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【GLADIATOR】竹中がテムーレンに一本勝ちで「RIZINさんオファー待ってます」、上久保が一本勝ち「僕はUFCだけを目指さないと強くなれないから」、佐々木信治への挑戦者は田中有に。河名がチハヤフルを初回KO、復帰の中川がバットオチルに敗れる

2023/12/09 12:12
 2023年12月9日(土)大阪・176BOXにて『BODYMAKER presents GLADIATOR 024』が開催された。 ▼メインカード  第14試合 GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦 5分3R〇田中 有(総合格闘技道場Reliable)70.30kg[判定3-0] ※30-27×3×グスタボ・ショーマン・ウーリッツァー(BRAZILIAN・THAI)69.70kg 「ライト級次期挑戦者決定戦」として、田中有(総合格闘技道場Reliable)とグスタボ・ショーマン・ウーリッツァー(BRAZILIAN・THAI)が5分3Rで戦う。  Reliable神戸からプロ修斗で環太平洋王座挑戦経験のある田中有はGLADIATOR初参戦。修斗で岡野裕城に判定勝ち後、「環太平洋ライト級王座戦」でキャプテン ☆ アフリカに一本負け、2022年12月の前戦ではマックス・ザ・ボディに判定負けしており、GLADIATORで再起に臨む。  ウーリッツァーは、2023年1月に当時の王者キ・ウォンビンに挑戦も2R TKO負け。その後、2023年2月にブラジル『True Time 15』でギロチンチョークによる一本勝ちで再起を遂げている。  GLADIATORライト級王座は、キ・ウォンビンが「Road to UFC」に出場するために王座を返上。暫定王者だった佐々木信治が現在、正規王者となっており、その王座への次期挑戦者決定戦となる。  田中は、「今回GLADIATOR初参戦という事ですごくワクワクしています! 面白い試合をしてGLADIATORライト級にヤバいやつきたなと思わすような試合をします。対戦相手のグスダボ選手は実績のある良いファイターでパンチが強そうで勢いがよく、寝技もしっかりしていてバランスのいい選手だなと思いますが、僕が圧倒して勝ち次に繋げます。最後にブラジルから来てもらい感謝します。熱い闘いやりましょう! GLADIATORは強い選手や外人選手が沢山増えてきて凄く良い団体だなと思い出場する事を決めました。一人でも多く僕の事を知ってもらい次期挑戦者として名前上がるような試合をします!」とコメント。  対するウーリッツァーは、「このたびチャンスをありがとうございます。しっかり準備をして、相手を倒しに行きます。GLADIATORのベルトは俺のベルトです。残念ながら、GLADIATORのタイトルを争う最初のチャンスを逃してしまいました……。それ以来、毎日、トレーニングセッションで、私は新たなチャンスを待っていました。そして、そのチャンスは田中有に勝てばすぐにやってくる! だから私は彼をとても尊敬していますが、私のベルトを手に入れるためにはできるだけ早く彼を倒す必要があります」との意気込みを語っている。  1R、シングルレッグからボディロック&小外がけテイクダウンは田中! ウーリッツァーの手首をコントロールしてパウンド。立つウーリッツァーを追って倒す。  2R、右ローから組んでボディロック、足技を合わせてテイクダウンは田中! 立つウーリッツァーに組むとウーリッツァーはギロチンチョーク狙い。首抜く球か。力使ったウーリッツァーに上からパウンドまとめる。  3R、シングルレッグから尻下でクラッチして両足を引いてテイクダウンは田中。正対するウーリッツァーをハーフから削り、最後はサイドバックからパウンド連打。盤石の試合運びで判定3-0(30-27×3)で田中が勝利した。  試合後、田中は「ちょっとオモロなかったですね。でもこれがMMA、しょっぱい試合をしてもみんなのおかげで戦えました。僕も子供が産まれるんですよ。ありがとうございました。佐々木(信治)さん、もっと強くなってやりましょう」とマイク。  ケージインした佐々木は「しばらく試合をしていませんが、タフファイトで見ていてしんどくなる試合でした。じゅん君がReliableを起ち上げたときから知り合いで、まさか弟の有くんとやることになるとは。それも運命だと思います。そういう思いで緊張して見ていたので、またYouTubeで見て、そのときはしっかり攻略して『さすがチャンピオン』と言われる試合をします」と語った。 [nextpage] 河名マストがチハヤフルにTKO勝ち「打撃下手と言っていたヤツ黙れ!」 ▼第13試合 GLADIATORフェザー級 5分3R×チハヤフル・ズッキーニョス(MIBURO)66.15kg[1R 2分35秒 KO]〇河名マスト(ロータス世田谷)66.25kg  フェザー級戦。ともに6月の王座決定トーナメント準決勝で惜敗し、9月大会で成長を見せて勝利を手にした河名とチハヤフルが対戦する。  河名は、元グレコローマンレスリングU-23世界王者。全日本社会人選手権優勝・国体二連覇などの実績を引っさげて、MMAに転向も、初戦でジェイク・ウィルキンスのハイキックを受けてカットしドクターストップ。苦い敗戦を経験した。しかし、その後は約2カ月毎に試合を行い、怒涛の5連勝。武器であるグレコローマンレスリングをMMAにアジャストし、急激にMMAファイターとして成長し、2022年8月には北米LFAでUFCのマイルズ・ジョンズと兄弟のイラジャ・ジョンズと対戦。判定負けを喫した。  2022年11月のNEXUSで寿希也を2R TKOに下すと、2023年6月のGLADIATOR 022でPANCRASEで透暉鷹、亀井晨佑を苦しめたパン・ジェヒョクにスプリット判定負け。9月の前戦でユン・ダウォンを相手にスタンド、組みでも進化を見せて判定勝ち。再起を飾っている。  河名は、「トーナメントで負けて、改めて伸びしろに気づくことができ、それに向き合いながら前戦に臨むことができました。試合するたびに掴めている感覚があるので、今回も新たな自分を見せようと思います。チハヤフル選手は、頑丈で粘り強く戦う選手なので、徹底的に自分のフィールドに引き摺り込んで、心が折れる音を聞くのが楽しみです。自分自身のために勝って、大切な人と喜びを分かち合います!」とコメント。  一方、前戦でハンセン玲雄と対戦し、左ハイを効かせて左右ラッシュで2R TKO勝ちしたチハヤフルは、「前大会でフェザー級トーナメントが一旦終わりました。死闘を勝ち抜いたパン・ジェヒョク新チャンピオンのことは尊敬しています。が、決勝はダギースレンの計量オーバーでいまいち締まらなかったので、もう一丁盛り上げたいと思っていました。  ここに来ての河名マストとの対戦は必然だと思っています。トーナメント参戦の噂を聞いた時から戦いたいと思っていたので、前回互いに生き残り、ようやくその時が来たという思いです。河名マストの印象は、タフなエリートアスリート。レスリング時代とLFAでの試合も含め、世界を知っている選手だと思います。そのような選手に触れるのは初めてなので、非常に楽しみです。  対して僕はエリート要素ゼロの、彼から見れば野良犬みたいな存在でしょう。さっさとUFCに行きたい彼にとっては負けられない相手であることは確かです。しかし、GLADIATORには今後も国内外から新たな実力者が参戦してくるでしょうから、僕もここで負けてはいられない。河名マストを誰の目にも分かる形で倒せば、ベルトにも一気に近づくと思っています。 最後に、彼は純粋に結果を求めるアマチュア競技の延長としてMMAをやっているように見えます。一方で自分にとって試合は単純な競い合いではなく、命を燃やす祭です。対照的な僕ら2人、面白い化学反応が起きると思います。お見逃しなく!!!」と、河名とは立場の差と試合のとらえかたに違いがあることを語っている。  この試合の勝敗が、フェザー級タイトル戦線に大きな影響を及ぼすことは間違いないマッチアップだ。  開始早々圧力をかけて組む河名に、チハヤフルは前転亀の巻き込みも狙うが、コントロールし続ける河名。立ち上がったチハヤフルをすぐに追い左右の連打で危なげなく仕留めた。  試合後、河名は「KOしちゃいました!『打撃下手』と言ってたやつ黙れ! グローブ壊しちゃってたんで新しいグローブいただきありがとうございました」と語った。 [nextpage] 竹中大地が前王者テムーレンに一本勝ち ▼第12試合 GLADIATORバンタム級 5分3R〇竹中大地(パラエストラ和泉)61.55kg[1R 4分27秒 リアネイキドチョーク]×テムーレン・アルギルマー(Shiqen Beelii/第6代GLADIATORバンタム級王者)61.55kg  2023年最終戦となる『GLADIATOR 024』に、元ONE Championshipファイターで元修斗環太平洋バンタム級王者の竹中大地が参戦。前GLADIATORバンタム級王者のテムーレン・アルギルマーと対戦する。  9月30日の『GLADIATOR 023』でケージインした竹中は、12月9日大会出場を宣言。「過去最高の自分でここに立ちます」と、語っていた。  日本を代表するバンタム級ファイターの一人、竹中は大阪出身でパラエストラ和泉に所属。2013年のプロ修斗デビュー戦から無敗のまま新人王を獲得。岡田遼、エダ塾長こうすけ、金海裕輝、佐藤将光、小蒼卓也を相手に5連勝を飾り、VTJでも土肥 聖帝 潤、ジョン・チュンイル、アラン・フィルポットに勝利している。  修斗で一気に環太平洋王者に駆け上がり、その後は主戦場をONE Championshipに移し、ONEバンタム級(※水抜き禁止の65.8kg)初戦で元コンテンダーのキム・デファンを下すと、レアンドロ・イッサをTKO、その後、ユサップ・サーデュラエフにスプリット判定で敗れてONEフライ級(※61.2kg)に変えてイヴァニルド・デルフィノにリアネイキドチョークで一本勝ち。  コロナ禍で試合が減るなか、2021年10月の『Road to ONE』で和田竜光と熱戦の末、スプリット判定負け。2023年7月に約2年の沈黙を破り約7年ぶりに修斗のリングに上がり、バンタム級環太平洋王者の藤井伸樹とノンタイトルで対戦。判定3-0で勝利していた。  今回のGLADIATOR参戦にあたり、竹中は「33歳になりましたが、自分のキャリアに全然満足していないです。身体も気持ちもダメージもなくメッチャ元気です。傍から見たら、『そろそろ引退?』とか、知らない人からは『まだ格闘技やっているんですか』なんて言われるようになってきました。『昔、格闘技をやっていたんですか』と、初めて会った人にも言われます。世間から見たら、辞めて行っている人間なんやという歯がゆさ、悔しさがあります。自分の実力を証明する舞台へ進むための足掛かりではないですが、そういうフィーダーショー的な立ち位置にある『GLADIATOR』でしっかりと勝って、世の中に認められるような試合をどんどんしていきたいと思っています」とコメント。  そんな竹中の前に立ち塞がるのが、前王者のテムーレンだ。  ムエタイで4戦4勝(モンゴル選手権優勝)、シュートボクシングで3勝0敗、散打とコンバットサンボでともに国内選手権銅メダルを獲得すると、レスリングも武器に、2019年の『MGL-1 Fight Night 3』でプロデビュー。2022年11月にモンゴルで行われた『ROAD TO ONE』でバヤージャルガル・ツェンドーに判定勝ちすると、2023年3月の『GLADIATOR 021』で神田T800周一に1R TKO勝ち。6月の再戦でも神田にスプリット判定で勝利し、3連勝をマーク。  しかし、9月大会で竹本啓哉にスプリット判定で敗れ、王座陥落。今回の竹中戦のオファーを即了承するなど、王座返り咲きへ強い意志を見せている。  王座を失った直後にダムランプレウ・コーチと足関節の対処方法の確認を控室で行うほどの研究熱心さと向上心を持つテムーレンにとって、『ROAD TO ONE』で勝利しながらONEと契約をできなかった思いを、元ONEファイターである竹中との試合でぶつけて、自身の力を確認したいところだろう。  竹中にとっても、世界へのステップアップを果たす上で負けられない戦いとなる。モンゴル、韓国、フィリピン勢の参入もあり、激しさが増すGLADIATORへの竹中の参戦により、バンタム級タイトル戦線は新たに勢力分布図が塗り替えられるのか。  テムーレンは「今年、日本で3度試合をして自分でも凄く成長していると感じているので、竹中選手にはしっかりと練習をしてきてほしい。自分はもの凄く練習しているので面白い試合になると思うので、互いに頑張ろう。日本のファンのみんなは、いつも応援してくれて感謝しています。今回も激しい試合をするので、ぜひとも自分のことを応援してほしいです」と意気込みを語っている。  1R、ともにサウスポー構え。左カーフを当てて左ミドルを効かせる竹中。テムーレンも鋭い踏み込みの左ストレートを突く。テムーレンの右ヒザに後方に崩れた竹中だが、すぐに立ち上がり、テムーレンの」右ハイを掴んで組みに。ここは突き放したテムーレンだが、続く竹中の左ミドルにくの字に後退! 詰める竹中がテイクダウンから立ち際にバックテイク。リアネイキドチョークを極めた。  試合後、竹中は「初めてのGLADIATOR、すごく楽しかったです。来年1月に自分、娘が生まれる予定で、大変な時期に好き勝手試合させてもらつて、次はしっかりサポートしてもうひとつの勝負に勝ってもらいたいと思います。来年はRIZINで、誰とでも勝負できると信じているのでRIZINさん、オファーお願いします」と語った。 [nextpage] 上久保が緊急参戦のジョンウに1R一本勝ち「僕はUFCだけを目指していかないと強くなれないから」 ▼第11試合 GLADIATORバンタム級 5分3R〇上久保周哉(Tri.H/頂柔術)61.45kg[1R 2分48秒 リアネイキドチョーク]×ペ・ジョンウ(Extreme Combat)61.65kg※シン・ジェヨン(TEAM CROWS/韓国)は負傷欠場  上久保はMMA13勝2敗1分。日本人バンタム級最強の一角で、様々なテイクダウンを武器に、相手を寝かせて削って極めるMMAグラップラー。  2018年7月からONEに参戦し、スノト、モハメド・アイマン、キム・デファン、ブルーノ・プッチ、ミチェル・チャマール、トロイ・ウォーゼンに勝利し、3年半の『ONE Championship』で6勝0敗と負け無し。  世界最高峰を目指すためにフリーランスとなり、2023年は『Road to UFC』に出場。5月の1回戦で中国のバーエゴン・ジェライスに判定勝利。8月の準決勝に進出も、同じく中国のシャオ・ロンに判定2-0で惜敗している。  GLADIATOR初参戦に向け、上久保は、「MMAの試合がなかなか決まらない、試合が無い時期に気にかけてくれていたのがGLADIATORでした。今回も強い相手を候補に挙げて交渉してくださり、自分にとって必要な試合を組んでくれたと思っております。格闘技が好きですし、楽しいです。文字通り身体が壊れて競技ができなくなるまで続けると思います。まだまだ知らない事や出来ない事もありますし、体験できていない事も数知れません。今回の試合を経て、より格闘技が好きな自分でいられるように、しっかりと自分と向き合っていこうと思います」と主催者を通じてコメントしていた。  対するは、当初予定されていたシン・ジェヨン(5勝2敗)が負傷欠場で、ペ・ジョンウ(Extreme Combat)が上久保と急遽対戦することとなった。  ジェヨンはファイトキャンプを終え、減量を控えた状態で足首を負傷し、腰まで痺れがありドクターストップに。代役出場選手を探したところ、同門のエキストリーム・コンバット所属で「Road to UFC」バンタム級ファイナルで戦うイ・チャンホのトレーニング・パートナーであるペ・ジュンウが名乗りを挙げた。  ジョウンは1995年12月31日生まれの27歳。テコンドーとボクシングの経験があり、ブラジリアン柔術は青帯で韓国軍士官服務時代にはテコンドーとボクシングの教官を務めていたという。  今回がプロデビュー戦ながら、主催者を通じて「昨日までにもイ・チャンホのRTU決勝戦の準備を一緒にしたので、4日前のオファーでも問題ないです。この所、トレーニングキャンプで毎日のようにハードトレーニングをしてきたので、今はもう減量に集中するだけで、むしろ楽な状態です。上久保選手のような強いファイターと試合ができることになって光栄です。上久保選手には楽しい試合をしようとお願いしたいです。本当にお願いします」と意気込みを送っている。  上久保もこの緊急事態に動じることなく、対戦相手の変更に応じ両者の一戦が実現する。  新チャンピオン竹本啓哉が9月に誕生したばかりの『GLADIATOR』バンタム級戦線に置いて、今大会には既に竹中大地と前王者テムーレン・アルギルマーのマッチアップも決まっており、上久保の『GLADIATOR』参戦は、同階級の勢力分布図を一気に塗り替える可能性もある。どのような化学反応を起こすのか。  1R、サウスポー構えのジョンウを詰める上久保だが、ジョンウの指が目に入り中断。再開。シングルレッグの上久保は左足でまたぎ脇を潜ってバックテイク。右足をかけてバックに乗り、ケージを蹴って中央に引き込み、すぐに4の字に組んでリアネイキドチョークを極めた。 「6年ぶりくらいの日本の試合でいろいろ気負っているところがあったんですけど、対戦相手も変わってそれでも試合を──UFCしか見ていないことを知って組んでくれたことに感謝します。僕はUFCを目指し続けないと強くなれないから、これからも真っすぐに進んでいきます。この後、竹中選手、めっちゃ強いので、見てください」と語った。 [nextpage] 11カ月ぶり復帰の中川皓貴、モンゴルのバットオチルに判定負け ▼第10試合 GLADIATORフェザー級 5分3R×中川皓貴(総合格闘技道場Reliable)66.10kg[判定0-3] ※28-29×3〇バットオチル・バットサイハン(Shiqen Beelii)66.20kg  心機一転、GLADIATORに戦場を移すこととなった田中と同じReliable所属の中川も11カ月振りにケージ復帰を果たす。  中川は中学・高校と柔道を学び、アマチュア修斗関西大会で3位。2017年のプロデビューから一つのノーコンテストを挟み、GLADIATOR、DEEPの舞台で北﨑拓実、鈴木敦順、今村豊、濱太紀等を破り7連勝。2021年にPANCRASE初出場で遠藤来に判定負け。2022年2月にはRIZIN TRIGGERで小島勝志に判定勝ち。同年8月のGLADIATORで原口央にスプリット判定負けも、9月に島村裕に判定勝ち。2023年1月の前戦『GLADIATOR 020』でチョ・ソンビンとのフェザー級王座決定戦に敗れ、脇腹を負傷した中川だが、新王者パン・ジェヒョクの持つベルトを狙い、復活の一歩をバットオチル戦で踏み出す。  復帰戦に向け、中川は「今回の、試合に向けて前の試合から期間が空いてしまって、みんなにも『辞めるん?』とか『辞めたん?』ってめっちゃ聞かれたんですが、男は負けたままじゃ終われないです。きっちりとやり返しに帰ってきました! もう負ける事は出来ないです。応援して頂いている方に悔しい思いはさせません。モンゴルの人は力強そうやなとか、どんな試合するんやろとかめっちゃ考えてたんですが、考えていても一緒やって思って。やる事は一つしか無いので、ただきた相手を倒すだけです。GLADIATORのことを含め、前のタイトル戦で負けてめっちゃ弱気になってた自分がいるんですが、GLADIATORの王座決定トーナメントとか見ていて、やっぱりベルトが欲しくなりました! 海外選手も増えてGLADIATORも櫻井さんのお陰で大っきくなって人気があるんですが、GLADIATORのベルトが1番似合うのは自分や思っているので!」とコメント。  対するバットオチルは、竹中大地と対戦するモンゴルのテムーレン・アルギルマーと同門のShiqen Beelii所属で、プロMMA戦績は2勝1敗ということだが、モンゴルで1度だけ開催されたことがあるIMMAFの大会で優勝し、タイガームエタイに滞在し世界レベルのトレーニングを積んできた。  2023年1月に長谷川賢タレントリレーションズ代表が現地で視察をした際に戦績に関係なく、いの一番に来日候補に挙げたウェルラウンダーだが、当時は時期的に学業に専念せざるを得なく、招聘を諦めたという将来性の高さが買われているファイターだ。モンゴル人のパワーに洗練されたMMAを使いこなすというバットオチルは、「初めての海外での試合なので、この試合は私にとって非常に重要です。 チャンピオンへの第一歩なので全力で戦いたいと思っています」と語っている。   1R、サウスポー構えのバットオチルは左ハイ。さらに左の蹴りもその打ち終わりに中川はダブルレッグテイクダウン! 金網使い立つバットオチルは逆に崩して中川の上に。両足を4の字で束ねる中川との上の取り合いから足を解いた中川がバックテイク、パウンド! リアネイキドチョークへ! 立ち上がり外したバットオチル。送り手を取られながらも右一本で差して上でゴング。  2R、右から左を差し込む中川だが蹴りの打ち合いで左ミドルを当てたバットオチルがバランス崩した中川の上に。ハーフの中川は下から踵を足に落とすが、押さえ込むバットオチルもヒジ。ロッックダウンで下げさせる中川に足を戻して右で枕にパウンド! さらに左で脇差し寝かせると、右で差す中川に左小手で寝かせる。後転して立ち上がる中川にバックテイクで崩しに、中川も思わずケージを掴む。  3R、左で詰めるバットオチルに首投げで抱え込んで中川。ボディロックのバットオチルに中川はギロチンチョーク! しかし引き込みにテイクダウンのバットオチルは首を抜き上に。パウンドからの抵抗にバットオチルは「ホーッ、ナイス!」と言いながらハーフで削り続ける。金網使い立ち上がった中川だが、残りわずかでゴング。  判定は3-0(29-28×3)でバットオチルが勝利した。 [nextpage] フライ級チェ・ドンフンが久保健太を3RにTKO ▼第9試合 GLADIATORフライ級 5分3R×久保健太(GSB多治見)57.00kg[3R 4分31秒 TKO] ※左フック〇チェ・ドンフン(チームMADポパン/DOUBLE GFCフライ級王者)56.70kg  2023年1月大会に来日し、当時のフライ級王者NavEとの対戦が決まるも負傷欠場となっていたDouble GFCフライ級王者チェ・ドンフン(チームMADポパン)の仕切り直しの参戦が決定した。  24歳のドンフンは、アマMMA8連勝からプロMMA4戦無敗。2022年5月にキャリア3戦目にしてイ・ジュンヨンに判定勝ちで、Double GFCフライ級王座に就き、2022年8月にはキム・ヒョリョンにも判定勝ちで王座防衛を果たしている。また、キック1勝、コンバットサンボでは全国選抜大会で3位に入賞しているオールラウンダーだ。  対するは、GSB多治見の久保健太。MMA8勝3敗の久保は、2022年11月の『RIZIN LANDMARK Vol. 4』で岡本秀義に2R TKO勝ちするなど3連勝も、2023年1月の『GLADIATOR 020』で宮城友一に一本負け。4月の前戦では田中義基に判定勝ちを収めている。  MMAの理解度が深まったことで、さらに打撃の威力が増したという久保と、進境著しいチェ・ドンフンの一戦は、現在空位のフライ級戦線に大きな影響を与えるファイトとなる。 ◆久保健太「相手に不足はない」 「『GLADIATOR 024』大会への出場オファーを頂きありがとうございます。前回出場させて頂きました『020』大会での宮城友一選手との試合では、不甲斐にも敗退してしまい、とても悔しい思いをしました。宮城選手という偉大な選手を相手に、それなりに懸けていた思いがありました。しかし試合直前の5日前まで初のコロナにかかり寝込んでしまい、一時は試合欠場となる状況まで陥っていたこともあったことから、僕自身にとっては不完全な試合となってしまいました。それでも試合に出場し戦ったこと、宮城選手と試合をさせて頂いたことに何一つ後悔はしていません。そんな状況の中でも試合をした自分に誇りも持っています。その悔しい思いから、その後のDEEP名古屋大会でタイトルを持つ選手から勝利を収めては、GLADIATORでの挽回を待ち望みながらに日々トレーニングと練習の日々を重ねてきました。  そしてようやくそのチャンスを頂き、対戦相手をお聞きしたところ海外の強豪選手、韓国のダブルGFCという団体の現王者であるチェ・ドンフン選手でした。戦歴等を確認したところ、MMA無敗の柔道ベース、コンバットサンボでは韓国国家選抜選手権優勝とかなりの実績がある強豪選手でした。対戦相手に不足はありません。むしろ他団体の現王者相手に僕を指名して頂けたことに感謝と敬意の気持ちを持って、全力で闘い勝利を手に入れます。  韓国の選手とはRoad FCやCMAでこれまでに何度か戦ったことがあります。CMAカイザーでは僕もタイトルを獲りました。ここはGLADIATORのリング、今では僕もGLADIATORの顔の一人でもあると自負しています。この対戦カード、試合で盛り上げるのも、勝利するのも僕じゃないといけないんです。僕も良い年齢(41歳)になりました。格闘技人生長くはないと思います。今大会に勝利し、GLADIATORフライ級トーナメントに選抜して頂き、そこに宮城選手がいれば再戦はもちろんのこと、行けるところまで駆け上がり王座に君臨することを目指します。試合当日、楽しみにしていて下さい。注目していて下さい。宜しくお願い致します」 ◆チェ・ドンフン「半殺しにするぐらいの覚悟を持って戦う」 「自分はこんなイケメンですが、GLADIATORからチャンスを貰えたことで相手を半殺しにするぐらいの覚悟を持って戦います。応援よろしくお願いします。押忍」  1R、ともにオーソドックス構え。久保の右の蹴りを掴んでテイクダウンするドンフンに立ち上がる久保。右ストレートを当てる久保に、ドンフンはスイッチしてのワンツーの左を返す。オーソに戻して左インローのドンフンはジャブ&ロー。  2R、左右の蹴りを軸に、右カーフを当てるドンフン。久保の入りにジャブ、右ロー、スイッチしての右関節蹴りも。久保も右ジャブを返して前に詰める。  3R、左から右を当てるドンフンに右を返した久保。手数多くまとめるドンフンに久保は右アッパー! 右を返したドンフンは、ワンツーから左ミドル! 後退する久保だが右を返して押し戻す。しかしドンフンはまたもワンツーから左ハイ! 下がった久保にドンフンは首相撲ヒザ、金網づたいに回ろうとする久保を右アッパーから左フックで沈めた。 [nextpage] 公約通り攻撃的な高橋孝徳がじゅんに一本勝ち ▼第8試合 GLADIATORフェザー級 5分3R×じゅん(総合格闘技道場Reliable/第3代GLADIATORバンタム級王者)66.15kg[2R 4分50秒 リアネイキドチョーク]〇高橋孝徳(リバーサルジム新宿me.we/GRACHANフェザー級ランキング1位)65.90kg  今大会の「GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦」でグスタボ・ショーマン・ウーリッツァーと王座を争う田中有、フェザー級でバットオチル・バットサイハンと国際戦を戦う中川皓貴と同じ総合格闘技道場Reliable神戸を率いるじゅんは、勝っても負けても会場を熱狂の渦に巻き込むアグレッシブファイター。  対して高橋は、ケージレスリングを軸とした堅実な戦いでGRACHANではフェザー級王座決定トーナメント決勝まで勝ち上がった実力者。ファイトスタイル的には水と油の両者の対戦で、どちらが自身を貫き通すことができるか。 ◆じゅん「高橋選手、ほんとうは打撃で試合したいんじゃないんですかね」 「GLADIATORは、いつも選手の事を一番に考えてくれている凄く良い大会です。GLADIATORがインディ団体と言うてる人がいるなら、アホかと言うてやりたいですね(笑)。弱い外国の選手ではなく、強い外国の選手を使っている所にも惹かれます。ここに勝てないと世界で勝負出来ない事を明確にさせているので、世界を目指す選手にはめちゃくちゃいい刺激だと思います。余談ですが、凄い金額がかかっている団体だと思っていますが、一体いくらくらいかかっているんですか?(笑)。相手選手(高橋孝徳)のことは組みの展開が得意で、そこから判定で勝ちに行くって感じの印象です。  でもキックパンツで試合しているのを見ると、ほんとうは打撃で試合したいんじゃないんですかね? 僕は約5年ぶりの試合でもともと1階級下でやっていたのでパンチもキックも弱いはずです! 日本でトップの選手でもないので、相手の方からすると打撃の試合をやるのにお手頃の相手なんじゃないですか? 僕は盛り上がる試合しかする気がありません。組みでも寝かされても、盛り上がる事したります! 勝つにこした事はありませんが、お客様や興行主様が喜ぶ試合にしたいです。なんで打ち合ってくれれば嬉しいです。  こんな事言うたらダメですが、ここで僕を倒してくれれば、また僕のジム生が相手選手を倒しに行くというストーリーが出来るので、面白いんじゃないんですかね。僕は倒れないですけどね。僕はもう選手活動はする気が無かったんですが、色々と考える事があり、その結果また試合をする事にしました。櫻井代表への恩返しになるか分かりませんが、そうなれればいいです」 ◆高橋孝徳「これまでよりも攻撃的なファイトに」 「関西のみならず、アジアの各国から強豪選手が参戦するGLADIATORに初めて出場する機会をいただき光栄に思います。私個人としては、前戦でGRACHANのタイトル獲得に失敗(小島勝志に判定負け)してからの再起戦となります。もう一度頂点を目指す上で、しっかりレベルアップした姿をお見せいたします。これまでよりも攻撃的なファイトにご期待ください」  1R、左アッパーと右フックのコンビネーションのじゅん。高橋は首相撲ヒザ。体を入れ替え左で差してヒザもブレーク。じゅんの蹴りがローブローとなり中断、再開。高い右前蹴りを当てるじゅんにシングルレッグテイクダウンは高橋。脇差し頭つきのパスガード狙う。そこに跳ね上げスイープ合わせに行くじゅんだが、上は高橋。すぐにヒザ立てたじゅんのサイドバックにつくが、じゅんも立ち上がり押し込みゴング。  2R、右カーフを当てる高橋に、右の相打ちを効かせたじゅん! 片ヒザを落とした高橋も右を狙うと、じゅんの蹴り足を掴んでテイクダウン! 首を賭けるじゅんから抜いてパスガード、クルスフィックス、パウンド、ヒジ連打! 止められてもおかしくないが、じゅんは亀まで戻すと、高橋がバック奪い、リアネイキドチョーク!  じゅんを失神させた。 [nextpage] スンチョルが澤田を右でKO 【プレリミナリー】 ▼第7試合 GLADIATORフライ級 5分2R×澤田政輝(矢田道場)56.55kg[1R 3分46秒 KO]〇イ・スンチョル(DK GYM)56.20kg  フライ級にも韓国人ファイター=イ・スンチョル(DK GYM)が来日し、澤田政輝(矢田道場)と対戦する。キャリア5勝1敗のウェルラウンダーであるイ・スンチョルに対し、今回が2戦目(※5分1RのOPファイトは含まず)の澤田が大抜擢された。豪快な打撃、重きりの良いサブミッションの仕掛けと将来を嘱望されている澤田の『強い相手と戦いたい』という気持ちが買われ、国際戦に抜擢となった。 ◆澤田政輝「一番面白い試合する」 「オープニングファイトから出て。ここで有名になりたいって思ったのがGLADIATORでした。GLADIATORで有名になりRIZINとか世界に行けるように頑張ります。今回強い相手を候補に挙げて交渉してくださり、自分にとって大事な試合を組んでくれたと思います。強い相手と戦える事が最高のチャンスだと思うので、一番面白い試合するので、皆様見ていてください」 ◆イ・スンチョル「タイトルに通じる試合に」 「日本のファンの皆さんは、自分のことを知らないと思いますが、GLADIATORのタイトルに通じる試合になるかもしれないので一生懸命戦い、自分の出来ることをすべて駆使し、日本のファンに満足してもらえる試合を見せたいと思います。頑張りますので、応援よろしくお願いします」  1R、サウスポー構えの澤田は、スンチョルの組みに首投げテイクダウン。足を手繰るスンチョルに澤田はがぶるも手繰られ下に。ギロチンチョーク狙う澤田に首抜きマウント。バックのスンチョル。両手で手繰り脇を潜って立って落とした澤田。サウスポーから左を突く澤田にスンチョルは右! 澤田がヒザから崩れてレフェリーが間に入った。 [nextpage] ベテラン和田が韓国新鋭ジェヒョクを完封 ▼第6試合 GLADIATOR 60kg契約5分2R〇和田教良(ガイオジム)59.70kg[判定3-0] ※20-18×3×シン・ジェヒョク(Team Geek)58.30kg  和田教良はアマチュア修斗で何度も優勝を重ね、プロデビュー後はPANCRASEや修斗で7勝4敗1分の戦績を重ねたベテランファイター。約5年振りと参戦となったグラジエーター9月大会では梅川毒一郎に勝利し、グラジ・フライ級戦線で存在感を増しつつある中、今回韓国の新鋭と対戦が決定した。  対するシン・ジェヒョクはまだ戦績は浅いものの『Black Combat Champions League 22-23: 9th Week』に出場し、勝利を収めている新鋭ファイター。和田が巧みな試合運びで勝利を収めるか? シンが勢いに乗り勝利を収めるか?  1R、ともにオーソドックス構え。和田の首相撲に右で差すジェヒョク。和田が崩してテイクダウン! ジェヒョクは和田のパウンドのスペースに合わせて立ち上がり。すぐにつく和田の小外がけを凌いでバック取らせず立ち上がり。右ローを当てる和田!  詰めてボディロックをするが、腕を差し入れているジェヒョクが投げさせずゴング。  2R、開始早々にニータップから組んで払い腰テイクダウンは和田! ハーフのジェヒョクに左で脇差し、背中を着かせると、下から4の字でパスを凌ぐのが精いっぱいのジェヒョク。和田は最後にヒジを落としてゴング。判定は3-0(20-18×3)で和田がジェヒョクにつけいる隙を与えず勝利。 [nextpage] 空手王者・南友之輔が柔道ベースの健太の組みを切って連勝 ▼第5試合 GLADIATORバンタム級 5分2R〇南友之輔(BRAVE GYM)61.50kg[判定3-0] ※20-18×3×健太エスペランサ(TKエスペランサ)61.05kg   南は剛柔流出身でポイント制の全空連、KTFルールで活動。全中大会で9連覇の偉業を達成した浪速中から浪速高校、そして近大で空手に打ち込んだ。カデットで世界王者となり、ドバイで行われたプレミアリーグで2位入賞と世界を舞台に戦っている。BRAVEに入門後はMMA一本の競技者生活を送り、9月のプロMMAデビュー戦で小松祐貴を2R KOに下した。  健太エスペランサは柔道ベース。8月の修斗広島大会『TORAO30』ではネインデイネッシュに2R TKO負け。大阪で再起を期す。  1R、オーソの南は、サウスポー構えの健太に右の蹴りから同側の右の突き。再三の健太の組みを差し上げて切るが、インサイドガードに入ったところで健太は手首を掴んで腰を切って腕十字へ。南は押し込んで伸ばさせず。  2Rも右も突きを上下に散らせる南。出入りでワンツーの右を当てる。健太の組みはすかさず差し上げるが、再三組む健太は左でオーバーフックして引き込み十字狙いも、ここもセットさせない南がパウンドから離れて左右を打ち込み、ゴング。   判定3-0(20-18×3)で南が勝利。2連勝となった。 [nextpage] 吉田開威がフェルナンドの寝技をさせずに判定勝ち ▼第4試合 GLADIATORバンタム 5分2R〇吉田開威(朋武館)61.20kg[判定3-0] ※20-18×3×フェルナンド(SMOKER GYM/ピットブルブラザーズ)61.60kg  吉田は、剛柔流を学びながら、硬式空手やフルコン空手で活躍。2023年の全日本硬式空手道選手権で二連覇を達成するなど、積極的に空手の試合に出ている。2019年にカザフスタンで開催されたIKKFアジア硬式空手で優勝。MMAでは、2023年6月に安枝匠に1R TKO勝ち。9月のプロ2戦目で空に判定勝ちしている。  対するフェルナンドは7勝2敗。2022年12月のDEEP大阪で松本レイに1R 腕十字で一本勝ち後、2023年3月のGLADIATOR 021で藤岡陸にスプリット判定負け。6月大会では今村豊に腕十字で一本勝ちしている。  1R、ともにサウスポー構え。左の下段蹴りを当てて行く吉田。フェルナンドの蹴りをかわして後ろ蹴り。詰めてきたフェルナンドをさばいて前蹴りもローブローに。中断から再開。吉田の右前蹴りを掴んだフェルナンドだが、吉田は着地。離れる。裏拳から左の廻し蹴りにつなぐ吉田。  2R、低い手を構えから右ジャブを上下に突き、前蹴り、中足蹴りを腹に突く吉田。フェルナンドの蹴りがローブローとなり中断、再開。左ロー、右前蹴りの吉田に蹴り足を掴もうとするフェルナンドに足を抜く吉田。引き込みも切る吉田。左の蹴りを掴んだフェルナンドは金網まで追い、四つまで持ち込み、バックテイクも、正対した吉田が間合いをとって突いてゴング。  判定3-0(20-18×3)でスタンド打撃を当てた吉田が勝利。3勝目を挙げた。 [nextpage] ドンキーコングパンチの八木敬志がスモーキーに判定勝ち ▼第3試合 GLADIATORライト級 5分2R〇八木敬志(猛者連)69.85kg[判定3-0] ※20-18×3×スモーキー(TKエスペランサ)69.55kg  八木敬志は「格闘DREAMERS」、WARDOG、そしてGLADIATORで着実に結果を残し、2023年7月から母の母国であるフィリピンのCFCでライト級ワンデートーナメントに参戦。1回戦でレイドン・ロメロにスプリット判定で勝利するも、決勝で2R TKO負けで戴冠ならず。しかし、現地でも両手でのドンキーコングパンチで観客を沸かせている。日本に戻り、再起を誓う八木は、9月大会でエフィヴィガ雄志と大熱闘の末に判定負け。連敗からの脱出なるか。対するスモーキーは修斗TORAO GIGで貞永大輔に判定勝ち後、2022年5月の前戦では深見弦汰に1R KO負けしている。  1R、ともにオーソドックス構え。右を振ってダブルレッグテイクダウンは八木。背中越しにハンマーロックを狙う八木に、手を抜いたスモーキーは下から手首を掴みコントロールしながら立ち上がり。遠間からシングルレッグも八木ががぶる。  2R、右ローを打つスモーキーに、右のトリプルで前に出る八木は金網に詰めてダブルレッグテイクダウン、パウンドで片足をパス。スモーキーは左ヒザを内に入れるが、いったん離れた八木は立たせずパウンドで飛び込みホーン。下のスモーキーの足の手繰りを切って寝かせると、両手を組んでダブルハンマーフィストで飛び込み、最後は前転パスも狙ってゴング。  判定は3-0(20-18×3)で八木が勝利した。 [nextpage] 日本拳法王者・木村柊也がプロMMAデビュー戦でKO勝ち ▼第2試合 GLADIATORフェザー級 5分2R×田口翔太(総合格闘技Asura)65.70kg[1R 1分16秒 KO] ※右ストレート 〇木村柊也(BRAVE GYM)65.65kg フェザー級(5分2R)では、宮田和幸代表率いるBRAVE GYMから大型ルーキーの木村柊也がプロMMAデビューを果たす。  明治大学拳法部出身の木村は、第59回と第62回の「全日本拳法個人選手権大会」で優勝。「全日本学生拳法個人選手権大会」では3連覇を飾っている日本拳法の強豪だ。プロ格闘技では、キックボクシングの元王者である猪狩元秀や長江国政、K-1でも活躍した皇治、長島☆自演乙☆雄一郎ら立ち技勢に加え、MMAファイターの中村優作、古賀愛蘭、芳賀ピラル海ら日本拳法をバックボーンに持つ格闘家は多数いる。  レスリングベースのイメージが強いBRAVE GYMだが、伝統派空手出身の野村駿太、黒井海成、南友之輔らをはじめ、日本拳法とも交流したフルコンタクト空手出身の上田幹雄、伊藤空也ら空手家も多い。投げも組みも認められている日本拳法出身の木村は、BRAVEでは自ら組むことも厭わないといい、MMAでポテンシャルを発揮することができるか。  1R、右ローを狙う木村に、田口がカウンターの右で先にダウンを奪うが、立った木村はワンツーで詰め、右で差しての払い腰テイクダウン! マウントも股を抜けた田口が立ち上がり、そこに木村は右カーフを当てて、ワンツーの右! ヒザから崩れ落ちた田口にレフェリーがすぐに間に入った。  試合後、木村は「BRAVEから来た木村柊也です。プロデビュー戦で、日本拳法がバックボーンで、絶対に何があっても勝たなくてはいけなかったので、KO出来て良かったです」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼OP 第1試合 アマチュア フライ級 3分2R〇伊藤琥太郎(総合格闘技道場reliable)[1R 1分54秒 TKO] ※パウンド×辻本涼太(POLARGYM OSAKA)  1R、左右の蹴り伊藤に辻本は首相撲からいったんは崩すも、蹴り上げから立つ伊藤は左右の連打から四つに。伊藤は大内刈テイクダウン。パスガード、マウントからパウンド連打でレフェリーが間に入った。 [nextpage] 【ポストリミナリー】※メイン後に実施 ▼第17試合 GLADIATORフライ級 5分2R×古賀珠楠(スタジオSTYLE)56.85kg[2R 4分53秒 KO]〇宮川日向(SMOKERGYM)56.90kg  1R、オーソドックス構えの宮川に、サウスポー構えの古賀。宮川は右ロー、古賀も左ミドルも互いに間合いを保ち、終盤に右バックフィストの宮川をかわして古賀がボディロックテイクダウン。  2R、右ストレートから左を当てて古賀に片ヒザを突かせた宮川。古賀も左ミドルハイを返すが中に入れない。前戦同様に徐々に圧力を強めた宮川は右ストレートでダウンを奪うと、立ち上がった古賀を金網に詰めて連打、最後は右ストレートで決めた。 [nextpage] ▼第16試合 GLADIATORフェザー級 5分2R×袖裂雄貴(EXARES)65.75kg[1R 4分23秒 リアネイキドチョーク]〇福山佳祐(BRAZILIAN・THAI)65.65kg 福山が袖裂をダブルレッグテイクダウン、バック奪いリアネイキドチョークを極めた。 [nextpage] ▼第15試合 GLADIATORフェザー級 5分2R〇水野 翔(総合格闘技スタジオSTYLE)66.00kg[判定3-0] ※20-18×3×今村 滉(CB IMPACT)65.60kg 初回に水野の組みにアナコンダチョークを合わせた今村だが、首を抜いた水野がドミネート。判定勝ちした。
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