瞬後退したカイウェンだが、左ローを返す。上で組んでイー・ジャーを剥がして左右で追うカイウェン。そこにオーバフックで組んだイー・ジャーは四つ組みも、カイウェンも差し返して両差しから小外がけテイクダウン!  しかし、下になったイー・ジャーはカイウェンの右手首を左脇で挟むと、左手でパウンドしてきたカイウェンに腰を切って腕十字! 最後はうつ伏せになって極めてカイウェンからタップを奪った。  茫然とするカイウェンを、かつての練習仲間イー・ジャーは抱き起こしハグ。  2年越しのUFC契約を決めたイー・ジャーは、「俺がUFCファイターに値することを見せることができた。試合後、俺たちは友人だからハグした。ボーナスが欲しいね。課題は多いけど一歩一歩、前進する」と語った。 [nextpage] ▼フライ級(56.7kg以下)決勝 5分3R〇鶴屋怜(125.5lbs/56.93kg)[1R 4分59秒 TKO] ※パウンド×ジー・ニウシュイエ(125.5lbs/56.93kg)  レスリングベースでPANCRASEフライ級王者の鶴屋は、MMA8戦無敗。初の国際戦となった5月の1回戦ではインドネシアのロナル・シアハーンを2R、父・鶴屋浩ゆずりのVクロスアームロックで極めて一本勝ち。準決勝では、ヒザの負傷の中、LFAで活躍するマーク・クリマコに判定勝ち。フライ級決勝進出を決めた。  対する中国のジー・ニウシュイエ(13勝2敗)は、散打ベースでUFCファイターのスムダルジも所属するエンボーファイトクラブ所属。  サウスポー構えから左ストレート、左ハイと左の攻撃を主武器とするが、右ジャブ、右の関節蹴りも鋭く、1回戦ではビリー・パスラタンの跳び蹴りを崩して下からのバギーチョークをかわしてバックマウントからのパウンドでフィニュシュ。   準決勝では前回準優勝の韓国のチェ・ソングクを相手に、ソングクの入り際にカウンターの右、左はストレート、ボディ打ちと打ち分けるなど蹴りのみならずボクシングの上手さも見せている。左を突いて自らテイクダウンも奪っており、寝技は未知数ながら、ポイントメイクにも長けて、判定3-0(30-27×3)のフルマークで決勝進出を決めた。  1R、ともにサウスポー構え。中央を取る鶴屋。ジー・ニウシュイエのジャブの打ち終わりにダブルレッグで組む鶴屋。左で差して押し込み、右は頭に組んで肩パンチ。首相撲からヒザ。  離れるジー・ニウシュイエ。右ボディストレートは遠い。ワンツーの左を突く鶴屋。右前蹴りも見せる。ジー・ニウシュイエの左をもらい後退した鶴屋だが、圧力をかけ直して左を突いて組みに。両脇を差したのはジー・ニウシュイエ。首投げの鶴屋は袈裟固めからマウント、バック!  4の字ロックを組むとリアネイキドチョーク狙い。おたつロックから正対を誘ってツイスターへ! ここは極めきれずもトップを譲らず。トップからジー・ニウシュイエの首を脇に抱えて(Executioner Choke)広背筋で極めに。腕を外してバックマウントからパウンド連打で、残り1秒でTKO勝ちした。  試合後、鶴屋は「負けを知りてえー! とりあえず勝てて良かったのと、決勝なので相手も強いと思っていたので、フィニュシュ出来て良かったです。想像よりも早くフィニュシュできて、想像よりも良かったです」と語った。  また、バックステージでは「日本人で最初のUFCチャンピオンになる」と力強く宣言した鶴屋。『ROAD TO UFC』というスキップが許されないトーナメントを勝ち上がって、手順を踏んでUFCとの契約を手に入れた(※鶴屋怜 試合後インタビュー)。  UFCフライ級は現在、平良達郎が5連勝でランキング入りしており、鶴屋はそこに割って入っていくことになる。また、RIZINフライ級王者の堀口恭司、RIZINバンタム級王者の朝倉海もUFCではフライ級で戦いたいと明言しており、移籍が実現すれば日本人初のUFC王者争いはさらに激化しそうだ。 [nextpage] 【延期】※シャオロンが負傷欠場により5月大会で実施▼バンタム級(61.2kg以下)決勝 5分3Rシャオ・ロン(中国)26勝7敗イ・チャンホ(韓国)9勝1敗
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