(C)UAE Warriors
2023年8月26日(日本時間27日)中東UAEアブダビのエディハド・アリーナにて『UAE Warriors 44』が開催され、元DEEPフライ級暫定王者の藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)が出場。フカベク・ヨクボフ(ウズベキスタン)に2R ギロチンチョークで一本勝ちを極めた。
元アマチュアボクシング5冠王で極真空手もバックボーンに持つ藤田は、2017年10月のRIZINでの那須川天心戦でプロMMAデビュー。2021年2月にDEEP暫定王座を獲得すると、同年9月に伊藤裕樹との再戦を判定勝ちで、初防衛に成功。
2022年5月のDEEPフライ級王座統一戦で、正規王者の神龍誠に敗れるも、続く7月のRIZIN沖縄大会で曹竜也に判定勝ちで再起を遂げている。
以降、海外に戦いの場を求め、「ROAD TO UFC」「ONE」「CFFC」などと交渉。今回の『UAE Warriors』に、日本人として吉野光に続く2人目の参戦となった。MMA9勝4敗。
対するヨクボフは、MMA8勝(4KO・3一本)4敗。7フィニュシュと高い決定力を誇る。2021年6月に元UFCで現UAEWフェザー級王者のアリ・アルカイシに敗れて以降は4連勝中で、2023年5月の前戦では1R KO勝利している。
▼フライ級 5分3R
〇藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)
[2R 3分38秒 ギロチンチョーク]
×フカベク・ヨクボフ(ウズベキスタン/TKMMAFIT)
1R、ともにオーソドックス構え。タッチグローブから藤田は先に左インロー。続いて右ローを当てる。圧力をかけるヨクボフは左ミドル、右前蹴り。藤田はなおも右ローと下から攻める。
スイッチして見せるヨクボフはオーソに戻すと、藤田はワンツー。そこに打ち返すヨクボフの右をかわす。藤田は右ローをかわして左ミドル。そこに前手の左フックを狙うヨクボフ。藤田の左ローにワンツーを狙う。
さらに藤田は右ローも、片足になったところにヨクボフは蹴り足を掴むようにして右で前に出て藤田を倒すと、尻もちを着いた藤田はクローズドガードからギロチンのプレッシャーをかけながら足を解いて、ヨクボフのヒジ打ちに合わせて左で脇を差して立ち上がり。
藤田の右ローはかわすヨクボフ。さらに藤田は右ローを走らせる。その右ローに右フックを狙っているヨクボフ。オーバーハンドの藤田は右カーフ。さらに左ローも、その蹴り足を掴んだヨクボフは、左足を持ち上げて、軸足を刈ってテイクダウン!
藤田はクローズドガードで下に。腰を切ろうとする藤田にヨクボフは中央を取り、いったんは背中を見せて立とうとする藤田のバック習いも、すぐに藤田も正対。藤田が下のままゴング。
2R、右カーフはかわされた藤田、しかし続く左ミドルハイをガード上に当てる。続く右ローを掴んでヨクボフがテイクダウン!
藤田はケージまで這って右で差すヨクボフに左で小手に巻いて金網背に立ち上がりへ。その右手首をコントロールしようとするヨクボフ。切って立ち上がる藤田の左足にシングルレッグに切り替え。
左足を持って中央に引き出そうとするヨクボフに、藤田は倒れながらアームインギロチンチョーク! ハーフだった左足も外に出してクローズドガードに入れて絞ると、ヨクボフは右手でタップ! 藤田はガッツポーズで雄たけびを挙げた。
高校時代のアマチュアボクシングのユース・アジア選手権以来となる中東での勝利に、藤田は試合後、自身のSNSで「ギロチンチョーク一本勝ちでした! (MMAで)初の海外、伸び伸び戦えました! 応援ありがとうございました!」と報告。
自衛隊体育学校時代の先輩で、現在はMe,Weでともに練習する倉本一真が米国のファイトレディ出稽古から持ち帰った練習、さらに岩本健汰クラスでのグラップリングも活きた藤田大和のアブダビでの勝利となった。
勝利のみならずインパクトも残した藤田は「今回痛めたところも筋肉痛も無くて試合したのかな? って感じ。笑 不思議…」とXにポストした。『UAE Warriors』とは1回契約も、今後、どんな試合を目指すか。
今回痛めたところも
— 藤田 大和 (@yamato0813) August 29, 2023
筋肉痛も無くて
試合したのかな?って感じ。笑
不思議…