▼バンタム級 5分3R
×山口怜臣(TIGER MUAY THAI/ALIVE)※プロデビュー戦 61.6kg
[判定1-2] ※28-29×2, 29-28
〇安藤武尊(和術慧舟會AKZA) 61.0kg
世界レベルのアマチュアを経験してきた山口怜臣のデビュー戦がPANCRASEに決定した。愛知県春日井市出身で日本ではALIVEで、タイ・プーケットではAKA、TIGER MUAY THAIで練習したきた山口は、IMMAF2018・2019世界Jr.選手権準優勝者。両年とも決勝で現UFCプロスペクトのムハマド・モカエフに敗れている。
2022年12月の『PANCRASE 330』では、アマチュア戦のバンタム級3分3Rで岡田嵐士にフルマークの判定勝ちしている。BRAVE CFやUAE Warriorsでのプロデビューを目指していたが、PANCRASEでいよいよ5分3Rのプロ戦に挑む。23歳。
対する安藤武尊(ほたか)は、16年のレスリングキャリアを持つ25歳。山北渓人と同じ三重の名門いなべクラブ出身。いなべ総合学園高から大東文化大へ。2019年東日本学生選手権の春季・秋季ともにグレコローマンレスリング60kg級で3位となっている。アマチュアPANCRASE東京選手権で優勝し、2021年8月の『EXFIGHT.1』では山口丈に判定勝ちを収めている。こちらもプロデビュー戦となる。
山口「タイガームエタイとALIVEから来ました。今回相手がレスリングが得意ということで、逆に突っ込んでくるだけなら辛い思いをすると思うので、覚悟しておいてください」
安藤「いろいろSNSで言っているらしいですけど、生まれてからここまで培ってきたもので勝ちにいきます」
1R、サウスポーの山口が低く構えて詰めていく。オーソの安藤は距離を取りつつ蹴りで牽制する。インローを入れる安藤。山口は距離を詰めてワンツーをヒット。ケージ際で左右にステップしながら蹴りを出す安藤。山口がジャブで飛び込みヒット。
ジャブから左ストレート。また飛び込むと今度はジャブからボディストレート。安藤も右を一発返した。サークリングする安藤を追っていく山口だが両者ともに間合いに入らず手数が少ない。1R終了。ジャッジは二者10-9安藤、一者10-9で山口と割れた。
2R、さかんに動いてフェイントをかける安藤。右ミドル・ローを単発ながら入れていく。安藤のローにワンツーを返した山口。距離を詰めて左をヒットさせた。山口また飛び込んでワンツーを入れ離れる。左ミドルを入れた山口。安藤の右をかわしてワンツー。またワンツーを入れた山口。2Rはジャッジ三者とも山口に入る。
3R、詰めた山口に初めてタックルに入る安藤。シングルレッグを狙ったが、足を抜いて離れる山口。ジャブから右ストレートを入れた安藤。山口は詰めていくが、パンチを一発入れるとまた距離を取る。安藤が蹴りを出すがバックステップでかわした山口。山口のサイドキックをキャッチした安藤がシングルレッグでテイクダウン。ハーフの安藤に山口は下から外ヒール。足を抜いて立った安藤。
安藤が再びシングルレッグで倒した。山口はまた下から外ヒールを狙ったが、安藤が上からパウンドを落とす。タックルに入り立ち上がる山口。残りわずかでダブルレッグでリフトして倒した山口だがタイムアップ。
判定は29-28山口、29-28安藤、29-28安藤。2-1のスプリットで安藤勝利。IMMAFでキャリアを積んだ山口だが、プロデビュー戦は黒星となった。