知っているヤツだけ知っていればいいって思う人
――動き続けて攻め続けているのが太田選手、間隙を突いて佐藤選手が打撃を入れる展開。あのパンチ、あのヒザを入れてあれだけ組まれても判定はとれるって作戦があった?
「本当はもっとまとめる部分だとか、しっかりタックルを切って僕が押しているってところを見せたかったんですけれど、ずっと太田選手が押している展開が評価されるんだって今言われてそうなんだなっていうのが客観的に見れたというか。それまでは僕的には30-27のゲームと感じていたところではあります」
――ガブらせないことは一番気にしていた?
「そうですね。ガブられるとヒザもそうですし、コントロールタイムを長く使われて僕がガブられたところから攻めるのは、そのポジションでは100パーセント太田選手の攻撃しかない。首を狙われたり、そこからヒザだったり、離して打撃というところで完全に太田選手のポジションになってしまう。でもガードとかハーフだとスイープとか狙えて下からも攻められるポジションであるのでそこは気を付けていました」
――テイクダウン対策で相当上の方を向いて身体が伸びている状態だったが、リングだったら今後RIZINに出るんだったら対策は必要になって来るのでは?
「どうでしょうね。ボディロックはとられると思っていたので。リングではボディロックはとられやすいです、もちろん。今回のケージでもボディロックはとられていたので、その中で出来ると言えば出来るのはあるんですけれど、リングだとやってみないと分からないですけれどもうちょっと不利に働く気はしましたね。寝てからも勝負できると思っていたので、逆にもうちょい寝技の展開で動き作っても良かったとぼんやりは思いますけれど、セーフティに行ってしまいました」
――打撃をもらった太田選手が嫌そうな素振りを見せていた。それがなくガンガン来られていたらまた変わっていた?
「そうですね……来られたら嫌は嫌ですけれど、そこで嫌がってくれたから攻め込めた部分だとか、僕が優位に見える展開になったというのはあると思います。多分あんな感じになるんだろなって想像はあったので、そこは想定内だったから助かった」
――試合後のマイクでも試合前にも言っていた「にわか・にわかじゃないのセンターライン」は思うところがあった?
「いやなんかフックになるというか、そういう発言をすることで注目を集められるかなと思って言っただけで、そこは僕は気にしていないというか、そんなに知られていなくてもいい、知っているヤツだけ知っていればいいって思う人なので。知らない人は知らない人でそれでいいと思っています」
――佐藤選手の参戦があった後で、皇治選手と朝倉海選手の話だったり、名古屋大会大丈夫かといった発言があった。そこで思うことはなかった?
「僕じゃ足りないっていうのは理解できるし、所さんがメインになるのも理解できる。自分の力のなさというか、僕だけではどうにも出来ないんだなっていう寂しさというか、虚無感みたいなところは感じます」
――大晦日への想いは?
「今は考えてないですけれど、次の試合を見据えてやっていくだけです。特に大晦日というのは考えていないです」