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【Invicta FC】ソーレンソンが新フェザー級王者に。RENAに一本勝ちのヴァンザントが惜敗=8.9「Invicta FC 36」

2019/08/11 21:08
8月9日(現地時間)、米国カンザス州カンザスシティのメモリアル・ホールで「Invicta FC 36: Sorenson vs. Young」が開催された。 メインではUFC入りしたフェリシア・スペンサーが返上したInvictaFC世界フェザー級王座をパム・ソーレンソンとケイトリン・ヤングが争い、テイクダウンからバックを奪い続けたソーレンソンが判定3-0で勝利。新フェザー級王者となった。 ソーレンソンは2018年11月にスペンサーにリアネイキドチョークで一本負けしており、そのスペンサーも7勝無敗でUFC入りしたオクタゴンデビュー戦では7月大会でクリス・サイボーグに判定負けしている。 【写真】2019年7月27日の「UFC 240」で当時Invicta FC世界フェザー級王者だったフェリシア・スペンサーと対戦し、判定3-0で勝利したクリス・サイボーグ(左)だが、UFCとの再契約交渉は決裂。Bellatorのスコット・コーカー代表が獲得に名乗りを挙げている。(C)Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC そして前UFC世界女子フェザー級王者サイボーグは、スペンサー戦後にUFC同級王者のアマンダ・ヌネスとの再戦を希望していたが、スペンサー戦が行われた「UFC240」で契約が切れ、ダナ・ホワイト代表がリリースを公表。早速、Bellatorのスコット・コーカー代表がStrikeforce時代同様に、サイボーグ獲得に名乗りを挙げている状況だ。 【写真】Bellatorでフェザー級王座を3度防衛しているジュリア・バッド。RIZINとの対抗戦出場を希望しているが、次の相手はサイボーグかそれとも……。(C)Bellator 現在、Bellator世界女子フェザー級王者はジュリア・バッド。破竹の11連勝で3度の防衛に成功している“絶対女王”は敵無し状態で、大晦日RIZINでの階級差を超えたギャビ・ガルシア戦をアピール中だが、サイボーグの加入となれば、うってつけの相手となる。 かように激動の女子フェザー級戦線でダイレクトリマッチ的にベルトを獲得したソーレンソンは新王者としてどんな活躍を見せるか。 セミでは、ストロー級規程を4.6ポンドオーバーしたジャナイサ・モランジンと、エミリー・ダコーテが対戦。モランジンの右ミドルの蹴り足を掴んだダコーテが右ストレートでダウンを奪い、パウンドでTKO勝利を収めている。 また、アトム級では6月の「Bellator 222」でRENAと対戦し、1RにリアネイキドチョークでRENAを失神させて一本勝ちしているリンゼイ・ヴァンザントが2018年9月のケリー・ディアンジェロ戦(※判定負け)以来のInvicta FC参戦。MMA8勝1敗(※2018年11月にアシュレイ・カミンズに判定負け)のジェシカ・デルボニと対戦した。 ヴァンザントはテイクダウンからバック奪取で腕十字狙い、あるいは引き込みからラバーガード狙いなど寝技で攻勢となるも、ジャッジは上を取ったデルボニを支持。RENA戦のようには極め切れなかったヴァンザントがスプリットの判定負けで連勝が「3」でストップした。 ▼Invicta世界フェザー級王座決定戦 5分5R○パム・ソーレンソン(米国)[判定3-0] ※50-44, 49-45, 48-45×ケイトリン・ヤング(米国) 1R、ともにオーソドックス構え。ジャブから最初に組み付いたソーレンソンだがヤングは切る。右ストレートを打ち込むソーレンソン。ヤングは長い左ジャブで牽制する。ダブルレッグテイクダウンはソーレンソン。背中見せて立つヤングのスタンドバツクに回るが背中から着地するとヤングは正対。ソーレンソンの低いダブルレッグは切るヤング。ワンツーも右回りでかわす。 左ジャブ突くソーレンソンに圧力かけるヤングは刺し合いで勝ると右ミドルまで繋ぐ。しかしソーレンソンはダブレッグテイクダウン! すぐにバック奪うと両足フック。ヤングは腰をずらし立つと両手をマットに着いたソーレンソンに反則のヒザ蹴り。中断後再開。 2R、ソーレンソンの右フックの打ち終わりに右ローを当てるヤング。さらに右ロー! ソーレンソンの左インローはチェックする。金網に詰めて左ミドルはヤング! しかしソーレンソンも左回りで追撃を許さず。右フックをガード上から当てる。互いに右の打ち合いから距離が近くなったところでシングルレッグテイクダウンはソーレンソン! 背中を見せて金網まで這うヤングはまたもバックを許し、ソーレンソンは4の字ロックからリアネイキドチョークへ! 腰をずらすヤングは正対。下からクローズドガードのソーレンソンにブレーク。右を振り再びシングルレッグはソーレンソンも切るヤング。今度はダブルレッグに入り、そこから離れ際にソーレンソンは左右を振る。ヤングも左右の右を打ち返しホーン。 3R、長いワンツーはヤング。左右のサークリングするソーレンソンは右を振って距離を取る。右ローはヤング。しかしソーレンソンはニータップからテイクダウン。しかし脇は差せず立つヤングは首相撲からヒザ。スタンドで左ミドルを当てる。右を振るソーレンソンはの打ち終わりに左右で詰めるヤング。そこにダブルレッグはソーレンソン。いったんは切りかけるヤングだが、なおも足を手繰るソーレンソンがテイクダウン! 背中を見せて立つしかないヤングはバックを許しながらもすぐに正対。クローズドガードのソーレンソンにヒジを打つ。 左腕を掴んでケージウォークで頭に足をかけたソーレンソンは腕十字へ! すぐにまたいだヤングは腕を抜き、自ら離れてスタンドに。右前蹴りを腹に突くヤング。さらに右ロー。まっすぐのダブルレッグはソーレンソンもここは両足を後方に飛ばしてスプロールするヤング。しかし、すぐに立つソーレンソンは細かい左右の連打で詰めると左をヒット! 後退するヤングになおも右をダブルで振る。ヤングは左ミドルも後退しながら。ソーレンソンが相手の土俵のスタンドでも攻勢に。 4R、ソーレンソンのっ左ミドルに右ミドルを返すヤング。ソーレンソンのダブルレッグは切るが、なおもワンツー突きダブルレッグテイクダウンはソーレンソン! サイド奪い両足を束ねると足を抜いて背中を見せるヤングのバックに。腰をずらして正対し上になるヤング。ハーフガードのヤマんぐは肩固め狙いから右サイドに左に身体を向けて亀になってシングルレッグから立つソーレンソン! ヤングは首相撲からヒザ蹴り。ソーレンソンは首を抱えギロチン狙い。首抜いたヤングにダブルレッグテイクダウンはソーレンソン。ホーン。 5R、グローブタッチした両者。右ローはソーレンソン。ヤングも右ローを返す。ワンツーから右ローはソーレンソン。ヤングも右ミドルを返す。互いに左ミドルから打ち合いのさなかにダブルレッグテイクダウンはソーレンソン。背中をつけさせられたヤング。左で枕に抱えニアマウントを奪うソーレンソンに背中を見せるヤングのバックを奪い4の字ロックはソーレンソン。左頬から出血もバックをキープし腕十字、リアネイキドチョーク狙い。4の字ロックで背後から細かいパウンド。残り2分弱をヤングもデフェンスし、ホーン。 判定は、テイクダウンからバックを奪いチョーク、腕十字を狙ったソーレンソンが3-0勝利。新たにInvicta世界フェザー級王者となった。 ▼ストロー級→キャッチウェイト 5分3R○エミリー・ダコーテ(米国)[1R 4分03秒 TKO]※右ストレート×ジャナイサ・モランジン(ブラジル)※モランジンは体重超過 1R、ともにオーソドックス構え。左インローから入るダコーテ。さらに左インロー2発! 中央を取るダコーテは右ストレートをヒット。モランジンも右ローを返すが、そこに右ストレートを狙う。さらに強い左インローはダコーテ。右を振るダコーテは、左ハイ。ブロックするモランジン。右から左の返しのフックまで繋ぐダコーテにかわすモランジン。今度は右ハイのダコーテだが空を斬る。 右ストレートをかすめるダコーテ。モランジンの打ち返しはもらわない。右ローを2度当てるモランジン。右ストレートを打ち込み出入りはダコーテ。常に中央を取るダコーテに右回りのモランジン。右ストレートから左ハイのコンビネーションはダコーテ! ブロックするモランジン。ダコーテは左インロー、さらに右から左ボディを突く。右ミドルを蹴るモランジンに蹴り足を掴んだダコーテは右ストレート! ダウンするモランジンは足が効かず。そこにダコーテは右のパウンドを連打! レフェリーが間に入った。 BellatorからInvicta参戦のダコーテは2月の「Xtreme Fight Night 356」での一本勝ちから連勝。Invicta初陣をTKO勝利で飾った。 ▼アトム級 5分3R○ジェシカ・デルボニ(ブラジル)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×リンゼイ・ヴァンザント(米国) 1R、オーソドックス構えのデルボニにサウスポー構えのヴァンザント。デルボニのローキックの打ち終わりにニータップで組み付くヴァンザントはヒザ蹴りをついて離れる。左右にステップし距離を取るヴァンザントは右ロー。それを掴んでテイクダウンはデルボニ。下のヴァンザントが足を効かせると上体を離して立ち、ガードの足を蹴るデルボニ。ヴァンザントは柔術立ちを何度か狙いながら、両足をデルボニの足にからめてから立つことに成功。 右ミドルを二度打つヴァンザント。キャッチするデルボニに片足立ちで右を打つヴァンザントだが、蹴り足を掴んだデルボニにヴァンザントはジャンピングガード。左足でラバーガード狙い。腰でクラッチするデルボニは頭つけて押し込み。下のヴァンザントは細かいパウンド。デルボニのパウンドには左手を掴んで右足を充てて三角絞め狙い。ヒザ裏で組むもデルボニは空いた左手でボディにパンチ。 2R、オーソドックス構えに変えるヴァンザント。互いにローキックも強い左ローはデルボニ。ヴァンザントも右ローを当て返す。右を伸ばして組んで右の小外刈でテイクダウンはヴァンザント! しかしデルボニも足を越えさせず蹴り上げからすぐに立つ。左ジャブ当てるヴァンザントに左ローを変えるデルボニ。さらに左インロー。右ローを当てるヴァンザント。その足を掴んで右を振るデルボニ。さらに右ローも同じく蹴り足掴むデルボニ。その右は届いていない。 右オーバーハンドを振りつつニータップ&小外で再びテイクダウンはヴァンザント! 背中をつかされたデルボニ。サイド奪うヴァンザントはヒジ、さらに上四方からキムラ狙い。さらにバック回りバックマウントから両足をフック。ボディトライアングル=4の字ロックに変え、リアネイキドチョーク狙い。ケージウォークで動くデルボニにフェイスロックからチョーク狙うヴァンザント。残り10秒に腕十字に切り替えて足をかけるが、デルボニはデフェンス。ヴァンザントのラウンドに。 3R、左ローから入るデルボニ。右フックを振るヴァンザント。さらに右もそこを潜ってデルボニがボディロックでテイクダウン。半分、引き込むような形でガードに入れたヴァンザントは頭をさげて押し込むデルボニに右のエルボー。さらに左足でラバーガード狙い。デルボニは左でボディ打ち単発も膠着ブレーク。強い右ローはヴァンザント。左ローを返すデルボニ。ワンツーで前に出ると首相撲にとらえるヴァンザントは離れ際に右ハイを狙う。左インロー、さらに右ボディはデルボニ。ヴァンザントはダブルレッグも差し上げるデルボニと四つに。互いにヒザ蹴りから左で差して押し込むデルボニにヴァンザントは右で小手巻き。右の小手を絞って左前腕を喉元に当てて突き放したヴァンザント。 スタンド再開。サウスポー構えにスイッチしたヴァンザントは後ろ蹴り。オーソドックス構えに戻して組み付くもヒザ蹴りで突き放すデルボニ。サウスポー構えからバックフィスト狙いはヴァンザントもその打ち終わりに組み付いたデルボニが押し込む。左で差して押し込むデルボニ。ヴァンザントは首投げ狙いから残り20秒ほどで引き込み、三角絞め、腕十字狙いに。両腕をロックして凌ぐデルボニがホーンに両手を挙げた。 上を取ったデルボニだが、ヴァンザントは下からコントロール。2Rを明確に取ったヴァンザントだが……判定はスプリットでデルボニが勝利。MMA戦績を9勝1敗(※2018年11月にアシュレイ・カミンズに判定負け)とした。RENA戦のようには極め切れなかったヴァンザントは連勝「3」でストップした。 ▼フライ級 5分3R○ヴィクトリア・レオナード(米国)[判定3-0] ※29-28×3×ステファニー・ゲルトメイカー(米国) ▼アトム級 5分3R○アリス・アンダーソン(米国)[判定2-1] ※30-27, 28-29, 29-28×ケイティ・サウル(カナダ) ▼フライ級 5分3R○ケイトリン・サモンズ(米国)[2R 4分10秒 リアネイキドチョーク]×チャンテル・コーズ(米国)※コーズは体重超過 ▼バンタム級 5分3R○エリン・ヘープ(米国)[判定2-1] ※29-28, 28-29, 29-27×オウタム・ノートン(米国) ▼バンタム級 5分3R○ジュリア・オットリーノ(米国)[判定3-0] ※30-27×3×ミーガン・コーリー(米国)
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