ボルケーノのリングネーム通り、爆発的な試合を見せたいというイモト
2024年2月10日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2024 act.1』にて、65.5kg契約オープンフィンガーグローブマッチ3分3R延長無制限Rでパトリック・ルヘイン(アイルランド/COMBATE GLOBAL)と対戦するSB日本スーパーライト級王者イモト・ボルケーノ(グラップリングシュートボクサーズ)のインタビューが主催者を通じて届いた。
イモトは2017年4月にプロデビュー。一時は鈴木千裕、与座優貴らに泥沼の5連敗を喫するも、村田義光、モハン・ドラゴンを撃破して2021年12月のSB日本スーパーライト級王座決定戦で村田聖明との5Rに亘る大接戦を制して王座に就いた。2022年7月にシンパヤックに敗れて5連勝はストップ。2023年6月の再起戦では元DEEPフェザー級王者でRIZINで活躍する芦田崇宏を延長戦で破り、9月には樋沼朝光にも判定勝ち。戦績は13勝(3KO)9敗。
アメリカのMMA団体「COMBATEGLOBAL」からの刺客を相手にどう戦うか。
爆発的な試合も見せたい
――2023年は2戦2勝と全勝でしたが、ご自身にとってどういった一年でしたか。
「試合ではそんなにインパクトを残せていたわけじゃないので、自分としてはまだやれたかなと心残りのある1年でした」
――6月の芦田崇宏戦は約1年ぶりの試合となり、試合期間が空いたのは?
「その前のシンパヤック戦で肩を脱臼してしまい、手術を2回して半年後にリハビリをしていたので試合ができずでした」
――練習できていない期間はどういう思いで過ごしていたんですか?
「全く練習していなかったわけではなく、骨が外れたまま練習してましたね。ウエイトトレーニングができなかったのでフィジカルに関しては落ちましたが、その間もずっとプロ練にも出ていたので不安はなかったです。ただ、6月の復帰戦までに1年間ブランクが空いたことで試合感覚の面でやりづらさはありました」
――シンパヤック戦では5連勝中からの久しぶりの負けでした。
「落ち込んだりも特になく、次にやったらやり返してやろうという気持ちもあったので、リベンジする機会をいただけたらやり返したいと思ってますし、やられた時に次どうしようというのはその日から考えていました」
――復帰戦はOFGマッチでしたが、初のOFGでの試合は問題なかったですか?
「もともと僕はブロッキングをよく使うスタイルなんですが、ちょっとその距離でOFGで試合をするのはリスクが大きいので、いろいろ自分の中で試行錯誤してきました。試合中、頭1個分、拳1個分でパンチを外す距離感を掴むまでに、ちょっと時間がかかってしまい、結局延長戦までもつれ込んでしまいましたね。9月の試合(樋沼朝光戦)では、それが割と修正できたので、今は打撃のトレンドはOFGなので、OFGでSBを盛り上げれたらなと思っています」
――今回3連続でMMAファイターと対戦することになりました。
「OFGだったらグローブでの戦い以上にやれる技が増えるので、次は何で倒そうかな? という感じです」
(C)Scott Hirano/COMBATE GLOBAL
――対戦するパトリック・ルヘイン(アイルランド)についてはどのような印象がありますか。
「映像を見たところ、空手がバックボーンのような動きをしたり、タイプが自分に似てるなと。ということは、自分が苦手なことは多分、彼は苦手だろうし、得意なところが多分一緒だと思うので、恐らく噛み合う試合になるのかなと思います。国外渡航者向けの海外Wi-Fiレンタルブランド名と同じく“イモト”というリングネームでやっているだけに、なぜかご縁があって、タイ、韓国、ミャンマーと世界の色んな選手と対戦してますけど、欧州の選手と初めて対戦することになり、フィジカルの違いとかもちょっと楽しみです」
――どういうフィニッシュを考えてますか?
「パンチ、キックだけで倒そうという考えはなく、MMAファイターが相手だけにタックルして投げてこようとしたら絞め技で勝つことも考えてますし、どんな展開でも仕留めてもいいかなと思っています。ボルケーノというリングネームが付いている以上、爆発的な試合も見せたいです」
――ちなみにどういう由来でボルケーノが付いたのですか?
「以前に他団体出場が決まった時に、僕に付けられた異名が“シューティングボルケーノ”だったんです。相手が怪我して試合が流れたこともあったこともあって、周りからめちゃくちゃいじられて(苦笑)、それまでは本名のイモトで試合していましたが次の試合発表時にはいつのまにかイモト・ボルケーノに変わっていました(笑)。今は『ボルケーノ!』と応援してくれる方もいて、このリングネームで良かったなと思います」
「去年は負けなかっただけの年になったので、今年は全部内容にこだわって、全試合全フィニッシュで終われるように頑張ります。どんなルールでもオファーがあればやりたいですね。僕はプロになる前にアマチュアMMAの試合に出ていたのでMMAにも挑戦して、二刀流で結果を残したいですね」
――それは2019年5月に対戦している鈴木千裕選手がMMAに挑戦しRIZINで活躍していることも影響を受けていますか?
「そうですね。彼の活躍でモチベーションが上がってますし、同じ階級なので悔しさもあります」
――以前インタビューした時に、笠原弘希選手がライト級からスーパーライト級に階級を上げてベルトを狙いたいと言われていたのですが、意識はしていますか?
「あんまり考えていなかったんですけど、機会があれば全然やります。彼のデビュー戦の頃から試合を見ていてどういうタイプの選手というのは全部頭の中に入っているので、対策は立てやすいかなと思います」
――他団体では65kg戦線が盛り上がってますが、そこに関しては?
「自分が今65kgのSBのチャンピオンなので自分がSBを盛り上げていかないといけない意識があります。今MMAでも65kgのフェザー級戦線が盛り上がっているので、そこに自分も飛び込んで中心になって引っ掛け回したいなと。まずは次の試合に集中します。今大会はONEの元チャンピオンとかいっぱい来るんですけど、自分が一番おもろい試合をするので注目してください!」