キックボクシング
インタビュー

【NO KICK NO LIFE】5年ぶりの再戦、健太「早い段階で優劣を付けなきゃいけない」タップロン「いつもKOしか考えてないので今回もKO」

2023/06/27 16:06
【NO KICK NO LIFE】5年ぶりの再戦、健太「早い段階で優劣を付けなきゃいけない」タップロン「いつもKOしか考えてないので今回もKO」

タップロンと共に111戦目を迎える大ベテランの健太(C)NO KICK NO LIFE

 2023年7月9日(日)東京・豊洲PIT『NO KICK NO LIFE』にて、66kg契約3分3Rで対戦する元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者・健太(E.S.G)と、元WMC世界フェザー級王者タップロン・ハーデスワークアウト(ハーデスワークアウトジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 健太は2005年にプロデビューすると、2008年5月にNJKFウェルター級王座を獲得。その後、NJKFスーパーウェルター級王座、初代Krush -70kg王座、WBCムエタイ日本ウェルター級王座も獲得し、NJKFを代表する選手として『ONE Championship』など世界を舞台に戦ってきた。2021年9月にホームリングNJKFでの試合で100戦目に到達、その試合を勝利で飾っている。昨年12月のホーストカップ名古屋大会では元DEEP☆KICK 63kg級王者・山畑雄摩に勝利、今年2月には引退試合の喜入衆に判定勝ち、4月のNJKFでは吉田凛汰朗にも勝利して3連勝したが、5月にムエタイの強豪ソッガオに判定で敗れた。

 タップロンは日本で活躍するムエタイ選手。炸裂音が会場中に響く強烈な右ミドルキックとKO狙いの豪快なパンチを武器とする。シュートボクシングを主戦場として鈴木博昭に連勝、RISEでは“ブラックパンサー”ベイノアを初回KOして初黒星を付け、2019年の「岡山ZAIMAX MUAYTHAI 65kg賞金トーナメント」では国内トップクラスの選手を撃破して優勝。7月には大和哲也とヒジありルールで対戦し、1R2分32秒、ヒジ打ちのカットによるTKO勝ちを収めている。2022年1月にはKNOCK OUTで鈴木千裕と対戦して初回KO負けを喫したが、8月にOFGマッチで山口裕人をKOしてみせた。

健太「こういう味のある試合も面白い」


――タップロン選手とは18年9月に旧KNOCK OUTで戦って以来、5年ぶりの再戦が決まりました。

「5年って早いなと。つい最近戦ったように感じるので昨日のことのように覚えています」

――前回ドローだっただけに、またやりたいっていうのはありました?

「絶対に再戦して決着付けてやるとか、そういうのはなかったんですけど、内容的にも悔やまれる感じだったので、すっきりさせたいっていう気持ちはありますね。今度は絶対に自分が圧倒するという気持ちでいます」

――5年前の健太選手とは今は違いますか?

「お互いに違うんじゃないですか(笑)。この5年間で身体能力的なスピードなどは年齢と共に落ちている部分はあるかもしれないですけど、例えばムエタイのスキルだったりとかそういうのでは上がってると思います。ムエタイ選手のタップロン選手が相手だと良い意味のほうで出ると思いますね」

――最近のタップロン選手を見て何か印象深いものがありますか?

「相変わらず当てるタイミングとかそういうのは上手いですけど、スタミナとかは厳しいのかなと。今回は5Rじゃなくて、3R制です。前回は4Rに相手が消耗してきたところでダウンを取りましたが、今回は逆に早い段階で優劣を付けなきゃいけないので、自分の課題でもあり、挑戦でもあると思っています」

――試合のテーマは何でしょう。

「前回引き分けということもあり、もちろんベストはKO勝ちですけど、判定決着になっても明確に差を付けて勝つということですね」

――今回111戦目になるということですけど、ここまでくるのも早かったですか?

「そうですね。60戦を超えてからどんどん早くなっていった感じですね(笑)。ジャネーの法則(若い頃と比べて、歳をとった方が時間の流れが早く感じることを説明した理論)と一緒で、気づいたらも111戦という感じです」

――このまま何戦を目標にしていますか?

「特に何戦やるとか、そういうのは全然考えてないです。積み重ねてきた結果、111戦目になった感じなので、目の前の対戦に向けて頑張っていくという感じですね」

――そこまでやってると蓄積されたダメージとかはないんですか?

「全くないことはないかもしれないですけど、どのスポーツのベテラン選手もやっぱり今まで以上にケアに気を遣ったり、時間を割いたりしています。例えばストレッチの時間を3倍にしたり、インナーをより鍛えるようにしたりと」

――以前は月1回試合することを目標にして、月イチ健太と呼ばれていましたが、今も目指してますか?

「そういうわけじゃないですね。たまたま4月、5月と続いたのですが、試合を早くやることに重きを置いているわけではなく、オファーを受けて自分が行ける状態であればやります。ケガをしてるけど無理して出ようというのは全然なく、ベストなコンディションで上がれるように気を付けています」

――昔のようなこだわりがなくなったわけですね?

「昔も月1にこだわってたわけではなく、全然行けただけです(笑)。たぶん、今も全然行けるんですけど、試合する舞台があればやります。そういうオファーをもらえるということは自分の商品価値を落とさないためにも勝たなきゃいけません。月1健太に向けても、やっぱり今回も勝たないといけないですね」

――お弟子の心直選手が他団体でチャンピオンになるなど活躍が目立ってますけど、刺激になりますか?

「そうですね。心直に限らず、10代後半から20代前半の選手とか、みんな若くして凄く強いので、年齢とか関係なく勉強になります。若い選手の躍動感がある戦いを見て凄いと感心する一方で、俺はまだまだ全然やれるよっていう気持ちにもなります」

――最後に会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。

「今回はお互いに111戦目のベテラン対決ということですが、若い選手の躍動感ある戦いも面白いけど、こういう味のある試合も面白いという内容を見せたいと思います」

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