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インタビュー

【Bellator】7年ぶり北米挑戦のISAOの『天城越え』「気持ちを切らさず練習し続けて、常に試合の準備をしていた」=11月18日(土)早朝出陣

2023/11/16 21:11

ドロドロになっても最後は取り切って勝つ

──日本のRIZINにも参戦したことがある、対戦相手のイヴ・ランドゥー選手の印象をお聞かせください。

「独特のリズム感と、黒人の選手特有のすごいバネのあるような戦い方で、結構やりづらさはあるのかなという印象ですね」

──再デビュー戦の相手としてはいかがですか。

「誰とやってもきつい試合にはなるだろうなっていう覚悟はあったので、全然申し分ないです」

──ブレイクダンスがバックボーンの選手というのは経験上、他には……。

「うーん、多分いなかったです(笑)。映像があったので、いくつか見てどういった動きやどういったパターンがあるか、何個かちょっと自分なりには分析とかはしたりしてますが、やっぱり(試合を)見ているとリズミカルというか、跳ねたりしてくるような攻撃もあるので、まあ、びっくりしないようにしておきます(笑)。何をやってくるのかはある程度でしか予測がつかないので、しっかり見極めてっていう感じですかね。バネとか組んでみてのブリッジ力みたいなものは、ちょっとやってみないと力量が分からないところですね」

──ランドゥー選手、現在3連勝中。RIZIN参戦時と比べると経験値も増して強くなっているように感じます。

「そうですね、勝ち進めている選手なので、まあ警戒はしないとなっていうのはあります」

──スイッチヒッターで身体能力が高く、以前はそれゆえに捨て身になってしまう動きもありましたが、現在では組み技も厭わないですね。

「打撃で仕留めてるイメージはあるんですけど、割と自分から組みついたりとか、寝かしてコントロールしてとかもやってるところもあるので、まあ“全部できる”だろうなってのは思ってます」

──それを受けに回ると相手のペースで時間が過ぎてしまう可能性も。

「そうですね、自分自身も削れてしまってポイントも取られっていうのはあると思うので、そういうのはやらしたくないです、そうさせないように、心技体で上回ります」

──8年前のBellatorではゴイチ・ヤマウチと戦い、2016年にはジャスティン・ローレンスと対戦しました。当時の2戦をどうとらえていますか。

「2人ともものすごく強い選手だったので、まあ逆にそれを経験できたのは自分の中では大きいかなっていうのは思います。あのときは、先手を取られてペースを握られてしまった。どんな時でも後手には回りたくないですし、ラウンドも取られてしまうので、自分のペースで進めていければ一番いいです」

──そのペースを握るだけの引き出しがある。ティキ・ゴーセンとポール・ヘレイラが来日したときも動きのディテールを大事にされていました。MMAの精度としても高まっているのではないでしょうか。

「はい。教えてもらったことを反復して実践練習とかでも出せるようにチャレンジしてきたので、細かなところで、技術的なものもあるんですけども、そういうところも出したいし、あとはしっかり極め切れるような戦いをしてみたいなっていうのはあります」

──35歳という年齢の中で、今でもご自身の成長や強さを感じているのですね。

「年齢のことはそこまで気にしてなくて、同年代の選手も活躍してるし、むしろまだまだ伸びている選手とかもいたりするので、自分自身も練習でも成長している手ごたえはあるので、そういったところをしっかり試合で出したいなっていうのはあります」

──試合勘においても不安は無いですか。

「不安は無いないので、もう試合が始まったら集中してやり切るだけです」

──先ほど「ストーリー性がある」という言葉がありましった。それはつまりBellatorでのリベンジストーリーということになると思いますが、まずこの1戦を勝って、そこからどんな物語を自分では思い描いていますか。

「着実に一個一個勝っていって、ゆくゆくはやっぱりランキングにも入る。それで、ちゃんと狙えるところまで行ったらタイトルを賭けて勝ち、チャンピオンになる──そういう気持ちです」

──ところで、ISAO選手の練習仲間である佐藤将光選手のRIZINでの太田忍戦はご覧になりましたか。

「急遽決まっての試合でしたが、佐藤さんももう長年の経験値と、すごくいろんな打倒極を研究してレベルアップもしているので、そういう動きが色々見られましたね。とても刺激になりました、KRAZY BEEとかでよく練習させてもらったりしていますし、練習仲間の試合はやっぱり感じるものがあります」

──同門の菊入正行選手も同じBellatorと契約し、デビュー戦で見事な初勝利をあげましたね。

「はい、同じNEVER QUIT所属の後輩がしっかりKO勝ちして結果を出したことはすごく刺激になりました。自分もやっぱりKOか一本、フィニッシュを狙いたいです。でもまあやっぱり勝ちは欲しいので、判定でもしっかり勝とうとは思っていますが」

──今回参戦する『Bellator 301』はバンタム級王座統一戦(いずれも堀口恭司を倒したセルジオ・ペティスvs.パッチー・ミックス)や、AJ・マッキーの復帰戦をはじめとして人気選手の名前も数多く並び、日本でも注目の高い試合が並んでいます。

「そうですね、ビッグマッチの並んだ大会に出させてもらえて、すごい光栄に思ってます」

──そういうなかで、現在発表されている試合順では第1試合の可能性が高いですが、長い間メインを張ってきたISAO選手がプレリミナリー・カードのトップバッターで試合をするというのは新鮮です。そもそも経験したことはありますか?

「経験はありますが、多分、PANCRASEに出て最初の頃とかだと思うので、本当にかなり久しぶりですね。逆にフレッシュな気持ちで“初心に帰れる”と思っています」

──入場曲はやはり、それでも越えたい『天城越え』ですか。

「はい。そこは変わらずですし、世界に向けて、日本男児ということで。シカゴのお客さんたちにジャパニーズソングを聞かせてきたいと思います!」

──今大会はフェザー級の試合は少ないですが、Bellatorの上位ランカーたちについてはどんな印象を持っていますか?

「本当にハイレベルな選手ばっかりなんですけど、かといって、やり合えない相手たちではないかなっていうのは思っていて、全然。しっかり作り上げればやりあえるなっていう思いはあります」

──あらためて、どんな試合をしたいと思っていますか。

「やっぱり“勝ちたい!”って気持ちが一番大きいので、もう泥臭くてもいいから。最終的には勝ちをもぎとりたいです。もう、ドロドロの、お互いスタミナ切れでドロドロになっても最後は取り切って勝つっていう気持ちです」

(※1)ISAOのPANCRASEでの過去の対戦をU-NEXTで配信中

【PANCRASE 321】第13試合 ISAO VS. 中島太一

【PANCRASE 316】第20試合 ISAO VS. アキラ

(*2)対戦相手の過去試合も配信中

BELLATOR 280 第4試合 イーブス・ランドゥー VS. ギャビン・ヒューズ

BELLATOR 287 第6試合 ウォルター・コグリアンドロ VS. イーブ・ランジュ(イーブス・ランドゥー)

BELLATOR 296 第7試合 イーブス・ランドゥー VS. ピョートル・ニジルスキ

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