ムエタイ
レポート

【RWS】城戸康裕がバッティングで大流血、ブアカーオ戦はノーコンテストに。吉成名高がヒジ打ちで激勝、3階級制覇へ向けて好発進。劣勢を一発で引っ繰り返した石井一成が戦慄の失神KO勝ち、チームジャパンの先鋒・伊藤紗弥が完敗

2023/09/09 21:09

▼ピン級契約 ムエタイルール 3分3R(インターバル2分)
×伊藤紗弥(尚武会)
判定0-3
〇モンクッペット・カオラックムエタイジム(タイ)


 伊藤はジュニアキックで数々のタイトルを獲得。2012年12月には中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王座に就いた。2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇。2021年4月にBOM女子ピン級(-45.53kg)初代王座、11月にBOM女子ライトフライ級(-48.98kg)王者になると、2022年5月にはナムワンを破りIPCC世界女子アトム級王者となって世界四冠王に。

 2022年10月にはさらに上の階級である-50kgで『MUAYTHAI SUPER CHAMP』のトーナメントに参戦も決勝で涙を飲んだ。2023年3月にはタイ・パタヤで勝利し、IMSAという団体のベルトを新たに獲得したが、5月のWBCムエタイ世界ライトフライ級ダイアモンドベルト王座決定戦では、KANAと対戦経験があるキム・タウンセンドに敗れた。7月のBOMではサネガンに勝利して再起を飾っている。

 RWS初出場の伊藤の相手ははモンクッペット。これまでにKAREN、田中“暴君”藍、藤原乃愛といった日本人選手と対戦経験を持つ。


 1R、まずは右ミドルと前蹴りで距離を測り合う両者。伊藤は右ローの返しを多用する。伊藤は前に出るフェイントを使ってモンクッペットに蹴りを出させ、ジャブや返しの蹴り。モンクッペットの右ミドルが綺麗に決まり、これがポイントとなったかオープンスコアはモンクッペットの10-9×3に。


 2Rも右ミドルの蹴り合い。伊藤は右ローを織り交ぜる。伊藤が入り込もうとしたところにモンクッペットが右フックで伊藤を仰け反らせる。左ミドルをもらった伊藤はすぐに右ミドルを蹴り返すが、モンクッペットはそこに左右の連打。伊藤はモンクッペットの右ミドルをバックステップでかわして右ローを返す。蹴りの射程距離の長さで優るモンクッペットが、蹴り合いでは有利に。このラウンドもオープンスコアは10-9×3でモンクッペット。


 3R、もう後がない伊藤は前へ出て右ロー、右ストレートを打つ。伊藤が入ろうとするところへ右ミドルを合わせ、さらに右ストレートもヒットさせるモンクッペット。伊藤は下がらず前へ出てコーナーへ詰めたモンクッペットに右をヒットさせる。さらに前へ出て行く伊藤だが右フックをもらい、前蹴りで突き放される。モンクッペットの長い手足になかなかパンチも蹴りもヒットを奪えず、蹴り合いもモンクッペットが蹴って終わる。ミドルの相打ちでも伊藤がバランスを崩す場面があり、判定3-0でモンクッペットの完勝となった。

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