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2023年11月19日(日)北海道PODアリーナにて、『MID α Presents PFC.31&Nexus SPROUT North.3』が開催された。
2023年プロ最終戦となる同大会では、2022年11月に誕生した『SPROUT North』が3回目を数え、大会を通じ、プロ昇格した選手達が既にFighting NEXUSの本戦で活躍している。
その影響も受けてか、第1部の『SPROUT North』は23試合と過去最高の試合数となっており、バンタム級とフェザー級からプロ昇格者が誕生。後日、NEXUS本戦にて破格のプロデビュー戦が約束されている。
第2部のプロ戦では8カードがラインナップされていたものの、第1試合に出場予定だったハント高島の腕の靭帯損傷による怪我で、伊藤光との試合は中止となり、当日は7試合が行われた。
過去一番の試合数と来場者数記録を更新した今大会。立見が出る程の大盛況のなか、セミとメインのストロー級&フライ級のダブルタイトル戦はどちらも5Rまでもつれこむ死闘が繰り広げられた。
メインのフライ級タイトル戦を戦った黒石大資と平井総一朗の一戦ではセコンドも豪華。黒石のセコンドには小倉卓也、平井のセコンドには所英男がつき、この一戦への両陣営の意気込みが感じられた。
試合は最終5Rに黒石が平井をパウンドアウト、TKO勝ちでフライ級のベルトを巻いた。
ゲスト解説には、現PFC第4代バンタム級王者である渡部修斗が来場。その目前で、第5試合のバンタム級では、亀松寛都が“ジミー”西将希にリアネイキドチョークで一本勝ち。渡部修斗に挑戦状を叩きつける場面も見られた。
その場では返答を避けた渡部だが、全試合終了後の閉会式での挨拶で、驚きの1戦限りの防衛戦を受託した。
「NEXUSのマッチメークを担当しています。PFCめちゃくちゃ熱い大会だなとあらためて思いました。今年の8月に、当時のPFCチャンピオンだった小倉卓也選手に挑戦させていただき、僕が勝ってチャンピオンになってMMAを引退したんですけど、そのあと山本会長と『チャンピオンとして何か出来ることはないか』と話して、チャンピオンの責務を果たすために、1回だけ復帰して、この北海道で防衛戦をやるということになりました。
いや“復帰戦”じゃないです。引退したんで、1回だけチャンピオンとしての責務を果たします。さっき亀松選手、おめでとうございます。今後、PFCを引っ張っていくような選手とやりたいと思ったので、ぴったりだなと。亀松選手と──あんまり先だと衰えてしまうんで、なるべく早めに、来年の1発目でお願いします。甘く見られてるけど、俺、結構、強いよ。一生懸命やって、北海道に挑戦する立場でやる。いい試合が出来たらと思います」(渡部)。
一夜限りの復帰戦として亀松の挑戦を王者として受けることを明言した渡部の言葉を受けて、急遽、2024年のPFC開幕戦となる3月3日(日)の『PFC.32』で渡部vs.亀松のバンタム級王座戦が決定している。
また、第4試合ではRIZIN北海道大会でヒザ十字で安海健人に一本勝ちし、その勢いのままPFCに凱旋した“PODの寝技龍”渡辺トシキが、大阪WAR DOGからの刺客で初参戦の天草ストロンガー四郎を迎え撃った。
WAR DOG柿原代表が見守る中、天草は渡辺の蹴り足を掴んでテイクダウン。しかし、渡辺はガードから左右の腕十字狙い、天草が中央に戻したところに見事に三角絞めを極めてタップを奪取。返り討ちした。
PFCとWAR DOGはこれを機に交流を深めていくことになっており、PFCでは「次はWAR DOGにPFCの選手を送り込みたい」としている。
クロスプロモーションもあり、北海道の地に、大阪・愛知・東京・千葉・青森などから過去最大の参戦があった今大会。北海道PFCは2024年の3月3日に開幕戦を行う予定だ(今大会のYouTube LIVE配信アーカイブ)。